【東日本大震災】
鎌倉で神道、仏教、キリスト教合同の復興祈願祭。
東日本大震災の被災地復興を願い、地震の発生から1カ月が経過した11日、鎌倉の鶴岡八幡宮で神道、仏教、キリスト教の3宗教合同の「追善供養 復興祈願祭」が行われた。
「震災で被災した人たちに対し、自分たちができることは宗派を超えて祈ることだ」と鎌倉仏教会の僧侶らが発案し、市内の神社やキリスト教諸教会の賛同を得て実現したという。
会場の鶴岡八幡宮舞殿では、建長寺や円覚寺などの修行僧やキリスト教会の神父、牧師、シスター、それに八幡宮や鎌倉宮の神職ら約150人がそれぞれの宗教にしたがって鎮魂の祈りを捧げ、復興を祈願した。
さらに、海が穏やかになることを祈願して「浦安の舞」が奉納され、舞殿前に設けられた焼香台では、境内を訪れた一般の人たちの焼香も受けた。
この後、神職を先頭に托鉢僧やキリスト教関係者が3つのグループに分かれて小町通りと若宮大路を歩いて義援金の寄付を呼びかけた。行進は由比ガ浜まで続けられ、砂浜で再び、海が静まることを祈った。
鶴岡八幡宮では昨年3月10日、樹齢1000年とも伝えられるご神木の大銀杏が倒壊するという大きな喪失を経験した。しかし、残された根元からは「ひこばえ」と呼ばれる新芽が成長しており、再生のシンボルとなっている。
鶴岡八幡宮から、義援金を募りながら近くの海岸に向かう神職や僧侶ら
=11日午後、神奈川県鎌倉市