【皇室ウイークリー】(173) | 皇国ノ興廃此一戦二在リ各員一層奮励努力セヨ 







「ご治療に悪影響」記者質問に東宮大夫が“注文”  

放駒理事長皇居へ、八百長問題わびる





皇太子殿下は23日に51歳の誕生日を迎えられた。皇太子殿下は当日、朝の参内(皇居ご訪問)後に東宮御所に戻られた。皇族方による皇太子ご夫妻への祝賀、宮内庁幹部らによる皇太子殿下と雅子さまお一人ずつへの祝賀-などの行事が予定されていたが、雅子さまはいずれも欠席された。「ご体調」が理由という。

 午後7時前には天皇、皇后両陛下が赤坂御用地を訪問された。東宮御所での誕生日恒例の食事会で、雅子さまの親族も集まり、この会には雅子さまも出席された。ご家族で和やかなひとときを過ごされたようだ。

 誕生日に先だって東宮御所で行われた記者会見では、50代最初の1年を過ごした感想や、雅子さま、長女の敬宮愛子さまへの思いなどを明かされた。

 皇太子殿下は愛子さまについて、「この1年近く、親として、愛子のために何をしてあげられるのかという思いで、雅子とともに考え、歩んできました」「愛子は学校で怖い思いや、つらい体験をしましたが、それを乗り越えようと、前向きに頑張ってきており、私たち親としても、精いっぱい支えてあげたいと思ってここまで来ております」と心情を明らかにされた。

 ご登校の問題は昨年3月に発覚したため、前回の誕生日会見では触れておらず、皇太子殿下がここまで公の場で発言されるのは初の機会となった。

 皇太子殿下は雅子さまについても、「限られた形であっても、できるだけの努力をしてきているのが事実…」「私自身そばで見ていて、大変だと思いますし、雅子自身の体調が万全でない中で、毎日本当によく頑張っていると思います」「雅子の並々ならぬ努力を身近に見ている私としても…」などと明確な言葉を使い、今後も雅子さまをサポートしていく姿勢を示された。

さらに昨年2月の東宮職医師団見解における「患者さんが治療に取り組み、それが実を結びつつあるときには、できていないことではなく、小さなことでもできたこと、あるいは努力していることが認めてもらえるような、安心できる温かい環境が不可欠です」という部分を引用し、報道関係者に「一層のご理解とご配慮を頂けますよう改めてお願いしたいと思います」と付け加えられた。

 特に「できていないことではなく…」というお気持ちが強かったのか、25日に行われた宮内庁の野村一成東宮大夫の定例会見でも、この点が強調された。

 野村東宮大夫は、誕生日会見での記者会側の質問にある「この1年も、雅子さまは地方行啓など外出を伴った公務にほとんど出席できない状態が続いている」「日々の公務への出席機会が少ない現状について」といった表現を取り上げ、「全体のトーンが東宮職医師団が懸念しているような妃殿下の治療にとり悪い影響を与えかねないものであったと危惧します」と指摘。「今後、質問における問題提議の仕方において、妃殿下のご治療へのあり得べき影響という観点から配慮をお願いしたい」と念を押した。

 なお、今回のご会見の全文はすでにサイトに掲載している。そちらもご覧になっていただきたい。

 野村東宮大夫は25日の定例会見で、愛子さまが学級閉鎖のため、18日から24日まで、学校を休まれたと発表した。愛子さまご自身は元気で、25日は従来通りの通学をされたという。

野村東宮大夫はまた、「女性自身」3月8日号に掲載された「皇太子さま苦悶(くもん)…美智子さまキャンセルされた『ご一家“融和”音楽会』」と題する記事について、「1月に予定されていた皇后陛下と(皇太子)殿下の演奏会が皇后陛下のご都合によりキャンセルされたと報じられているが、これは事実関係の明らかな間違い」と指摘し、発行元の光文社に25日付で訂正を求める文書をFAXしたことを明らかにした。

 野村東宮大夫によると、皇后陛下と、皇太子殿下が楽団長を務める「梓室内管弦楽団」との演奏会は、近々行われ、日程も確定しているといい「一度決まった日程がキャンセルになったことはない」と強調。野村東宮大夫は「皇后陛下に対して大変失礼なこと」と不快感を示した。「女性自身」編集部は「小誌編集部では、1月に計画されていた演奏会が、開催されなかったことを取材により確認し、記事作成をいたしました。今後、演奏会があらためて行われた際には、小誌にてこれを記事にする所存です」としている。

 天皇陛下は25日、ニュージーランド南島のクライストチャーチ付近で発生した大規模地震に対するお見舞いの電報を、同国のサティアナンド総督に送られた。宮内庁によると、天皇、皇后両陛下は地震について、心配されているという。また野村東宮大夫によると、皇太子ご夫妻も心を痛められているという。皇太子さまは、誕生日の記者会見が地震発生直前の21日に開かれたため、23日に報道されたご自身の会見の記事などに、ニュージーランド地震に対するお見舞いの気持ちを表すことができなかったことを心残りに思われているという。

宮内庁の風岡典之次長は21日の定例会見で、心臓の精密検査を受けた天皇陛下のご負担軽減の可能性について言及した。前の週の会見では「1つ1つの日程調整をしっかりやる」という表現にとどめたが、今週はやや踏み込み、春以降に続くとみられる、地方ご訪問の日程調整を特に念頭に置いていることを明らかにした。

 風岡次長は「地方訪問でご活動が無理を強いることにならないように、という観点から、(訪問先を)どう取り扱うかを1つ1つ検討するものだと思っている」と述べた。皇居などで行われている通常の公務については、当面変更の予定はないとしている。

 宮内庁の羽毛田信吾長官は24日の定例会見で、日本相撲協会の放駒理事長が16日、宮内庁を訪れ、八百長問題について説明したことを明らかにした。当日、対応した坂井孝行総務課長によると、放駒理事長は今回の事態についてのおわびを述べたほか、真相が解明されるまで新たな場所が開けないこと、今後の状況について逐一宮内庁に報告することを説明。天皇賜杯についての言及はなかったという。

 各宮家は今週もさまざまな公務を果たされた。

 秋篠宮さまは25日、学士会館(東京都千代田区)で講演を行われた。

 秋篠宮妃紀子さまは同日、京都府をご訪問。「第25回日本フラワーデザイン大賞2011」の作品展示をご覧になった。また「全国手話研修センター」を視察された。

常陸宮ご夫妻は24日、日本橋三越本店(東京都中央区)で、「第69回全日本学生児童発明くふう展」の表彰式に臨まれた。

 常陸宮妃華子さまは23日、ホテルオークラ東京(東京都港区)で、2011年チャリティーイベント「第2回名家の逸品-母から娘へ-」を鑑賞された。

 三笠宮ご夫妻は25日、赤坂御用地内の宮邸で、トルコに赴任する大使夫妻とお会いになった。

 肺炎のため1日から佐々木研究所付属杏雲堂病院(東京都千代田区)に入院していた寛仁親王殿下は25日、退院された。

 高円宮妃久子さまは19、20の両日、京都府を訪問し「第22回全国車いす駅伝競走大会」に臨まれた。21日、ザ・プリンスパークタワー東京(東京都港区)で、日本サッカー協会主催「アジア大会男女優勝&アジアカップ優勝祝賀パーティー」に臨まれた。同日、国際文化会館(東京都港区)で、「平成22年度国際交流基金地球市民賞」授賞式とレセプションに出席された。








草莽崛起