【和を装う】
子供の躾(しつけ)は、幼いうちに心がけて行わないと手遅れになりやすいものです。
日本の家庭では、幼い時には甘やかし、中学生や高校生になってあれこれ注文をつけることがありますが、そのころには子供はもう独立心が起きて、聞き入れ難いものです。
幼児期の子供を育てるお母さんが、なるべくきもの姿で接すると、子供の右脳(イメージ脳)に伝わり潜在意識に届き、情緒豊かな子供へと育てる助けになります。
私は学校や家庭での躾に役立ててもらうため、マナーの要点を「マナーのアイウエオ」として考えました。それは、
(ア)あいさつ上手で、
(イ)いつもほめ上手、
(ウ)うなずいて聞き上手で返事も上手、
(エ)笑顔上手で、
(オ)お礼とおわびも上手、
というものです。
「礼記(らいき)」という古書には「人は衣服を服するも 容(礼)なきを恥ず。容あるも辞(知らない人に教える言葉)なきを恥ず。さらに、行いや徳なきを恥ず」(抜粋)とあります。また、「人にして礼なきは、禽獣(きんじゅう)に等しからずや」とあります。「人間は礼を身につけなければ、鳥や獣と何ら変わらない」と書かれています。
これらを身につけるのがマナー、礼儀の第一歩です。
(装道創始者 山中典士)