ついに英王室から「招待」…結婚式に出席されるのは誰?
天皇、皇后両陛下は今週、火、水、木曜にあたる25、26、27の各日の午前から午後にかけ、皇居内の宮内庁病院で健康診断を受けられた。宮内庁発表の日程によれば、陛下が今週皇居外に出られたのは、24日の国会開会式のみだった。
検査は例年この時期にある定例のもので、先週土曜日の22日には、宮内庁病院ではできない一部の検査を東大医学部付属病院(東京都文京区)でも行われている。
宮内庁病院の知名度は高い。だが、どこにあるかはあまり知られていないのではないだろうか。実は皇居内の大手門近く、一般公開されている三の丸尚蔵館のすぐ近くにあるのだが、皇族方の入院、通院がない日でも周辺は一般の立ち入りができず、外観すら近くで見ることができないという珍しい国立病院だ。ただし、一般の人でも宮内庁関係者の紹介などがあれば利用できる。
宮内庁病院は大正15年、宮内省(当時)互助会の診療所として発足。現在の建物が竣工(しゅんこう)された昭和39年からすでに50年近くが経過しているものの、病院内には新型の医療機器が随時購入されている。
平成13年9月には、出産(同年12月)を控えられていた雅子さまがリラックスできるよう、「住居型分娩(ぶんべん)室」(LDR)の考えを取り入れ、「いかにも病室」という感じだった分娩室の内装が、約400万円かけて通常の居室風に改装されたという。
宮内庁は28日、4月29日にロンドンのウエストミンスター寺院で行われる英王室のウィリアム王子とケイト・ミドルトンさんの結婚式について、エリザベス女王から天皇、皇后両陛下に向けた招待の打診があったことを明らかにした。
宮内庁式部職によると、英王室の儀典担当局長から27日、宮内庁の式部官長に対してファクスで連絡があった。
宮内庁幹部らによると、日程面などから、両陛下は出席されないとみられ、今後は宮内庁が主体となってほかの皇族方のご出席が検討される見通しだ。
昨年中から、気の早い週刊誌上では皇太子ご夫妻が出席される可能性が取り沙汰されている。宮内庁東宮職の野村一成東宮大夫は28日の定例会見で、記者から「見通し」を問われると「両陛下へのご招待のお話でして、それについて検討中ということなので、私の立場でお話しすることはありません」とかわした。
結婚式招待の出欠の返事は、一般的には早いほどいい…とされる。だが、想定されたこととはいえ、宮内庁幹部によると、さすがにすぐには返事をする準備は整わないようで、「人選」後に英国側に返事するのは、早くとも2月になる見通しだ。
皇后陛下は28日、国立国会図書館国際子ども図書館(東京都台東区)で、展示会「絵本の黄金時代 1920~1930年代-子どもたちに託された伝言」をご覧になった。
会場で皇后陛下への説明を担当したのは、皇后陛下と親交の深い日本国際児童図書評議会(JBBY)会長の島多代さんだった。
島さんは、平成10年、国際児童図書評議会(IBBY)インド大会で皇后陛下がビデオによる基調講演をした際や、14年にスイスで開かれたIBBY創立50周年記念大会に皇后陛下が名誉総裁として出席されたときに、IBBYの理事や会長を務めていた。
関係者は「皇后陛下と島さんは『多代ちゃん』『みっちゃん』と呼び合う間柄」といい、今回も皇后陛下はリラックスした様子で、島さんと絵本の歴史などについて盛んに会話をされていた。
皇太子さまは24日、東京都港区の国立新美術館で、「日・プロイセン修好通商条約調印150周年記念式典」に出席された。
式典は、万延2(1861)年1月24日、来日中のプロイセン使節団と徳川幕府が修好通商条約を結んでから150年になるのを記念して開かれ、寸劇、スピーチ、演奏など盛りだくさんのプログラム。皇太子さまは日独交流150周年の日本側の名誉総裁を務められており、この行事への出席が、名誉総裁として初めての本格的な「仕事」となられた。
