靖国ルポ。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 






大震災と先の大戦からの復興なぞらえる、天皇陛下のお言葉がキー。




民主党政権となって迎えた2度目の「終戦の日」である15日は、昨年に続き菅内閣の方針で菅直人首相も閣僚17人も靖国神社を参拝しなかった。為政者が国の礎となった英霊から目をそむけ、軽視するという異常事態が続いている。一方で今年は、3月の東日本大震災発生を受け、日本の戦後復興と被災地の復旧・復興をなぞらえるとともに、国民の心の支えとしての皇室の存在に思いを致す声も目立った。


                                         (阿比留瑠比)

 


 「戦傷を負ひ災禍を蒙(こうむ)り家業を失ひたる者の厚生に至りては朕(ちん)の深く軫念(しんねん)する(心を痛める)所なり」

 この日午前、セミ時雨が降り注ぐ神社境内で開かれた戦没者追悼中央国民集会では、66年前の昭和天皇による玉音(ぎょくおん)放送(終戦の詔書)のテープが流された。これは例年通りだが、今年はいつにも増して参列者の胸に響いたようだ。

 日本会議の三好達会長(元最高裁長官)は、震災5日後の天皇陛下の「被災者のこれからの苦難の日々を、私たち皆が、さまざまな形で少しでも多く分かち合っていくことが大切であろうと思います。被災した人々が決して希望を捨てることなく…」とのお言葉を引用してこう語った。

「陛下のお言葉を拝し、昭和天皇の終戦の詔書に思いをはせた」

 また、自民党の佐藤正久参院議員も集会でやはり終戦の詔書から「任重くして道遠きを念(おも)ひ総力を将来の建設に傾け道義を篤くし」とのお言葉を引き、国民が一つになって復興に力を尽くすべきだと強調した。

 今回の震災では自衛隊、警察、消防、教職員…とそれぞれの立場で自身の職責を全うした人たちがいた。中には救難や警戒呼びかけ周知のため、自らは逃げ遅れて亡くなった人もいる。

 「今年は震災が発生した特別な年だ。時には命を懸ける人がいなければ家族や祖国を守ることができないと、私たちは再認識した」

 この日、靖国を参拝した自民党の安倍晋三元首相は参拝後、メールマガジンにこう記した。危機に際し、自らの身を犠牲にしてでも周囲や家族を守ろうとした人々への感謝の気持ちを表すのは、いつの時代も当然だということだろう。

 ただ、閣僚らの参拝を封じた菅首相個人への批判・糾弾は少なかった。昨年に引き続き、首相も閣僚も参拝しないことが事前に報じられていたこともあり、むしろ例年より静かだった。


神社近くでは民主党が拉致実行犯の親族関係団体に巨額の寄付を行っていた問題や、人権侵害救済法案など同党が推進する問題法案に反対するビラは配布されていたが、いまさら「過去の人」を取り上げるまでもないということか。

 さらに、民主党自身も左翼・リベラル色が濃かった菅政権からの脱皮を模索しているようだ。今年は政権交代後初めて、党として靖国神社に戦没者追悼のための「献花」を行った。

 関係者によると、当初は拝殿から本殿に向かう中庭に松原仁衆院議員ら有志が「民主党有志」名で菊などを供えるはずだった。

 ところが、執行部側が「それでは格好が悪い。自民党が党として出しているのにメンツが立たない」と言いだし、最終的に民主党としての献花とした。

 「首相も閣僚も誰も参拝しなかったが、国のために命を落とした人の慰霊に行くのは当然だ。花の代金を出したことで党は自己矛盾に陥ったとも、少しは前進したともいえる」

 松原氏はこう話すが、ただの混乱なのか、党は変わりつつあるのか。15日には政府内からも笠浩史文部科学政務官らが参拝したほか、次期首相候補の一人である馬淵澄夫前国土交通相も13日に参拝しており、一定の変化の兆しはある。




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