再生へ力強く歩もう。 | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 






【40×40】河添恵子



日本中が騒然とし、涙した東日本大震災。私が今できることは節電、買いだめしないこと、そして寄付くらい。とても歯がゆい。毎度、祈るような気持ちでテレビをつける。地震発生から間もなく、講演会で2月に出向いた航空自衛隊浜松基地から救難ヘリコプターが飛んでいた。「頑張って!」と心の底から叫ぶ。常日頃からあらゆる有事に備え、ストイックな準備を重ねてきた自衛隊、警察、そして東京消防庁のハイパーレスキュー隊などが尊い人命救助のため、国の威信をかけ、命を賭して働いている。

 自衛隊が福島第1原発3号機への放水を開始した17日、大震災への対応強化を理由に仙谷由人・民主党代表代行の官房副長官への起用が発表された。自衛隊を「暴力装置」呼ばわりした人間が、この場で再登場とは…。何ともデリカシーのない人選だ。

 大震災後、せめてできることをと思い、私はコラムを書いている某メディアに提案し、緊急メッセージを集めるべく世界の知己に呼びかけた。

 ニュージーランドの一人からは「その晩は、日本に奇跡が起きるよう必死で祈った。世界は日本が素晴らしい国だということを知っている。家族、友達、周囲をたくさんハグしてあげて」と熱いメッセージが届いた(感涙)。北京在住でママが日本人の中学生からは、「震災直後の月曜日に、先生、友達からも地震の話は出なかった」(驚愕(きょうがく)!)。

日本は目下、戦時中×終戦後のような未曽有の事態にある。しかも「このバカ野郎が!」と怒鳴り散らす人間が指揮官(=士気ダウン菅?)という情けなさもオマケ付き。が、日本人の我慢強さ、真面目さ、冷静さ、秩序を重んじる心、公共心などは世界からのお墨付きなのだ。

 被災者、救援活動者、関係自治体の沈着冷静さと正常な眼力で、「心&スキルを持った人々や国」を見極めての“救国&再生JAPAN”が力強く稼働することを願っている。(ノンフィクション作家)