エレクトラ
≪公開時コピー≫最も危険なミッションが彼女の運命を変える
デアデビルから美しき暗殺者が誕生
製作国:アメリカ
製作年:2005年
公開年:2005年
【監督】 ロブ・ボウマン
【製作】 アヴィ・アラッド
ゲイリー・フォスター
アーノン・ミルチャン
【出演】 ジェニファー・ガーナー (エレクトラ)
ゴラン・ヴィシュニック (マーク・ミラー)
ウィル・ユン・リー (キリギ)
ケイリー=ヒロユキ・タガワ (ロシ)
テレンス・スタンプ (スティック)
カーステン・プラウト (アビー・ミラー)
ナターシャ・マルテ (タイフォイド)
クリス・アッカーマン (タトゥ)
ボブ・サップ (ストーン)
コリン・カニンガム
ジェイソン・アイザックス
【Zero的評価】 100円
【リピート率】 ★
【見所】 エレクトラのナイフさばき
【鑑賞本数】 年間:13作目 通算:390作目
【 感 想 】
「デアデビル」のスピンオフ作品。あまり期待はしていなかったが、期待通りのトホホな作品。中途半端な世界観にがっかりだ。
誤解というか曲解というか「禅」的な思想が垣間見えるが、何かを甚だしく勘違いしているような気がしてならない。中途半端なオリエンタリズムを取り込まなくてもいいのだが。欧米圏の日本文化のあこがれ的スタンスが、他国製作の映画の中に見えるとかなりがっくりする。決して日本の「道」は神秘的なものではないといいたい。
エレクトラ演じるジェニファー・ガーナーは独特の雰囲気を持っていてエレクトラという謎の暗殺者を演じるにはハマっていた。華奢な暗殺者って魅惑的。特にそれが美女であったら尚よい。ニキータ路線は好みである。決して、アンジェリーナ・ジョリー、ミラ・ジョボビッチといった路線ではない。幸薄そうな感じがあればたまらん。
単純にアクションさえ楽しめれば観れないことはないかな。
逆に謎の暗殺軍団が見掛け倒しだったのは残念だった。名前を表す戦い方をする着眼点は妙にゲームっぽかった。タトゥーの体から蛇とか鷲が出てくるシーンは見応えあってけれど、想像通り、隙だらけでインパクト勝負でしかなかったのは笑えた。
ボブ・サップもワイドショーをにぎわせた割に端役だった。そもそも何故ボブ・サップだったのだ?日本人客意識?
ERのルカが出ていたのは意外だった。あの人も幸薄そうだ。そういう感じの設定だから余計にそう思ったのかもしれないけれど…。中途半端にエレクトラとマークをからませなくてもよかったのにと思う。アビーの、力を持っているが故の高飛車で小生意気さはステレオタイプながらわかりやすくて良いが。
元々がアメコミ作品なので、ありえないことだらけではあるが…。一発屋的な扱いで、もう少し中身があってもよさげなものである。「エイリアス」の真っ只中の撮影で、どっちつかずになっちゃった?というかんぐり方ができたりできなかったり。
鉄コン筋クリート
≪公開時コピー≫ソコカラ、ナニガ、
ミエル?
