(宮内庁発表分/27日・水)
【午前】
両陛下 那須平成の森を関係者とご散策(栃木県那須町)
【午後】
両陛下 被災者《福島県からの避難者》お見舞い(同町・松川屋 那須高原ホテル)
両陛下、那須御用邸近くの避難所をお見舞いに
ご静養のため栃木県那須町の那須御用邸に滞在している天皇、皇后両陛下は27日、同町内のホテルを訪れ、福島第1原発事故の影響で避難している福島県の人々を見舞われた。
このホテルは2次避難所で、浪江町などの15世帯31人が生活している。
福島市の主婦(26)は同市で働く夫と離れ、長女(3)や実母と避難。陛下が「ご主人と別れてお寂しいでしょうね」と声をかけられると、主婦は「私もさびしいですが、子供はもっとさびしいと思います。がんばります」と答えた。
避難者の中には、夏休み中に福島市の仮設住宅への引っ越しが決まっている浪江町の小学4年生、八橋美優さん(10)も。母の清美さん(38)は、美優さんと同学年の敬宮(としのみや)愛子さまの「お印」となっている那須の植物・ゴヨウツツジの葉を思い出に福島に持って行くという。
そのことを聞いた皇后さまは「皇居にもあります。白い花をつけるので(シーズンに)また見てくださいね」と話された。
両陛下は他の人々にも「身体に気をつけてね」「少しお湯に入って休まれましたか」などと声をかけ、泣き出す人たちの手を握って励まされた。
両陛下は3月30日から7週連続で避難所・被災地の訪問を続けられた。今回は5月11日の福島県以来のお見舞いとなった。
今回の静養は4日間の日程だが、御用邸近くに避難所があり、お見舞いが実現した。
福島県から避難した被災者のお見舞いをされる天皇、皇后両陛下
那須平成の森のフィールドセンターで地形模型をご覧になる天皇、皇后両陛下
=27日午前9時57分、栃木県那須町(代表撮影)