選抜クラス 櫻井です。
「セリフのまま表現するんじゃダメかな、根底にあるものが滲み出てくるように感じさせないと」
接続詞等、正しい表現だったかは自信がありませんが一年を振り返って印象的だった出来事は吹き替えの授業で聞いたこの言葉だったように思います。
余計なノイズを入れずに雑味なく表現するようにしよう、この文章じゃ伝わりにくいかもだから、もう少し盛って言ってみよう等、表現を行った事がある人ならば一度は考える事でしょう。
もちろんどちらの考えも使いどころの調整だと思います。
でもその先にある経験や思いを乗せて嫌味なく表現するということが役者の真価なのかなと振り返って思いました。
「良い役者になる為にたくさん経験をしなさい」とはよく聞きます。
昔の自分は文字通りにあらゆることに手を出して経験と称していましたが、ただそれをしただけだったなと振り返って思います。
もちろんしないよりはマシですが、その経験をして自分はどこを素敵だと思ったのか、どこに価値を見出したのか。今はそれを知って何か初めての経験をした時も自分の中にある感覚や考えと結びついて「経験」と昇華させることができるようになったと思います。
その「経験」が体重として乗ったものがセリフと言えるのではないか。
演じる役というものを構成する主ではないか。
その点、森川先生の指導では言葉の先にある真意をつかみ、それを自分なりの物差しで測り、出力する、ということを重きに置いた指導が主だったと感じます。それが役者として延いては人としての重心になるものなのかなと振り返って思います。
あくまで自分の視点からの考えですが、この一年で得た経験や考え方は今後どのような人生に至ったとしても貴重な経験だったと思います。
いつの日か立ち止まった時、ふと人生を振り返ってこんな経験があったんだぞと自分を励ます時に思い返すでしょう。そして言葉の力に自分の体重を乗せて滲み出すほどの思いを一人間として表現し続けられたらいいなと考えています。
そして自分含めたアクセルゼロの仲間たちのこの先の人生において、言葉と表現が善きものとして人生を支えてくれる事を願っています。
選抜クラス 櫻井