製作国:日本
製作年:2006年
公開年:2006年
【監督】 マイケル・アリアス
【出演】 二宮和也 (クロ)
蒼井優 (シロ)
伊勢谷友介 (木村)
宮藤官九郎 (沢田)
大森南朋 (チョコラ)
岡田義徳 (バニラ)
森三中 (小僧)
納谷六朗 (じっちゃ)
西村知道 (藤村)
麦人 (組長)
田中泯 (ネズミ / 鈴木)
本木雅弘 (蛇)
【Zero的評価】 1800円
【リピート率】 ★★★★
【見所】 飛び回るクロ(96)とシロ(46)。
【鑑賞本数】 年間:12作目 通算:389作目
【 感 想 】
第一印象としては苦手だなと思ったが、中々どうして楽しく観られた。独特の雰囲気ではあるが、チープでもなくヘヴィでもなく、ほどよい重さの楽しめる作品だ。
ファンタジーのようなSFのような、世界観の中に下町のノスタルジィテイストあふれる「宝町」を違和感なくハメこんだセンスがいい。
何ともいえない頭でっかちで体がイヤに細い人物の描き方が生々しさや中途半端なリアリティを打ち消して、作り物の世界を十二分の楽しめる要素の一つになっていた気がする。
負け知らずで勝気なクロとちょっと頭が足りないように見えるシロ。クロを頼りにしているようで実はクロがシロを頼りにしている。「クロの足りないネジはぜーんぶシロがもっている」何のことかと思うが最後まで見ると納得の言葉である。
「強さ」はやさしでもあり、弱さや痛みを知っていることでもあるとは良く聞く言葉である。宝町に住み着くやくざたちはまさしくその言葉通りの男達で、クロとシロの「ネコ」たちを苦々しく思いながらも、心配している。ネコたちには伝わらなくても自分たちのやり方で仁義を通し、守ろうとする姿が切なくもかっこよい。
シロのどんくささが観ていてイラつくこともあるが、シロの持っているものは確かに「足りないネジ」。人は皆どこかに「足りないネジ」があって、そのネジを誰かが持っている気がする。
クロのような完璧さや正義感や実行力なんかはすごいと思うが、脆くて自己破綻を起こしやすい。「守ろうという気持ちはわかるが、そんなたいそうなもんじゃない。」じっちゃか組長がいった言葉だと思うが、実際、この世の中に命かけて守るものなんて夢とか理想だけであって何をおいても守るべきは自分の命。命さえあれば何とかなる。
光と闇。闇は大人になって知ればいい。子供は無邪気に光の下で笑っていればいい。そんなことをぼんやりと思った。抜けるような青い空の下、海に飛び込むシロとクロの笑顔が何とも印象的である。
ダイ・ハード 4.0
≪公開時コピー≫全世界を揺るがす
史上最悪のサイバーテロ発生!
製作国:アメリカ
製作年:2007年
公開年:2007年
【監督】 レン・ワイズマン
【製作】 ジョン・マクティアナン
【出演】 ブルース・ウィリス (ジョン・マクレーン)
ジャスティン・ロング (マット・ファレル)
ティモシー・オリファント (トーマス・ガブリエル)
クリフ・カーティス (ボウマン)
マギー・Q (マイ・リン)
シリル・ラファエリ (ランド)
メアリー・エリザベス・ウィンステッド (ルーシー・マクレーン)
ケヴィン・スミス
ジョナサン・サドウスキー
クリスティーナ・チャン
ジェリコ・イヴァネク
ヤンシー・アリアス
サン・カン
【Zero的評価】 1800円
【リピート率】 ★★★★★
【見所】 ともかくジョンが!!!
【鑑賞本数】 年間:11作目 通算:388作目
【 感 想 】
ブルース・ウィリスを好きになったきっかけは何といってもダイ・ハード。その新作がでるなら何としても劇場で見なければと思いながらも、ジョン・マックレーンがどう年をとっているのか、レン・ワイズマン監督がどう見せるのかという期待と不安が半々ではあった。
ジョンは相変わらずジョンだけど、物わかりがよくなっていてとっとがっかりした所もある。「なんでオレばっかり」とボヤいてもいられないのだろうけど、「オレがやるしかない」感じはジョンらしくない。
いい年して奥さんとヨリを戻すことはあきらめたようだが、娘のルーシーに過干渉する様は相変わらずでニヤリ。やっぱりこういう頭の固い感じがジョンらしくていい。どこまでが素なのかは気になるところではある。
今までのシリーズと比べなくても脚本がかなり薄っぺらいアクションメインな作り方が結構がっかりではあるものの、見ごたえはそこそこある。
ジョンの相棒をつとめていたマットがいい感じ。パソコン相手にしか本領発揮できないようなやさ男なんだけど、頭はよくて「ジョン・マックレーン」に臆さずからんでいたように見える。若い頃のキアヌ・リーブスに似た雰囲気をもっていてこれからが気になる。
