【皇室ウイークリー】(194) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 








皇太子ご一家の静養先に秋篠宮さまと眞子さま 

知られざる「東宮御所のプール」





天皇、皇后両陛下は23日、長野県軽井沢町で静養に入られた。両陛下はこの日の午後、軽井沢に向かう途中に、明治5年に明治政府が設置した官営工場・富岡製糸場(群馬県富岡市)を見学された。

 陛下のご訪問は、製糸場が操業していた昭和44年以来42年ぶりとなったが、今回の静養では、これを上回る「久々のご訪問」があった。24日、63戸の農家が同じ地域で巨峰などのブドウ栽培を行っている「中屋敷ぶどう団地」(長野県東御市)を昭和38年以来48年ぶりに訪問されたのだ。

 宮内庁によると、平成21年に軽井沢の大日向地区を訪問した際、両陛下は偶然出会った男性から現在も地域でブドウの栽培が続けられていることを聞かれ、陛下が今回の再訪を決められたという。

 その男性はブドウ農家の若林邦宏さん(66)。21年当時、若林さんは絵画教室の講師として、8人と一緒に大日向にある昭和天皇の巡幸記念碑の近くで浅間山の絵を描いていたという。

 すると両陛下が現れ、どこから来ているのかを尋ねられたため、若林さんが東御市が合併して誕生する前の旧東部町の町名を出すと、陛下は「皇太子のとき、昭和38年に行っていますね。当時の方はどうしていますかね」と関心を示されたという。

 若林さんは24日、21年当時の絵画教室のメンバーと、ぶどう団地で両陛下を迎えた。陛下から「もう一度来られてうれしいです」と声をかけられた若林さんは、「本当に、まさかいらっしゃるとは思わなかった。大感激です」と話していた。

両陛下は翌25日夜、東日本大震災支援のピアノ・リサイタルを軽井沢大賀ホールでお聞きになった。26日まで軽井沢に滞在した両陛下は、きょう27日に群馬県草津町に移動される。

 ところで、両陛下のご静養には秋篠宮ご一家がたびたび合流されているが、宮内庁関係者によると、7月末の那須御用邸でのご静養と同様に、今回はなさそうだ。その代わり、今年は23日から24日にかけ、秋篠宮さまと長女の眞子さまは、お2方だけで那須御用邸を訪問された。

 那須御用邸では皇太子ご一家が静養中。とはいえ、23日はご一家で夜までお出かけだったため、1泊2日の秋篠宮さまと眞子さまとのご交流は、あったとしても限られたものになった。御用地内では、滞在される建物も皇太子ご一家とは別々になる。

 宮内庁幹部は「今回、秋篠宮さまと眞子さまが那須を訪問された目的は分からない」としている。

 眞子さまはこれまでにも秋篠宮さまと“父娘2人旅”をされている。高校1年生だった平成19年の夏休みには、アフリカのマダガスカルを訪問し、昨年3月にはラオスをご旅行に。いずれも秋篠宮さまのご研究に同行されたものだ。

 また、秋篠宮さまと眞子さまは那須訪問に先立つ22日にも、東京大学総合研究博物館(東京都文京区)で開かれた研究会に出席されている。秋篠宮さまは同博物館の特招研究員を務め、定期的に研究会に出席されているものの、眞子さまが同行されるのは珍しいそうだ。

同博物館によると、この日は、毎月定例の生き物文化誌研究会が開かれ、岐阜経済大学の森誠一教授が講師となり「大槌とイトヨ」という演題で発表が行われたという。

 イトヨは東日本大震災の被災地、岩手県大槌町の町指定天然記念物で、体長10センチほどの魚だ。そして、大槌町は秋篠宮ご一家にとって思い出の地でもあるというのは、【皇室ウイークリー】(181)でも紹介した通りだ。

