角川書店, KADOKAWA
ISBN:9784041105641
2013年09月27日頃発売 単行本
2,160円(税込)




【あらすじ】
〈無欲〉〈誠実〉〈博学〉〈友好〉〈勇敢〉。16歳、五派閥の選択儀式にのぞんだベアトリス。下された診断は、異端者=ダイバージェント。彼女を待ち受けていたのは、過酷なサバイバル・ゲームだった!


【抜粋メモ】

わたしの家には鏡が一枚だけある。二階の廊下の羽目板張りの壁をずらすと、そこが鏡になっている。派閥の決まりでは、三ヶ月ごと、月初めの二日に鏡の前に立つことが許されており、その日、母に髪を切ってもらうのだった。(略)
母の目を盗んで、ちらちらと鏡に映った自分の姿をながめてしまう―虚栄心の表れではなく、ただの興味本位からだ。(略)
数ヶ月前に十六歳になった。ほかの派閥では誕生日を祝うが、わたしたちにはそうした習慣は無い。誕生日を祝うのは、自己中心的な行為だから。

[P.5]

新潮社
ISBN:9784103277231
2013年07月31日頃発売 単行本
1,620円(税込)



【あらすじ】
知らないままでいられたら、気づかないままだったら、どんなに幸福だっただろうーー革命児と称される若手図書館長、中途半端な才能に苦悩しながらも半身が不自由な母と同居する書道家と養護教諭の妻。悪意も邪気もない「子どものような」純香がこの街に来た瞬間から、大人たちが心の奥に隠していた「嫉妬」の芽が顔をのぞかせるーー。いま最も注目される著者が満を持して放つ、繊細で強烈な本格長篇。


【抜粋メモ】
観光客(ツーリスト)は家に戻るが、旅行者(トラヴェラー)はずっと移動し続ける。背中に冷たいものが触れる。恐怖に似たもの。かたちのないもの。何度もその部分を読み返した。たった一行に心を試されているような気がしてくる。本を閉じた。
 同じ本を読むことは、同じ場所へ旅をすることに似ていた。林原に安易な言葉でこの気持ちを伝えることはためらわれた。同じ場所を旅しながら、まったく違う景色を眺めていることもあるだろう。
 時間差で同じ場所へ行くのがいいかもしれない。
 そう思いながら、同じ時間を共有したいとも考えている。

振幅は止まらない。旅の発案者が自分であったことに気づき、動悸が速くなる。
[P.98]


ローマに3日間以上行くなら ROMA PASS (ローマ・パス) がお得らしい。


読書のキロク※ネタバレ注意※


●ROMA PASS の特典
①市内の博物館、考古学遺跡 2ケ所に無料入館
②ローマ市内の公共交通機関(メトロ、トラム、路線バス)に3日間乗り放題
③市内の博物館、名所、展覧会、イベントなど入場優待割引


●ROMA PASS の料金
20ユーロ (3日間有効)


例として…

交通3日券:11ユーロ、ボルゲーゼ美術館:9ユーロ+コロッセオ:9ユーロ=29ユーロ(!!!)



しかし、ここで一つ問題が。

絶対に行きたい「ボルゲーゼ美術館」は事前予約必須の、超人気美術館。

web(英語)で予約も可能だけれど、クレジットカード決済のみ。



「予約はしたいけど、ROMA PASSを使いたい場合は?」

「+390632810に電話してね」



って事らしい。イタリア語で?!無理無理ムリ…!!!


途方にくれていたら、google先生が救世主を教えてくれました。



イタリア旅行ガイド:アーモイタリア


何とこの会社、イタリアの美術館を無料・有料で予約代行してくれるとの事。


>イタリアの現地スタッフが直接電話して予約をいたしますので、安心・確実です。
>※ウッフィツィ美術館など、公式サイトで予約が完売の日でも、

>ほぼ100%予約をお取りできます。

>時間帯もかなりご希望に沿えます。
>※ 予約が取れない場合、代行手数料は必要ありませんので、ご安心ください。



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きっと同じ事でお困りの方がいらっしゃると思うので。

カテ違いとは思いつつもブログにリンクを貼っておきます~

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食堂かたつむり

食堂かたつむり

価格:1,365円(税込、送料別)


