国会は遂に虚言劇場と化した。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





「夕刻の備忘録」 様のブログより。




あらゆる質問に答えず、逃げ回る男が今の首相である。その口癖は既によく知られたものとなっている。バレてしまえば終わりの癖を、最早隠すこともなく繰り返している。

昨日の国会中継を見られた方は、次にあの男が何を言うか。如何なる態度で立ち上がるか。何処で頭を振って、何処で捨て台詞を吐くか。ほどんど全てを当てられたのではないだろうか。

「三月十一日の震災以来……」を何度口にしたか。
「何度も申し上げておりますように」を一体何度申し上げたか。
野党の質問に終日ゼロ回答を繰り返して、独り悦に入っていた。

何故、あそこまで嘘が吐けるのか。
何故、あそこまで他人の所為に出来るのか。

その一つの答は、「頭の良さ」に対するトンデモナイ誤解に基づくものであろう。どうやらあの男は、自分が非常に頭の良い人間だと錯覚しているようなのである。そうした驚愕の事実は、マスコミ報道を通して伝わってきているが、そうした「事実」よりも、我が目で見、我が耳で聞いた「事実」を元に考えてみたい。

一番単純な話は原発事故である。

自民党が様々な角度から、その責任を追及すると、まさに「待ってました!」というタイミングで、「我々にも責任の一端はあるが……」と話始め、「長年に渡って原子力を推進してきた自民党にも応分の責任がある」と締める。所謂「ジミンガー」であるが、この時の表情、態度、口吻を是非とも確認して頂きたい。

実に得意そうに、実に満足そうに話している。
「見事な切り返し」を見せたつもりでいる。

そうなのだ、この男の頭の良さの基準は、相手の話を遮り、その揚げ足を取り、主張を逆手に取って自らの主張を通す、そうした「切り返し」の速度と量なのである。従って、何でもかんでも他人の所為にしているのは、単純な責任転嫁ではなく、自己の頭の良さを主張し、その存在を誇示するためなのである。

世の中の人間は、誰もこんな低次元の手法を「頭の良さ」だとは思わない。しかし、幾ら注意しても、幾らお願いしても、駄洒落をいうことが頭の良さだと思い、辺り構わず言い続ける人間はいる。それが周囲を和ませていると自分一人信じている人間もいる。同じような話である。

「総理として満点の対応をしたと言うつもりはありませんが」で始まる得意の台詞は、今や視聴する国民の総ツッコミにあっているだろう。しかし、この発言は本気なのである。今や「狂人コロシアム」と化した国会で、トドメを刺す人間もいない。そしてマスコミは「報道しない自由」を駆使して、狂人の後押しに必死である。

「市民の党・献金問題」をして、「オバマがアルカイダに金を融通していたようなものだ」という人がいる。いやいや、そんなものではない。あの態度、あの口吻は、最早「拉致支援者」であり、反日テロ組織の共犯者以外の何ものでもない。

               ★ ★ ★ ★ ★

そこで長いたとえ話を一つ。

彼はおよそ運動神経とは無縁の人間であった。
しかし、数が足りないからと野球部に入部させられた。
ポジションは、一番グランドが荒れていた「左翼」であった。

そんな田舎の高校に、何を間違ったのかプロでも即戦力と目される天才投手が転校してきた。試合当たり20以上の三振を奪い、内野の頭を越える打球は皆無であった。当然「左翼」までボールは飛んで来ない。そして、あれよあれよという間に甲子園に出場した。

その間、「左翼」は一度もボールに触れることは無かったのである。
それでも甲子園球児である。
バッテリーを含め仲間の何人かはプロに進んだ。
そして、何の間違いか「左翼」は、球団職員となった。

ボールに触れることもなく、練習も一度として真面目にしたことがなく、従ってルールすら正確に覚えていない人間が、元甲子園球児という金看板だけで球団が拾ったのである。

そして時は過ぎ、何の間違いか球団社長にまで登り詰めた。口八丁手八丁で、ライバルを蹴落とすことだけには長けていたのである。

彼の楽しみは、甲子園に出たことの無い選手を見付けては、過去の球歴を自慢をすることであった。そして、甲子園出場組がやってくると、煙のようにその場から消えるのであった。

昔を知らない人には大威張りで接し、知っている人間には寄りつかず、生き証人が周りから去るほどに威勢がよくなって、その大言壮語は留まるところを知らぬ勢いになっていった。人生でタダの一度もボールに触れたことの無い人間が、人生まるごとが詐欺で茶番で滑稽なだけの与太者が、何故か球界の大ボスとして君臨しているのであった。

甲子園組への憎悪は大変なものであった。有望新人が彼のイビリで辞めていった。周りは、「自分も甲子園に出ている筈なのに、何故あんなに甲子園球児に辛く当たるのだろうか」と訝った。

昔話をする時の決まり文句は、「まあ~私も、野球選手として満点だったとは言いませんが……」であった。永遠の左翼、ボールに触れたことも無い左翼、実務経験ゼロの左翼が球界に君臨している。目立ちたがりの彼が決してやらないこと、絶対に引き受けないことが一つあった。それは始球式である。

「グラブをはめれば、ボールを握れば、全てがバレてしまう」。
彼はそう信じていたのである。
しかし言うまでもない、周囲の大半は既にそれを知っていたのである。