対する悪の親玉トーマスが、チープすぎだ。ハンスたちに比べると悪の親玉たるかっこよさがうすっぺらくて、テロをひきおこす理由も子供が駄々をこねているような感じで、かなりイラッとした。
こう映画という作り物の世界の中でも年々大人が減っていく気がする。犯罪の動機が幼稚で何だかなとは思う。幼稚でない犯罪の動機があるのかと言われるとそれまでだし、テロリストという定義づけがあいまいなまま「テロ」とは何ぞや。という話はできないけれど、トーマスをテロリストにくくってしまっていいのか。という疑問も沸いてはくる。
何はともあれ不死身のジョン・マックレーンは健在だったので、よしとする。ちょっと不死身すぎるのが残念だったけれど。
ミシェル・ヴァイヨン
≪公開時コピー≫輝け、愛と激突の頂点で
製作国:フランス
製作年:2003年
公開年:2003年
【監督】 ルイ=パスカル・クーヴレール
【製作】 ピエランジュ・ル・ポギャム
リュック・ベッソン
【出演】 サガモア・ステヴナン (ミシェル・ヴァイヨン)
ディアーヌ・クルージェ (ジュリー)
ピーター・ヤングブラッド・ヒルズ (スティーブン)
ジャン=ピエール・カッセル (アンリ)
フィリップ・バス (ジャン・ピエール)
ステファノ・カセッティ
フランソワ・レヴァンタル (ボブ・クレイマー)
ステファーヌ・メッツガー (ダン・ホーキンズ)
リサ・バルブシャ (ルース・ワン)
ジャンヌ・モラン (オデッサ)
【Zero的評価】 1800円
【リピート率】 ★★★★★
【見所】 ヴァイヨンブルーとリーダーレッドの対比
【鑑賞本数】 年間:10作目 通算:387作目
【 感 想 】
何度見たら気が済むのかと自分にツッコんでおくぐらい。見れば見るほどストーリーに粗は見えてしまうが、それよりも何よりも映像の美しさ。音の使い方。色の使い方がきれいで、見てしまう。間違いなくマイベスト3に入る作品。
ヴァイヨンチームのブルーとリーダーチームのレッドが効果的に使われていて、見れば見るほど見逃していた色使いに気がつかされる。
ここまで徹底して使い分けていたなんて…。そのこだわりはすごい。映像美という観点だけで見るとやっぱりフランス映画は相対的に美しいが、中でもリュック・ベッソンの作り出す映像が段違いで美しい。リアリティにこだわる部分と映像美にこだわる部分と配分的には後者のほうが多いように思えるがために、結構ストーリー的にはぐだぐだになるのが難点といえば難点ではある。
写真的というか絵画的な美しさは何度見ても圧倒される。光の使い方も秀逸。
朝の光、夕方の光、夜の闇、曇天の暗さ。光にも様々な明るさがあって、その明かりを絶妙な加減で使い分けている。こう「作品」という言葉がしっくりくる使い方でマネしづらい独特のセンスがたまらない。
インテリアとかも細かい所に気配りが垣間見えるが、嫌味ではなくさらりと受け入れやすい感じ。ヴァイヨンチームは徹底してアットホームでクリーンな勝者なイメージ。リーダーチームは勝つためには手段を選ばないダーティーなイメージ。それをチームカラーだけではなくインテリアにも反映させている。歴史の重みが日本なんかと比べ物にならないレベルでかもし出されていて、参りました。
人物容赦も徹底してかき分けていて、ここまで徹底するのかと何度も見れば見るほどすごさを感じる。しつこいようだが、その割にストーリーにアラが見えるのが残念ではあるが、ベッソンらしい詰めの甘さは嫌いではない。
しかし、見れば見るほどサガモア・ステヴナン。好みです。顔とか、声とか仕草とか。ストライク・ゾーンです。
レント
≪公開時コピー≫歌うように、愛したかった。
踊るように、生きたかった。
製作国:アメリカ
製作年:2005年
公開年:2006年
【監督】 クリス・コロンバス
【製作】 ジェーン・ローゼンタール
ロバート・デ・ニーロ
クリス・コロンバス
マイケル・バーナサン
アラン・S・ゴードン
マーク・ラドクリフ
【出演】 ロザリオ・ドーソン (ミミ)
アダム・パスカル (ロジャー)
アンソニー・ラップ (マーク)
ウィルソン・ジェレマイン・ヘレディア (エンジェル)
トレイシー・トムズ (ジョアンヌ)
テイ・ディグス (ベニー)
ジェシー・L・マーティン (コリンズ)
イディナ・メンゼル (モーリーン)
サラ・シルヴァーマン (アレクシ)
ダニエル・ロンドン
アーロン・ローア
ロッド・アランツ
アンナ・ディーヴァー・スミス
ジョエル・スウェトウ
【Zero的評価】 1000円
【リピート率】 ★★★★
【見所】 エンジェルの絡みは全般!
