超党派で無責任政治正せ。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 






【主張】民主党混乱



民主党が混乱を極めている。21日の全国幹事長会議で惨敗に終わった統一地方選の総括を行うが、菅直人首相だけでなく岡田克也幹事長ら党執行部の責任論まで棚上げされそうだという。

 東日本大震災対応の失態や選挙敗北に対し、誰も責任を明確にしないなら民主党政権の信頼は地に落ちよう。国民が厳しく見つめていることを認識すべきだ。

 西岡武夫参院議長が産経新聞のインタビューで、菅首相の即時退陣を求めたことも異様だ。

 いま政権政党に一番に求められていることは何なのか。一刻も早く具体的な復旧・復興策をつくり、迅速に執行することだ。2カ月以上たっても、避難所に多くの被災者がとどまっているのは異常である。

 民主党が機能しないのは、西岡氏が指摘しているように、菅首相に最高指導者の能力、資質が欠落しているところが大きい。

 菅首相は震災後、会議を乱立させて、政府の指揮命令系統を混乱させた。復興基本法など必要な立法措置も遅れている。

 西岡氏は首相が国会を延長しない姿勢を示していることについても「明らかな延命策だ」と批判している。多くの国民の意見を代弁したものといえる。

 こうした状況に対し、新たな動きも出ている。超党派の議員連盟が相次いで立ち上がっている。

 民主、自民の中堅・若手議員による議員連盟の設立総会には109人が集まり、通常国会の会期延長を菅内閣に求めることで足並みをそろえた。第2次補正予算の早期の成立や法整備を急ぐための当然の要求である。

 議員連盟には政界再編もにらんだ思惑もあるだろう。だが、こうした若い政治家の行動を確かな流れにしていかなければ、被災地支援は遅れ、復旧は進まない。

 それでも、会期を延長するだけでは問題は解決しない。的確な行政執行能力が欠落したままでは状況の改善は困難だ。

 自民党は菅内閣を本気で倒そうとしているのか。執行部の態度が煮え切らないことに不満を抱く若手議員も少なくない。

 谷垣禎一総裁は内閣不信任決議案提出に言及しているものの、自らが菅首相に取って代わろうという気概は見えない。与野党は、これ以上の国政の停滞を許してはならない。