国民の被爆が第一。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





「夕刻の備忘録」 様のブログより。




国会中継とは嘘と誤魔化し、詭弁のオンパレードに国民が耐える、その忍耐力を養成するための番組なのか。国民の過半が見ていないことをいいことに、徹底した責任回避を続け、時間を空費させることで答弁に代えるという最低最悪の事態が続いている。

官僚の上のクラスは、とっくの昔に見限っている。若手は最初から呆れ果てており、近づこうとはしないだろう。明日をも知れぬ政権に近づいて、自らのキャリアに汚点をつけたくないからである。問題は中堅クラスである。彼等はその危険性を知りながら、精一杯すり寄って政権延命に手を貸している。

良心に従えば、自らの職責を果たし、それによって国家に尽くすことは当り前である。それが如何なる政権であっても、如何なる総理であっても。それが官僚の誇りであろう。しかし、そのレベルを超えた現実に多くの官僚は右往左往している。そこで依怙贔屓の激しい現政権にすり寄り、破格の出世を目論む連中が登場してくるのだ。

それは確かに利口なやり方かも知れない。破格の出世を遂げた後、如何なる政権に代わったとしても、「破格の降格」はないからである。その「差額分だけは得」というわけである。もし後に、今の媚び諂いを批判されても、国家破綻を回避する為には協力するしかなかったのだ、と良心派を気取れば済むのである。「実に巧い計画だ」と本人は思っているだろう。

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枝野が何故に、あれほど東電叩きに狂奔するのか。銀行に借金棒引きを迫るなど、まさに狂気の沙汰である。東電解体、電力産業解体、そしてついに銀行破綻、企業倒産、大不況と、全ては連鎖して起こる。連鎖反応が恐ろしいのは原子炉だけではないのだ。それを知りながら、ぼやを火事に、火事を大災害にしようと目論んでいるのは、彼等の政治スローガンが「国民の殲滅が第一」だからである。

この期に及んでまで、自民党の悪口を言っては溜飲を下げている人々には呆れるより他はない。しかし百歩譲って、自民党が私利私欲の権化であると仮定して、その「極悪非道の議員達」にも、自分達が儲けて好い思いをする為には、「先ずは日本が豊かにならねば」という常識があった。このことだけは誰しも認めるのではないか。

千歩譲って、自民党歴代総理が無知無能の木偶の坊だとして、彼等の引き際は実にアッサリとしていた。「何らかの状況」を打開する為に辞めた場合がほとんどであった。そこには対米追従であろうと、対中迎合であろうと、国益を考える姿勢があった。

民主党にこれがあるか。日本に有利になることを何か一つでも為し得たか。何がなんでも辞めないなどと恥知らずなことを口走ったのは、歴代総理の中でも唯一人である。そこに国益は無く、国民も無い。私利私欲の為にでさえ「日本を富ませる」発想は無く、国を丸ごと売り出して、それで儲ける算段である。

何もかもが責任転嫁であり、最終的には「自分達を選んだ国民の責任」であり、従って自分達は何も悪くないのだと言って逃げ切るつもりである。銀行が借金を棒引きにして東電をバックアップするのは当然だと枝野は言った。東電は純粋の民間会社ではない故、政府の資金援助が必要な今回は、銀行の態度が前提だと言い切った。それを「国民が見ている」「国民がどう判断するかだ」と明言した。これに原則論として反論した与謝野は袋叩き中である。

枝野発言は民主党独特の責任転嫁戦略であり、熱に浮かされた国民をさらに煽って、東電を悪者にし、さらに銀行を悪者にして、状況が改善されない理由にしようと計画しているのである。しかし、如何に国会で詭弁の限りを尽くし、早期に閉幕して逃げ切ろうとしても、事実は必ず明るみに出る。初期対応の悪さから現在の状況を生み出したのは、政府そのものであることが、次第次第に明らかになってきた。

海水注入を途中で止めさせたのも政府である。自衛隊機で帰京しようとした東電社長を止め、わざわざ引き戻させたのも政府である。この二つのケースにおいて、明らかになった理由は見事に共通している。その唯一の理由は「俺達に無断でやるな!」である。こんな理由でメルトダウン直前の原子炉の注水を止めさせ、輸送機から社長を降ろす為だけに、半ばまでフライトしていた機を戻させたのである。

当時の風向きさえ公表しなかった。これによって被爆した国民は飛躍的に増えたのである。これによって被爆した線量は劇的に増えたのである。先ずは「国民の被爆が第一」である。彼等は自分達のメンツが立つか立たぬか、唯それだけで動いている畜生である。

国民は知るべきである。この国を支配しているのは日本人ではないことを。国籍云々以前に人間ではないことを。今こそ読み直そう。小説『動物農場』に全てが予言されている。ジョージ・オーウェルは全てを見抜いていたのだ。薄ら笑いを浮かべながら「国民の皆様がどう判断するかだ!」と嘯いた枝野を見ながら、久しぶりに読み返すことにした。日本人はそろそろ狼になるべきである。狼は生きろ、そして……

 
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