【鑑賞本数】 年間:9作目 通算:386作目
【 感 想 】
想像していたストーリーとは異なって「あれ?」とは思ったものの、見ごたえのあるミュージュカル映画ではある。勝手に「フィラデルフィア」系だと思ってがっかりしただけなんだけど。
HIV、ゲイ、ドラッグ中毒。割とタブー視されがちな人たちをあえてわざわざ、前面主張しているから、もっときわどい系かと思いきや精一杯「生」を生きようとする前向きな映画。
個人的には病気だったり、ゲイだったりしても、それを理由にさげずんだり、敬遠したりする意味がわからないし、何かこう異質なものを見るような感じ方をするほうがおかしい的な考えを持っているのでしっくりこないものはあるが…。
マイノリティであるが故の苦しみはわからなくはないし、少数派が存在することをアピールする必要性はあるのかとは思う。多分、そういうことは考えないで見たほうがいいんだとは思うけれど…。
主人公達は等身大で、悩んだり、苦しんだり、迷ったり、戦ったり、逃げ出したりもして、身近に感じる反面、ものすごく鬱陶しさがあったりもして、だからこそきっとヒットしたんだろうなと思ってみる。
誰よりも何よりもエンジェルがすごくキュートでかっこよかった。堂々としていてフェアで愛があふれていて、優しくてお茶目で、誰からも愛される感じ。ユーモアがあって、いるだけで場が明るくなる。そういう存在感がたまらなかった。ゲイであろうとAIDS患者であろうと、そんなことは瑣末なことで愛があればそれだけで幸せなんだ…っていう気持ちがいい。個人的にはエンジェルの姿勢が好きで、皆、エンジェルみたいに考えられればよいのにと思う。
音楽というか歌は期待していたほど…だったのが、ちょっと残念。特にロジャーが弱かった。ただ、主題歌の「seasons of love」の「あなたはどうやって1年を数えますか?」っていう表現は気に入った。何に焦点をあてて生きていくかは自分次第で、ハッピーにもアンハッピーにもできるんじゃなかろうか。
プラダを着た悪魔
≪公開時コピー≫恋に仕事にがんばるあなたの物語。
製作国:アメリカ
製作年:2006年
公開年:2006年
【監督】 デヴィッド・フランケル
【製作】 ウェンディ・フィネルマン
【出演】 メリル・ストリープ (ミランダ・プリーストリー)
アン・ハサウェイ (アンドレア・サックス)
エミリー・ブラント (エミリー)
スタンリー・トゥッチ (ナイジェル)
エイドリアン・グレニアー (ネイト)
トレイシー・トムズ (リリー)
サイモン・ベイカー (クリスチャン・トンプソン)
リッチ・ソマー (ダグ)
ダニエル・サンジャタ (ジェームズ・ホルト)
レベッカ・メイダー
デヴィッド・マーシャル・グラント
ジェームズ・ノートン
ステファニー・ショスタク (ジャクリーヌ・フォレ)
ジゼル・ブンチェン
ハイジ・クラム
【Zero的評価】 1800円
【リピート率】 ★★★★★
【見所】 アンディの七変化。
【鑑賞本数】 年間:8作目 通算:385作目
【 感 想 】
まったくもって興味のないファッション系のラブ・コメ。もっと中身のないオバカ映画と侮っていただけに、中身の濃さにびっくりした。
仕事をすることは楽しいことよりも理不尽なこと、ムカつくこと、つまらないことが多くて、つい楽しくないことをフォーカスして、ぐちってしまいがちだけど、楽しくするもしないも結局は自分次第でしかない。
畑違いのファッション雑誌の老舗「RUNWAY」の編集部に飛び込んでしまったアンディ。きれいに着飾りお高くとまるお姉さんたち。それにひきかえ野暮のきわみ。自分は自分とスタイルを変えないのも偉いことではあるけれど、郷に入りては業に従えではある。
ミランダがものすごく嫌な人間であるかのように見せているが、業界のトップを引っ張り続ける人間であるがゆえの非情さで、決して冷たい鬼でも悪魔でもない。ついてこられない人間にあわせる必要はどこにもない。
自分の仕事にプライドを持って取り組む姿勢が見えるとむしろ小気味いいくらいである。きちんと仕事ができる人間は評価もするし、認めもする。悪魔のように見えるのはできないやらない側の言い訳でしかないのだ。
ミランダに言われたことを後追いするが故にふりまわされるアンディ、エミリーだけど、先読みして少しの気をきかせさえすれば決して理不尽な要求ではない。アンディを見習って、先に手を打てる仕事をしようと思う。