 秋篠宮さまは平成14年11月、同町で開かれた「自然と共生するまちづくりシンポジウム(イトヨサミット)」に、パネリストとして臨席されたことがあり、その際、秋篠宮妃紀子さま、眞子さま、次女の佳子さまもシンポジウムの一部を聴講された。その縁で今年5月、秋篠宮ご夫妻は大槌町を含む岩手県の被災地を慰問されている。

 ところで、夏には緑に囲まれた避暑地もいいが、プールや海で泳ぐ楽しみもある。敬宮愛子さまは今夏、東宮御用地外にある民間のプールでたびたび水泳を楽しまれた。那須御用邸で過ごしている今週も民間のプールで泳がれたそうだが、皇居や東宮御所にも、皇室の方々のためにつくられたプールがあることをご存じだろうか。

 昭和天皇の住居だった吹上大宮御所には、「縦が約20メートル、幅は3コース分くらい」(宮内庁幹部)の防火槽を兼ねたプールがある。現在は泳ぐためではなく、火災に備えて水がはられている。

両陛下がお住まいの御所にプールはなく、「水中トレッドミル」と呼ばれる水中歩行器がある。陛下は前立腺がんの手術を受けて以降、ホルモン療法の副作用で骨粗鬆(こつそしょう)症になる可能性が高まり、骨密度低下を防ぐため、運動療法に力を入れられている。水中歩行器もその一環として導入された。宮内庁によると、購入したのではなくリース契約しているという。

 また、皇太子ご一家がお住まいの東宮御所には、昭和時代に作られた室内プールがある。室内とはいっても、庭にある温室のような施設で、そこに幅が5、6コース分、縦が20メートルほどの、小学校のプールを一回り小さくしたようなものがあるそうだ。両陛下が皇太子時代には、ご家族で毎年、水泳を楽しまれた。

 関係者によると、平成に入ってからも、陛下は須崎御用邸に静養に行く前に、泳ぎの練習をするため、東宮御所のプールを訪ねられたことがあるという。現在は、配管の老朽化などにより、水をためることもできない。

 20年から21年にかけて東宮御所が改修された際には、プールは改修の対象にならなかった。ある幹部は「改修だけでなく維持費にも多額の費用がかかる。両殿下のご意向もあって、プールの改修は見送られたのではないか」と話していた。撤去にも費用がかかるため、現在はそのままになっているという。

一方、宮内庁は25日付で、皇室の重要事項を審議する皇室会議の皇族議員2人と予備議員2人の任期満了に伴う互選を、9月7日午前10時から10時半まで行うと告示した。従来は皇居・宮殿で実施していたが、節電のため宮内庁庁舎で行う。

 


各宮家は今週もさまざまな公務を果たされた。

 秋篠宮さまは26日、経団連会館(東京都千代田区)で、公益社団法人日本技術士会創立60周年記念・第38回技術士全国大会に臨席された。

 秋篠宮妃紀子さまは20日、有楽町朝日ホール(東京都千代田区)で、「第28回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に臨席された。

 高円宮妃久子さまは20、21の両日、福岡県をご訪問。「第39回全国アマチュアオーケストラフェスティバル福岡大会」に臨席された。出発時に羽田から乗られる予定だった飛行機の機材に故障が見つかり、予定から約1時間遅れて、別の飛行機で出発するアクシデントがあったという。

 22日、東京都庁第1本庁舎(東京都新宿区)で、「2011年スペシャルオリンピックス夏季世界大会・アテネ 写真展」をご覧になった。

 23日、カナダ大使公邸(東京都港区)で、「東日本大震災復興支援留学プロジェクト基金設立チャリティーディナー」に出席された。

25日には、幕張メッセ国際展示場(千葉市美浜区)で、「JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2011」の開会式に出席された。





草莽崛起:皇国興廃此一戦在各員奮励努力セヨ。 

       ブドウ畑を見て回られる天皇、皇后両陛下=24日午前、長野県東御市(代表撮影)



草莽崛起:皇国興廃此一戦在各員奮励努力セヨ。 

     ブドウ畑で説明を受けられる天皇、皇后両陛下=24日午前、長野県東御市(代表撮影)










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