教育現場に変化。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





中山成彬オフィシャルブログ・立て直そう日本~この国を守る覚悟を~ より。




 夏休み前に宮崎県日南市の鵜戸小中学校を訪問しました。生徒減もあって、今年から潮小と鵜戸小を統合し鵜戸小学校として、鵜戸中学校と小中連携校としたものです。

 

 それでも、1学年10名前後、全校生でも84名という小さな学校です。ピーク時には280名を越える中学生がいたそうですが、今では中学生は24名と10分の1以下になり、少子化の現実を思い知らされます。日南市の谷口市長と安野教育長もわざわざ来られまして、日南市の教育にかける熱い気持を感じました。

 

 この学校では、サーフィンを中学校の体育に取り入れています。地元のサーファー達が14名、インストラクターとして登録されており、体育の日には4,5名が指導に来てくれるそうです。学校からすぐ横の国道220号線を越えた海岸で子供達がプカプカ。上手に波に乗っている子もいれば、浅瀬で教えてもらっている子もいます。全国でも正課としてサーフィンをやっている学校はここだけでしょう。

 

 宮崎の海岸は波が良く、全国からサーファーが集まっています。日南には外国から来て住み着いている人もいるというサーフィンのメッカです。

 たまたま宮崎市内で知り合った鵜戸小中学校の先生がぜひ学校を見に来てくれということで、小中学校は初めてでしたので喜んで訪問したのですが、いろいろ勉強になりました。

 

 今から20年前、私が平成2年から3年にかけて文部政務次官を務めた頃、宮崎県がフォレストピアの一環として県北の五ヶ瀬町に中高一貫の公立学校を作りたいという話が持ち込まれました。小中学校は義務教育で文部省の所管、高校は一般財源で自治省の予算ということで、文部省は渋りましたが、自治省の応援もあってやっと認められたのでした。今や中高一貫校が脚光をあびている現状を見て今昔の感があります。小中一貫はもっぱら少子化に対応したものですが、中学校の先生が小学5,6年生に教えるのもいいものだと思いました。

 

 ところで、今年から全国的に小学校の教科書が分厚くなり、授業時数も土曜日の活用や夏休みを短縮して増やす学校が増えています。私は平成16年、文部科学大臣に就任して全国の学校を数多く視察しました。そして「よみがえれ日本」と題して、永年続いたゆとり教育の見直しをはじめとする教育改革を提唱しました。

 

 その後中央教育審議会に諮問し、教育基本法の改正や学習指導要項の改正等を経て教科書も新しくなり、教育改革がようやく教育現場に下りてきたかと思うと長くかかるものだなと感無量です。現場でも歓迎する声が多いのは嬉しい事ですが、世界的に見ても落ち込んできた日本の子供達の学力向上につながる事を祈っています。しかし、何と言っても教える先生方の情熱、頑張り、教師力が一番大切だという考えに変りはありません。

 

 今日の新聞によると、宮崎県の児童の不登校は0.18パーセントと全国で最低であると報じられています。現に、私が大臣の時に視察した宮崎市の大宮小学校は1,000名を超える大規模校であるのに不登校が1人もいないという話に、同行した文部省の職員が驚いていたことを思い出します。保護者をはじめ、学校や地域ぐるみで子育てに取り組んでいる成果だと感じます。

 

 しかし、鵜戸小中学校で先生から聞いた話ですが、子供達がすぐに全身で「よだき~(だるい)」と表現すると聞いて考えさせられました。地方の子供達は、朝食もきちんと食べ、生活態度も厳しく躾けられていると思いますが、それでも無気力なのはどうしてだろうと心配になります。

 

 心配といえば、来年度から使用される中学校の教科書採択も気になります。一番自虐的な教科書である東京書籍が宮崎県でも使われています。宮崎のような保守的な県でもそうだという事にガックリしますが、今般、日教組の強い神奈川県の藤沢市や横浜市の教育委員会が、来春から育鵬社の教科書を採択したと聞いて、驚くと同時に大変嬉しくなりました。教育長が記者会見で「国を愛する心や伝統の尊重などをうたった改正教育基本法をどれだけ踏まえているかで判断した。育鵬社版は、日本の歴史に愛情を深める工夫がされ最適と判断した」と述べています。教育長、教育委員会の皆様に敬意を表し感謝申し上げます。

 

 私は10数年前、安倍晋三先生や故中川昭一先生達と「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」を設立し、落選する前は、会長を務めていました。これからの世界で活躍する子供達に日本人としての自信と誇りを持たせたい。そのためには、「日本は悪い国だった、自分達の先祖は悪い事をしたという事ばかり教えてはいけない。早く東京裁判史観から脱却しなければならない」と訴えてきました。

 

 そうした活動の中で、育鵬社や自由社の新しい教科書が生まれてきたのは大変喜ばしい事でした。しかし、まだ採択率は大変低く、日教組の影響力の強い地区ではいわゆる自虐教科書が主流を占めています。ぜひ子供さんやお孫さんをお持ちの皆さん、子供達の教科書をのぞいて見て下さい。

 

 宮崎県のみならず、全国の教育委員会が前例踏襲とかにとらわれず、中身を吟味して育鵬社や自由社のような東京裁判史観にとらわれない歴史観と国家観に基づいた教科書を採択してほしいと願っています。そして神奈川県のみならず、全国的なうねりとなることを期待しています。教科書採択は8月中に決まりますのでそれほど時間はありません。

 

 東北大震災で日本が弱っています。政治も民主党の反日政権が日本の国益を日々損ねています。これも戦後60余年の日教組教育の結果です。日本人が目覚めなければなりません。日本の将来の為、子供達の未来の為、もう一度しっかりした日本人を育てる教育を取り戻さなければならないと強く思います。




草莽崛起   皇国の興廃この一戦にあり! -@