式典後、日本でもおなじみのグリム童話に関する展示をご覧になる場面では、グリム兄弟協会のベルンハルド・ラウエルさんから皇太子さまに「お土産」が渡された。
プレゼントの中身は、グリム兄弟の生涯を書いたドイツ語の本の日本語翻訳版や版画、童話の内容にちなんだ星が描かれた銀貨。このほか、「長女の敬宮愛子さまのことを考えて選んだ」という本もあった。
この本は、ドイツ語の童話とともに、16枚の絵が描かれた絵本のようなもので、それぞれの絵は、取り外して壁にかけることもできるという。
さて、27日付の本紙(東京本社発行版)でも紹介したが、皇居・東御苑ではこの時期、シソ科の植物「シモバシラ」が美しい“氷の花”をつけている。写真も合わせてご覧になっていただきたい。
氷の花は、根が蓄えた水分が毛管現象により、枯れた茎の中に押し上げられて割れ目からにじみ出し、外気に触れて広がりながら凍ることによってできる氷柱だ。
宮内庁によると「土の温度が4~5度で、気温が氷点下、風が強くない、という条件がそろわないと現れない」珍しい現象。両陛下のお住まいがある吹上御苑にも自生しており、植物学者で知られた昭和天皇は、職員らとともに氷の花の大きさを自ら測り、記録されていたという。
「皇居の植物 生物学御研究所編」(保育社)には、吹上御所の東北側にあるシモバシラが最大になったときの大きさが、年ごとに記録されている。記録は昭和52年以降のもので、55、57年には高さ40センチという巨大な氷柱も確認された。
記録をよく見ると、昭和64年1月5日と6日、5センチという記述もある。昭和天皇の崩御は同年1月7日。その前日まで、職員はシモバシラの大きさを記録していたのだ。
各宮家は今週もさまざまな公務を果たされた。
秋篠宮ご夫妻は24日、中米のコスタリカを公式訪問するため、成田空港から民間機でご出発。26日(日本時間27日)には同国初の女性元首チンチジャ大統領を表敬訪問し、27日(同28日)には首都サンホセのホテルで、日本との外交関係樹立75周年を祝うレセプションに出席された。
秋篠宮妃紀子さまはコスタリカ訪問に先立つ22日、国立能楽堂(東京都渋谷区)で、「創立30周年記念第30回手話狂言・初春の会」に臨まれた。
常陸宮ご夫妻は28日、「常陸宮賜杯第61回中部日本スキー大会」ご臨席のため、石川県を訪問された。30日まで滞在される。
常陸宮妃華子さまは22日、グランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)で「平成22年度日本馬術連盟表彰式」に臨み、祝賀会にも出席された。
寛仁親王殿下の長女、彬子さまは28日、勤務先の立命館大学衣笠総合研究機構の業務のため、英国に向け成田空港を出発された。3月28日まで英国ロンドンに滞在し、大英博物館で資料調査を行われる。同月30日に一時帰国後、同日中に米国ハワイへご出発。アジアの研究者が集まる総会で、専門の日本美術史について研究発表される。
高円宮妃久子さまは22日、ホテルニューオータニ東京(東京都千代田区)で、「平成23年衣紋道高倉流衣紋はじめの儀」に臨まれた。24日にはドイツ文化会館(港区)で、「2011年度日本アジア協会年次総会」にご出席。28日、東京国際フォーラム(千代田区)で、「第65回洋らん展」の開会式と内覧会に臨席された。
国会開会式でお言葉を述べられる天皇陛下=24日午後、国会・参院本会議場
韓国のテノール歌手フィージンさんのコンサートを鑑賞するため、会場に到着された皇后陛下
=26日夜、東京都千代田区
コスタリカのチンチジャ大統領(左)を表敬訪問された秋篠宮ご夫妻=26日、サンホセ(ロイター)
コスタリカのチンチジャ大統領(右)と懇談される秋篠宮ご夫妻=26日、サンホセの大統領府