アクセルゼロの新年度がスタートした。
全国沢山の応募者の中から、入所オーディションで
勝ち残ったものたちが、
期待に胸膨らませ、声優になるための一歩を
ここアクセルゼロで踏み出したのだ。
私も約30年前のレッスン生の頃を思い出す。
一クラス30名程の中でも私はずぶの素人だった。
演劇経験のある人や、専門学校で学んできた人たちに囲まれ、
最初は劣等感の塊だった。
こんなに上手な人たちとお芝居のレッスンをして、
果たして自分が声優としてデビュー出来るのか
不安になったものだ。
でも、もともと楽観的な性格。
内心は、人間頑張ればなんだって出来るんだと、
ポジティブに構える自分もいた。
石にかじりついてでも声優になる!
なるためには、並みの努力ではなれない。
皆が目指している憧れの声優、
皆が努力し頑張っているのは当然のことである。
ではどうすればライバルたちと勝負し
勝ち残って行けるのか…、
そう!ライバルたちの上を行かなければいけないことが
自ずと判ってくる。
寸暇を惜しみ、ひたすら稽古に励む!
これしかない!
見えるところ、見えないところ、
カッコつけたって仕方ない。
カッコ悪くたって、なんだって構わない、
稽古場で思い切り笑い、泣き、叫び、恥をかき、
先生に叱られ、誉められ、本当の自分を吐き出す。
そこに役者としての、声優としての光が見えてくる。
ゼロ(養成所)にいる人たちは、
少なからず声優になれる可能性があるものたちだ。
このレッスン期間にどうやって精進していくかで、
その先の声優としての道が見えてくる。
憧れの職業とも言われる「声優」
憧れで終わるか、プロになるかは自分次第である。
養成所は皆をプロにして差し上げる…、
夢を叶えてくれる場所ではない。
プロの厳しい世界でもやっていける人材を育て、
輩出する機関である。
アクセルゼロ校長・専任講師(選抜クラス) 森川智之