国連女性差別撤廃委員会なる組織が、なぜか、日本に深刻な女性差別があると思っているらしい。

 まず、皇室に対して、女系にしなければ、「差別」などと言っているのはあきらかにおかしい。

 

 いちおう整理しておくと、女系は女性の子孫を皇位につけることで、女性の天皇や王を認めることとはまた別である。

 私の知る限り、ほとんどの王室、皇室では、男系を採用しており、女系の王室は聞いたことがない。ほとんどの王室では、男系男子を優先する建前であって、男子がいないときに、男系の女性が王位を継承する。イギリスなどの歴史を見てみると、王位継承権をめぐって、男同志で殺し合い、男子不足になって、女王が誕生するケースが多い。

 

 そもそも皇室や王室は例外的存在であって、その国の文化的所産である。法の下の平等を徹底すれば、貴族や王室の存在自体が、おかしい。しかし、国の象徴として、王室や皇室が必要と考えて残した制度なのだから、「差別」とは全く関係ない。

 日本政府が抗議をしたのは当然である。

 

 これは削除されたが、その他にも日韓合意で決着がついたはずの慰安婦問題を再熱させたり、日本の女性の地位は低いとおっしゃる。

 

 日本の女性の地位は決して低くない。日本の女性の歴史とともに見てみよう。

 

 日本の元祖フェミニスト、平塚らいてう氏の本の題の通り、日本においては「元祖、女性は太陽だった」。

 

 日本は八百万の神々に囲まれた国であり、もともと多神教の国である。多神教は世界中にある。ギリシャ・ローマ神話では、太陽神はアポロンという男性神であり、他の神々より高い地位にあるとされるゼウス神も男性神である。また、エジプトでも、太陽神はラーという男性神で、他の神々よりすぐれているという考えが支配的だったこともある。

 ところが、日本では、太陽神はアマテラスという女性神である。これは、神話の世界においても女性の地位が高い文化をもともと持っていたと考えるべきだろう。

 

 ちょっと話がそれるが、ギリシャ・ローマ神話を読んだ際、ゼウス神はヘラという正妻がいるにもかかわらず、ちょいちょい浮気をするくせがあり、時には、それは人間の女性ですらなく、白鳥とか・・・w。読み終わる頃には「いいかげんにしろよ、この変態おやじ!」とどなりたくなったのを思い出す。悪い意味で「男性的」すぎるのだ。。。

 

日本は、もともと、母系社会で、財産なども母親から娘に承継されていたらしい。平安時代に通い婚(男性が妻宅に通う結婚形態)が行われていたのも、娘を嫁に出してしまうと、家の財産が流出してしまうので、それを防ぐためだったらしい。

 

 しかし、日本は、外国からの文化を学ぶのにも熱心な国である。

 

 平安・奈良などの時代は中国の文化を、そして明治以降は西欧の文化を学び、熱心に取り入れている。

 

 問題は、これらの外来の文化が、男尊女卑の匂いをさせていることである。

 

中国の儒教文化は、年長者や男性を年齢が若い人や女性に比べて優れているといった概念も含む。特に女性蔑視はひどい。「女、三界に家なし」など、ちょっとヒドイ・・・と思うような考え方だ。儒教文化にはいいところもあるが、女性の社会的地位に関しては、そのまま受け入れないほうがいいと思う。

 

 西欧の文化は、ギリシャ・ローマの伝統とユダヤ・キリスト教文化が融合したものである。ギリシャ・ローマ神話が男性中心的なことは上に書いたとおりだが、キリスト教とその前提ともいえるユダヤ教は、非常に「男性優位的」だ。特に、聖書で「○○への手紙」といったのを多く執筆したパウロは、「夫は神に従い、妻は夫に従え」といったかなり差別的な考え方の持ち主である。そういう時代だったからしかたないともいえるが、今の時代にそのまま適用するには問題がある。

 そもそも「父なる神よ」と祈ることから、唯一絶対の神は男の神と見るのが一般的である。(牧師さんなどは、性別はないというが・・・)

 

 外来の文化でも批判すべきところは批判し、すべて受け入れることはやめたほうがいい。日本古来の文化の良さを再確認し、女性の地位の復活をはかる・・・これが日本のフェミニストのあるべきすがただ。

 

 先ごろ紹介した「武士の娘」には、こんな話も載っている。

 

 ある日、著者は、アメリカ人の「フェミニスト」と称する女性に日本における女性の地位について聞かれ、笑いながらこう答える。

「日本では、女性の地位の平等を運動で求める必要なんてないんですよ。だって、もう、平等を手にしているんですから。」

そして、椿油で有名な大島の例を語ったのだ。

 

大島では、女たちが、政治を行い、椿油の生産などの産業を行い、社会の全ては、全て女性の手によって行われているという。そして男性は何をするかといえば、家事全般である。掃除洗濯、料理、子守などなど。

 男性たちが、一度、遠くの海に漁にいき、長い間留守をしたことがあったそうだ。帰ってきてみると、産業も政治も全て女性の手で独占されていて、男性の手には返してもらえず、仕方なく、家事をする羽目になったそうである。

 

そして、大島は、政治も産業も非常に上手くいっていたそうである。

 

・・・これぞフェミニストの夢といっても過言ではないのではなかろうか。

 

これを聞いたフェミニストの女性は、しんみりと、私たちアメリカ人女性は、声高に権利を主張するけど、実際に責任を負うことは怖がっているような気がするといったものである。

 

 大島に実際にこのようなことがあったのかは知らないが、調べてみたい気がする。

 

そして、こんなフェミニストの理想の社会を、地方で、ある期間実現したとすれば、日本は女性の権利に関しては、先進国といってもよいのではなかろうか。

 

 イスラム教の国の女性の割礼など、まだまだ世界には問題は多いのに、わざわざ日本にありもしない差別をでっちあげるなんて、あきらかな機能不全の委員会だ。

 

参考サイト)

「女、3界に家なし」の意味

http://dictionary.goo.ne.jp/jn/34586/meaning/m0u/