エミリーのようにステイタスにあぐらをかき、言われたことだけをこなしていても仕事は楽しくならない。それよりもアンディのように楽しんだほうが勝ちだと思う。
ファッションにほとんど興味はないが、流行のカラー一つとっても、そこにはきちんと歴史があって脈々と受け継がれている何かがある。華やかなだけではない業界の奥深さを垣間見た。
次々と変わるアンディのファッションもなんだかんだいいながら楽しめた見ごたえのある作品。多分、間違いなく。男性も充分に楽しめると思われる。
ダーティ・ダンシング
≪公開時コピー≫気ままに、自由に、ダーティに。
ヘイ、ベイビー、身体で気持ちをつたえたい。
製作国:アメリカ
製作年:1987年
公開年:1987年
【監督】 エミール・アルドリーノ
【製作】 リンダ・ゴットリーブ
【出演】 パトリック・スウェイジ (ジョニー)
ジェニファー・グレイ (ベイビー)
シンシア・ローズ (ペニー)
ケリー・ビジョップ (ジェイク)
ジャック・ウェストン (マックス)
ジェリー・オーバック
ウェイン・ナイト
ニール・ジョーンズ
【Zero的評価】 100円
【リピート率】 ★
【見所】 ジョニーとベイビーのダンスシーン
【鑑賞本数】 年間:7作目 通算:384作目
【 感 想 】
「賞味期限は短めですのでお早めに」というジャンルではあるが、こう金属疲労的な磨耗が著しい青春映画を見ると、とほほな気分にはなる。この当時「サタデー・ナイト・フィーバー」を皮切りにこういう感じの作品が量産されていたような印象がある。
80年代というのかバブル全盛期を謳歌した世代の代名詞っぽさが全開ではある。現代版ロミオとジュリエットをイメージしているのか。先が読めるほど退屈で、女の子が好きそうなストーリー。住む世界が違う者同士が惹かれあう。安直な発想。悪くはないが、これを「好き」だった人は、今現在、ハーレクインを好んで読んでいそう。勝手なイメージではあるが…。でも、そういうチープで陳腐な構成ではあった。
見るには年をとりすぎたのか。そもそもの好みの問題か。単純にパトリック・スウェイジが好きではないという理由はあるにしろ、ベイビーがバカっぽくて好きになれない。「ベイビー」という呼び方を受け入れている時点で痛い人だけど、それ以上に痛い人だった。自分はさておきチープな人間だと思う。
夏休みは家族で避暑地にバケーション。公然と行われるお見合い。レストランのウェイターはお坊ちゃんたち。小遣い稼ぎと嫁さん探しの場。ホールの裏側は地元の労働階級の子たちが家計を支えるために働いていて、ホールにでることも許されない。というシチュエーションが理解の範疇を超えている。なんて時代錯誤な。と、今更見て思うな。ではある。
個人的にエリート階層特有の偉そうな感じがとても大嫌いで、お坊ちゃんたちの勘違いっぷりにイラッとした。ステレオタイプな格差社会がある時代。今もまだ残っているのだろうか。避暑地にバケーション。という行為自体が今も現役なのかが興味深いところではある。
ダンス映画、青春映画、恋愛映画、どこをとっても中途半端な印象。あえてわざわざ見るほどの耐久性はないが、昔を懐かしむという意味合いでは見られないことはない。
恋愛寫眞 Collage of Our Life
≪公開時コピー≫死んだはずの彼女から、手紙が届いた。
消印は、ニューヨーク。
製作国:日本
製作年:2003年
公開年:2003年
【監督】 堤幸彦
【出演】 広末涼子 (里中静流)
松田龍平 (瀬川誠人)
小池栄子 (アヤ)
ドミニク・マーカス (カシアス)
山崎樹範 (白浜)
西山繭子 (みゆき)
高橋一生 (関口)
原田篤 (モテ男)
江藤漢斉 (市山教授)
佐藤二朗 (医師)
岡本麗 (コインランドリーの女)
大杉漣 (社長)
ノーマ・チュウ
ステファニー・ウォン
【Zero的評価】 1800円
【リピート率】 ★★★★★
【見所】 静流の撮る写真
【鑑賞本数】 年間:6作目 通算:383作目
【 感 想 】
丁度、写真をやりたいと思っていて、もやもやぐだぐだしていた時に見たからこそかもしれないが、目からうろこがボロボロ落ちる思いをした。
広末涼子演じる静流の撮る写真が本当にキレイでものすごい強さと雰囲気を持っていて、技術的な撮り方やカメラの性能にこだわっていた自分のアホな考えにガツンとパンチを食らわされた気分。だから、松田龍平演じる誠人が静流にうちのめされるというかすねちゃう気持ちがわかる…ような気がする。
でも、そんなことで停滞している場合ではなく、ともかく前に進むしかないんだ!