【あらすじ (BOOKデータベースより)】


トルコ料理店でのアルバイトを終えて家に戻ると、部屋の中が空っぽになっていた。突然、同棲していた恋人に何もかもを持ち去られ、恋と同時にあまりに多くのものを失った衝撃から、主人公の倫子はさらに声をも失う。たったひとつ手元に残ったのは、祖母から譲り受けたぬか床だけ。山あいのふるさとに戻った倫子は、小さな小さな食堂を始める。一日一組のお客様だけをもてなす、決まったメニューのない食堂。次第に食堂は評判になるが――五感をくすぐる瑞々しく繊細な描写と、力強い物語運びで話題を呼んだデビュー作。



【抜粋メモ】


そして、そんなふうに大都会で奮闘し、やっと人並みに話したり笑ったりできるようになった矢先、祖母が静かに息を引き取った。

夜遅くトルコ料理店でのアルバイトを終えて家に戻ると、ちゃぶ台の上に紙ナプキンをかぶせたたくさんのドーナツが置いてあり、その横で祖母が、眠るように亡くなっていたのだ。

祖母の薄い胸に耳を当てても何の音もせず、口元や鼻先に手のひらをかざしても、少しの風も感じない。生き返るとは、思えなかった。
私は、急いで誰かに連絡したりはせずに、せめて一晩だけでも、祖母とふたりだけの時間を過ごそうと決めた。

祖母は次第に冷たく、硬くなっていく。
その横で、私は一晩中ドーナツを食べ続けた。
生地の中にケシの実を入れ、シナモンと黒砂糖をまぶしたやさしい味を、私は一生忘れないだろう。

胡麻油でふんわりと揚げた一口サイズのそれを口に入れて頬張るたび、祖母と過ごした日向ぼっこのような毎日が、ふわふわと泡のように蘇った。 [P.10]

「ときに小僧、なぜ今時、新聞配りなぞやっておる?」

「…"金もらう練習"のためかな」
しばらく考えてから、若者は答えた。
「人っておもしろいもんでさ、金の払い方は五歳のガキでも知ってんのに、もらい方は大人でも知らなかったりするんだよね。そりゃ金使う方が、頭下げてもらうより気分いいから---"お客様は神様です"なんつって、つい消費者の方が偉いんだって態度を振りかざすけど、あれって本来は売る側の気持ちの話でしょ」

「そうだな」
亜東は思わずうなずいていた。
新聞代の集金ほど、人がやりたがらない仕事はないだろう。
コンビニのレジは、客が金を払いにきてくれるが、新聞の集金は、もらいに行かなければならない。
(略)
金が人を変えてしまう瞬間を、新聞配達の集金ほどまざまざと目にする仕事もないだろう。
若者はふと神妙な表情になって言った。

「だけど、みんなが金を払う側になっちゃったら、一体誰がサービスするんだって話だよね。俺は、金は払うよりもらう方が楽しいって社会の方が健全な気がすんだけどな」 [P.328]







【あらすじ (BOOKデータベースより)】




死んだ女のことを教えてくれないか─。無礼な男が突然現われ、私に尋ねる。私は一体、彼女の何を知っていたというのだろう。問いかけられた言葉に、暴かれる嘘、晒け出される業、浮かび上がる剥き出しの真実…。人は何のために生きるのか。この世に不思議なことなど何もない。ただ一つあるとすれば、それは─。






【抜粋メモ】




「ならさ」



---死ねばいいのに。



ケンジはそう言った。

「死ね--って」

「そうだろ。あのさ、そんなに何もかも辛ぇ、嫌だ堪らねぇで、それでもどうしようもねえっていうンならさ。ホントにどうしようもねーんなら、生きてる意味なんかねーんじゃね?」

「それは---」



だから死ねば、とケンジは言った。



「あんた死にたくはねえの?」



「死にたくは---」



ない。多分。

「何で死にたくねえ訳?生きてたって辛いだけで、でもってどうしようもねーなら、死なね?」 [P.64]

【あらすじ (BOOKデータベースより)】


生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになるのだが…。不朽の名作ついに登場。



【抜粋メモ】


「おれ、子供のころからわりと、だれとでも仲良くできるほうだったんだけど、どうしてもひとりだけ、苦手なやつがいたんだよ。おなじグループなのに、そいつとだけはうまくしゃべれなくて、ふたりきりになるとしんとしちゃって、気まずくって。そいつもおれとふたりきりになるの避けてたみたいだから、おれ、きらわれてるんだと思ってた。
でもある日の放課後、みんなでグラウンドに残って遊んでたらさ、やけにそいつと気が合うんだ。すごい自然にしゃべれて、げらげら笑いあったりもしちゃって…。

