名も無き英雄達へ、この祈りよ届け! | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 





「夕刻の備忘録」 様のブログより。




自衛隊、消防庁、東電、そして彼等を支える無数の人々の、まさに命懸けの奮闘によって、少しずつではあるが光が見えてきた。僅かでも放射性物質の放出を抑えることが出来れば、別の手段も取れる。もっと近くに、もっと精密に対応することが出来る。作業に携わる人の被曝量を下げることが出来るのだ。

被災地のあらゆる所で、獅子奮迅の活躍を続けている自衛隊。彼等は作戦遂行の為に携行する食料品さえ、「あの仕分け」で削られ、空腹に耐えて救援活動を続けているのである。にも関わらず、そのなけなしの食料品、医療品まで、被災地に残して撤収していく彼等に、我々は掛ける言葉すら見付からない。

かつて元自衛官の方と話したことがある。
孤独で厳しい勤務が長く続く彼等のことである。「せめてリラックスする時間が取れるように、DVDで映画でも楽しめるように出来ないでしょうか。例えば、ネットなどで告知すれば、善意の人から幾らでも集まると思いますよ。何でも批判しようと手ぐすねを引いている連中が居る以上、中々そうした費用は割けないでしょうから」と話すと、「いや隊内では個人に関わる電気代の全てが、個人清算になっているので難しいでしょう」と答えられた。そして「会議で使う書類のコピー代も個人持ちです」とも言われた。

彼等は全て「志願兵」である。誰に強制されたわけでもない、この国を護り、国民の安全の為に一身を擲つ宣誓をして、厳しい任務に当たっている人々である。そんな彼等に経費の問題まで心配させて、それで我々は安穏と暮らしているのである。人の善意にここまで依存して、何かが狂っているとは思わないだろうか。


またしても、あの醜い男が海外向けに何かほざいているようだ。大江健三郎にとっては、原発の事故でさえ「広島の犠牲者の記憶への最悪の裏切り」だそうだ。悪文しか書けない、それも仏文学のパクリそのまま。ドブネズミが陽の光をまぶしがっているような、特異な容貌そのままの吐き気のするような文体である。まさに「文は人なり」である。

かつてこの男は、こう言い切った。「ここで十分に政治的な立場を意識してこれをいうのだが、ぼくは、防衛大学生をぼくらの世代の若い日本人の弱み、一つの恥辱だと思っている。そして、ぼくは、防衛大学の志願者がすっかりなくなる方向へ働きかけたいと考えている」

御存知の方も多いだろう。御存知なかった方は今、ここで心に刻んで頂きたい。作品と個人の政治思想は別だというお気楽な人がいるが、本当にそうだろうか。この発言を知ってなお、あの駄文を読もうという方の気が知れない。

約半生記前に、恥辱とまで罵られた人達が、今の自衛隊を作ったのである。旧軍の好き伝統を受け継ぎながら、現在の国情にマッチした新しい実力組織の在り方を模索してきたのである。今、日本国中を、いや世界中を感動させている、「献身の化身」たる自衛隊のその姿は、この時から何も変わっていない。突然、素晴らしくなったわけではない。半世紀前から、今日の日まで常に彼等は素晴らしかったのである。

この発言と同じ頃、時の総理・吉田茂は防衛大学第一回卒業式において、以下のように訓示した。

「君達は自衛隊在職中、決して国民から感謝されたり、歓迎されることなく自衛隊を終わるかもしれない。きっと非難とか叱咤ばかりの一生かもしれない。御苦労だと思う。しかし、自衛隊が国民から歓迎されちやほやされる事態とは、外国から攻撃されて国家存亡の時とか、災害派遣の時とか、国民が困窮し国家が混乱に直面している時だけなのだ。言葉を換えれば、君達が日陰者である時のほうが、国民や日本は幸せなのだ。どうか、耐えてもらいたい」


遂に自衛隊が心の底から感謝される時がきた。
今、国民や日本は不幸なのだろうか。
そうかもしれない、そうでないかもしれない。
唯一つだけハッキリしていることは、自衛隊の苦難はまだまだ続くということである。それを何時、どのような形で断ち切るか。全ては我々国民の意識に掛かっている。

国家の危急存亡の時にしか見えないものがある。
それを何人の人が見たか。それが日本の将来を決める。

この一週間、テレビではこの世で最も美しい人達と、最も醜い獣達を交互に映している。無私の精神で人命救助に取り組む勇敢な戦士達の姿と、それすら私利私欲の為に利用する権力亡者達である。この違いが分からないようなら、もはや亡者達と同類である。

達成感に男泣きする人達と、ひたすら責任逃れに徹し居直る薄汚い連中と。無名有力な人達と、有名無力な穀潰しと。「美しい国」のその美しさの根源は、人にある。美しい人を一人でも増やし、醜いゴミを始末しよう。日本をもっともっと美しい国にしよう。

災害派遣されている全ての勇者達に向けて、我々はその無事を祈ることしか出来ない。しかし、彼等のこの活躍により再び平穏が取り戻された暁には、今度こそ、今度こそ我々の手で、この歪んだ状況を変えていこう。名も無き英雄達を支えるのは、我々名も無き国民である。

 今は感謝の言葉しかない。
 本当にありがとうございました、皆さんは日本の救世主です!