「写真」とは…と、頭でっかちに考えてしまっていたが、何を撮るとか、どう撮るとかも確かに大切だけど、楽しむ気持ちが何よりも大切だ。真を写すものが写真だけど、ただ、写し撮るものではなく、自分の気持ちも写し撮るのが写真。美しいものやきれいなものを感じ取る心や、泣いたり笑ったり感情に素直であることやおじけづかない勇気。見てみぬふりしていたことを、無理やり目を見開かされて見せ付けられた気分だけど、イヤな感じではない。
写真はただの一枚の紙切れで、カメラで何かを撮る行為は孤独で自分だけの閉ざされた世界だけど、出力さえすればものすごく開かれた世界がある。ハッピーなことだけではないけれど、ハッピーなことのほうが大きい。どこに自分の気持ちをフォーカスするか。ただ、それだけ。
静流という女の子の自由奔放な感じや天然な感じがともかくキュートでふわふわした非現実的な存在感がすごくよかった。やっぱり広末涼子はかわいいデス。
人の悪い嫌なところを見るのは簡単なことだけど、あえてそうしない作り方が気持ちよい。ファンタジーみたいな色合いが嫌味でなく、淡い恋物語っぽい感じが優しい。たまにはそういう映画も悪くない。
小池栄子が不気味で若干ぶち壊し気味だったが、アクセントにはなっていた。
マヨラーメンがおいしいのかは疑問。試す勇気は今の所はない。
TINA ティナ
≪公開時コピー≫傷つくのに、また恋をするのですか。
製作国:アメリカ
製作年:1993年
公開年:1993年
【監督】 ブライアン・ギブソン
【製作】 ダグ・シャピン
バリー・クロスト
【出演】 アンジェラ・バセット (ティナ・ターナー)
ローレンス・フィッシュバーン (アイク・ターナー)
ヴァネッサ・ベル・キャロウェイ (ジャッキー)
ジェニファー・ルイス (ゼルマ)
フィリス・イヴォンヌ・スティックニー (アリーン)
カンディ・アレクサンダー (ダレーン)
ヴァージニア・ケイパーズ (コア)
【Zero的評価】 320円
【リピート率】 ★★
【見所】 ティナの歌声
【鑑賞本数】 年間:5作目 通算:382作目
【感想】
ものすごく面白い作品ではないが、見て損はないと思う。自伝的な作品は事実と脚色の境界線があいまいであるがゆえに、受け取る側の見方が問われる難しさがあると思う。それをさておいても中々見応えがあった。
ティナ・ターナーというミュージシャンのことは正直、名前程度しか知らないが、それまでのアメリカの黒人社会に一石を投じた人なのだろうと感じた。彼女が投じた石は小さいかもしれないが、絶対的権力者である夫に従わずに「己」に従う生き様は色んな人に勇気を与えたよう気がする。守るべき子供がいる母だからできたのかもしれないが、ここぞという時の女性のパワーはすごいと思う。
それに比べると男の弱いことよ…。というのが正直な感想ではある。ティナの夫であり、プロデューサーであり、バンドリーダーであるアイクの非情さは多少大げさな部分があるにしろ、腹が立つ。時代的背景を考慮しても、あれはない。人を人とも思えぬ言動、行動。理解できなくはないが酷い。いつの時代にも少なからずアイクのような人間はいるが、心底、駆逐されればよいのにと思う。弱さの裏返しで振るう暴力ほど許せないものはない。
女性の権利うんぬん、社会的立場の向上うんぬんといった見方をしようとすればできるが、そういう堅苦しい言葉を並び立てるのが恥ずかしくなる。そんなことではなく、ティナはただ、ひたすら精一杯生きただけなのだと思う。
仏教という心の拠り所を必要とする弱さもあり、自分の心と向かいあう強さもあり、変化を恐れず歌うことを楽しむ。その姿が勇ましく、潔く、一人の人として尊敬に値する。
