【ふるさと便り】ワカメの豊作祈る。
島根県出雲地方の冬の風物詩「和布刈(めかり)神事」が7日、出雲市大社町宇竜港で営まれ、漁業者たちがワカメの豊作と海の安全を祈った。
和布刈神事は、ウミネコがくわえてきた海藻が神社の欄干で乾き、板ワカメになったという故事にちなんで、旧暦の正月5日に宇竜地区をあげて行われる。
大漁旗で飾った漁船6隻が、宇竜港から約50メートル沖の権現島まで並び、船頭たちが伝統の舟歌を歌う中、神職や地区役員らが舟を渡りながら島へ上陸した。
その後、神職が箱めがねで海底をのぞきながら長い鎌でワカメを刈り取り、島にある熊野大社に奉納した。
その後、初参加の県立出雲商高2年、阿部稜君(17)ら若者9人が赤い下帯姿で海に飛び込み、岸まで泳いで神職らを迎えると、大勢の観光客から拍手がわいた。
箱めがねを使ってワカメを刈る神職=島根県出雲市
下帯姿で海に飛びこむ若者=島根県出雲市