こうのとり、ISSとドッキング
完璧な飛行で「技術力」アピール
国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送を任務とする日本の無人補給機「こうのとり(HTV)」2号機が27日、高度約350キロでISSとドッキングした。28日未明までに、電気や通信系統などの結合作業を完了し、今後ISS滞在中の飛行士が機内から荷物を運び出す。
こうのとりの補給はISS参加国としての義務。今月22日の打ち上げ以降、ほぼ完璧な飛行を見せたことで、日本は国際社会に宇宙技術の実力を示した。
こうのとりは国産最強の「H2B」ロケット2号機で打ち上げられた。
その後高度を上げ、27日午後にISSの後方約5キロまで接近。ISSの直下約500メートルに回り込んでから上昇を始めた。
約10メートル下まで接近したところで、宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センター(茨城県)の管制室の命令によりエンジンを停止。ISSの飛行士がロボットアームでこうのとりをつかみ、日本実験棟「きぼう」の隣の棟にドッキングさせた。
こうのとりは今年5月ごろからISSで長期滞在する古川聡さんの宇宙日本食や、きぼうで使う実験装置、船外物資など計約5・3トンを搭載。機体の一部は内部環境が地上と同一で、普段着の飛行士が出入りする。
ISSには3月下旬までとどまる予定で、不用品を積み込んで離脱後、大気圏に再突入してほぼ燃え尽きる。
ドッキング作業完了で「こうのとり」の荷物室に飛行士が入室。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は28日、国際宇宙ステーション(ISS)への無人補給機「こうのとり(HTV)」2号機がISSへのドッキング作業を完了し、飛行士が荷物室に入ったと発表した。今後、こうのとりが送り届けた計約5.3トンの物資を運び出す。
飛行士の入室は当初28日夜の予定だったが、作業が順調に進み、約16時間も早まった。荷物室は機体の約3分の1を占め、内部の環境は地上と同一で飛行士は普段着のまま作業できる。
ドッキング完了を受け、28日未明に管制室がある茨城県のJAXA筑波宇宙センターで会見した虎野吉彦・HTVプロジェクトマネージャは「(一昨年の)初号機と比べて自信があった。機体の改修点はすべてうまく動き、不具合は見つかっていない」と笑顔を見せた。
宇宙最古の銀河を発見 約132億年前
米航空宇宙局(NASA)は26日、今から約132億年前とみられる、これまで観測された中で最も古い銀河を、ハッブル宇宙望遠鏡を使って発見したと発表した。これまで最古とされた銀河よりさらに1億5000万年古く、宇宙の誕生とされる約137億年前のビッグバンから約4億8000万年後の光を捉えたことになるとしている。(ワシントン 共同)
ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた約132億年前とみられる最古の銀河。左から右下へ時計回りに拡大(NASA提供・共同)
http://sankei.jp.msn.com/science/news/110128/scn11012810170005-n1.htm
中野担当相が拉致家族と面会 「拉致はどこへ行ってしまったのか」と家族
中野寛成国家公安委員長・拉致問題担当相が28日、拉致被害者家族らと内閣府で面会した。中野担当相は「担当大臣が度々変わることに政府の一員として心からおわびしたい」と述べた。家族との面会は担当相就任後初めて。
中野担当相は「政府の責任においてこの問題を解決する義務がある」とした上で「政権が変わろうと、人権と国家の主権を守る方針は堅持したい」と語った。
田口八重子さん=拉致当時(22)=の兄で家族会代表の飯塚繁雄さん(72)は「担当者がめまぐるしく変わる。北朝鮮や拉致を取り巻く多くの問題が山積しており、『拉致』はどこに行ってしまったのかとの思いがある」と苦言を呈し「家族は年をとり、亡くなった方もいる。一刻も早い解決をというのがわれわれの思いだ」と話した。
中野拉致問題相と意見交換する拉致被害者家族会の(左端から)横田早紀江さん、滋さん、飯塚繁雄代表ら=28日午前、内閣府
中野拉致問題相と意見交換する拉致被害者家族会の(左端から)横田早紀江さん、滋さん、飯塚繁雄代表ら=28日午前、内閣府