夫を言い訳にして生きていく生き方もあったろうが、自らの力で人生を切り開いていくほうを選ぶ。その強さを分けて欲しい。
傷ついた心も体も丹念に手当てをすれば必ず治る。こわい心ではなくつよい心は自らが望めば必ず手に入れられる。生きる望みは捨ててはいけないのだ。そんなことを思った。
バベル
≪公開時コピー≫神は、人を、分けた。
製作国:アメリカ
製作年:2006年
公開年:2007年
【監督】 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
【製作】 スティーヴ・ゴリン
ジョン・キリク
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
【出演】 ブラッド・ピット (リチャード)
ケイト・ブランシェット (スーザン)
ガエル・ガルシア・ベルナル (サンチャゴ)
役所広司 (ヤスジロー)
菊地凛子 (チエコ)
二階堂智 (ケンジ)
アドリアナ・バラーザ (アメリア)
エル・ファニング (デビー)
ネイサン・ギャンブル (マイク)
ブブケ・アイト・エル・カイド (ユセフ)
サイード・タルカーニ (アフメッド)
ムスタファ・ラシディ (アブドゥラ)
アブデルカデール・バラ (ハッサン)
小木茂光
マイケル・ペーニャ
クリフトン・コリンズ・Jr
村田裕子 (ミツ)
末松暢茂
【Zero的評価】 1000円
【リピート率】 ★★★★
【見所】 モロッコエピソード
【鑑賞本数】 年間:4作目 通算:381作目
【感想】
同じ時間軸で異なる4つの国で起きるストーリー。全く関係がないように見えてリンクしている。きっかけは、出来心だったけれど、タイミングの悪さが重なって不運が続く。バタフライ・エフェクトみたいな効果が切ない。
写真を撮るように情景をつむいでいく作り方は見応えがあった。光と影。夜と朝。そんなコントラストが映像的にもストーリー的にも刻まれていたようにも思える。
個人的にはメディアの注目度が低い「モロッコ」エピソードが一番好きだ。決して彼らだけが悪いわけではないのに、育った場所が場所というだけで国際問題にまで発展しているのは決して誇張ではなく、区別という名の差別はなくならないと思って見る。
ブラッド・ピットとケイト・ブランシェット演じるアメリカ人夫婦が生理的に受け付けなかった。特にリチャードの言動・行動が、妻を愛しているからこそ必死なのはわかるけれど、そこはかとなく漂うオレ様アメリカ人臭が、これだからと一言二言モノ申したい。スーザンも同様に、こんな不衛生なところにいたくないわという態度に若干イラっとした。でも、そういう風に言わさる心境は理解できなくもない。子供を亡くしたことも結婚したこともないけれど。
話題を集めた菊池凛子はやっぱ評価されるだけの理由はある。好き好きはさておき。彼女の役どころもちょっとした不運の積み重ねで、誰も悪くはないけど、抜け出せていないあなたが一番悪いよね。とツッコミたくなる。まだまだ、甘えたいお年頃ではあるが、甘ったれてんなと。
個人的には乳母演じたアドリアナ・バラーザに軍配をあげる。ある意味、肝が据わってるのは亀の甲より年の功ですかね。
人それぞれ形は違えど孤独を抱えていて、不器用に傷つきながら今日を生きている感じは好感を持てる。救いのないエピソードばかりだけど、ハッピーでもアンハッピーでもない感じが好ましい。一握りの救いめいたものがあって、おそらく「明けない夜はない」。