なんかおれ、えらいうれしかったんだ。もう大丈夫だ、明日からは仲良くやってけるって。で、つぎの朝、うきうき学校に行ったら、そいつはまたもとの気まずい相手にもどってたわけ」

へへ、と早乙女くんは乾いた笑い声をたてた。

「そのとき、子供心に思ったよ。今日と明日はぜんぜんちがう。明日っていうのは今日の続きじゃないんだ、って」 [P.216]

【あらすじ (BOOKデータベースより)】


「男と女の謎」を解き明かし、日本で200万部、全世界で600万部、42カ国でNo.1となった超ベストセラー待望の文庫化。最新データが入った改訂増補版。



【抜粋メモ】


バーバラとアランは、これからカクテルパーティーに出かけるところだ。ドレスを新調したバーバラは、服装にことのほか神経を使っている。ブルーの靴とゴールドの靴を両手に掲げた彼女は、世のすべての男を震撼させる質問をアランに放った。「ねえ、このドレスにはどっちの靴が合うと思う?」

(略)

バーバラの問いかけは、女の典型的な話かたのひとつだ。どっちの靴をはくか、、彼女の心はもう決まっていて、いまさら他人の意見など聞きいれるつもりはない
ただ、それでいいという最終確認がほしいだけなのだ。

(略)

女性に「ブルー、それともゴールド?」と聞かれたら、男はぜったいにどちらかを答えてはいけない。代わりにこう聞きかえすのだ。
「きみはもう決めてるの?」 [P.98]


【あらすじ (BOOKデータベースより)】


生と死のあわいをゆく、ほの暝い旅路─これぞ真骨頂!著者の「核心」に迫る、怪しき短篇小説集。



【抜粋メモ】


実話というのは、ほんとうのことじゃないんです。
ほんとうのことの話、なんです。

ほんとうのことなんて、みんな過ぎてしまえば消えてなくなりますよ。今は、次次に、みるみる死んで行くんですよ。

だから、お話は、ほんとうのことの幽霊です。

お話になることで、僕らは過ぎた昔、死んだ時間の幽霊に会えるんです。
僕は、おじさんに会いましたよ。たった今。背の高い、立派な、先輩の大好きなおじさんに。

そうかい。
ならいいなあ。
そうですねえ。
こうやっている今だって、もう過ぎてしまいます。
僕らはもう、次次に、みるみる幽霊になっているんです。だから。
過去も未来も現在も、あんまり関係ないですよ。混じり合っていますから。
だから。
そういうこともあるでしょうよ。こうしている今だって、もう、生きているのか死んでいるのか、よく判らないじゃないですか。 [P.267]








【あらすじ (BOOKデータベースより)】




四国の図書館に着いたカフカ少年が出会ったのは、30年前のヒットソング、夏の海辺の少年の絵、15歳の美しい少女―。一方、猫と交流ができる老人ナカタさんも、ホシノ青年に助けられながら旅を続ける。“入り口の石”を見つけだし、世界と世界が結びあわされるはずの場所を探すために。謎のキーワードが二人を導く闇の世界に出口はあるのか?海外でも高い評価を受ける傑作長篇小説。






【抜粋メモ】




「ねえ大島さん、ひとりでいるときに相手のことを考えて、哀しい気持ちになることはある?」




「もちろん」と彼は言う。


「おりにふれてある。とくに月が蒼く見える季節には。


とくに鳥たちが南に渡っていく季節には。


とくに--」





「どうしてもちろんなの?」と僕は尋ねる。





「誰もが恋をすることによって、自分自身の欠けた一部を探しているものだからさ。


だから恋をしている相手について考えると、多少の差こそあれ、いつも哀しい気持ちになる。


ずっと昔に失われてしまった懐かしい部屋に足を踏み入れたような気持ちになる。当然のことだ。


そういう気持ちは君が発明した訳じゃない。


だから特許の申請なんかはしないほうがいいよ」





僕はフォークを置いて顔を上げる。





「遠くにある古い懐かしい部屋?」



「そのとおり」と大島さんは言う。


そしてフォークを宙に立てる。


「もちろんメタファーだけど」 [P.149]