前回、仁坂の思い人が由佳吏だと判明したことで、この世界では同性愛者がどんな境遇にあるのか非常に気になります。
超少子化政策によって配偶者が国から指定されるわけですが、拒否することはできる。ただ、拒否すると受験や就職など今後の人生で不利になる。
これは政策に反抗的、つまり反社会的な人格の持ち主だと判断されるということでしょうか?
落とし穴ですよね。これでは前途ある学生が拒否することは困難。学生のうちに婚約者を決めてしまうゆかり婚のブラックな部分を見た思いです。
恋愛結婚は不可能ではないけれど困難が伴うわけで、同性愛ならばなおさらです。仁坂がどこか投げやりなのは、それをよく理解しており、自分の恋について悲観する感情があるからなのでしょう。
対して能天気に自分の将来を語る由佳吏は恋愛結婚の困難ささえ理解しているようには見えません(汗)
彼に高崎との恋を安易に勧める莉々奈もそれは同じなわけで、仁坂はその点を指摘したうえで、さらに別の可能性も示唆します。すなわち莉々奈が由佳吏に好意を抱いた場合、今までのような関係を保つのは困難だというわけです。「友達ってのは、それ以上欲しがったらそこで終わるんだよ」という言葉は、由佳吏に対して同性愛的な感情を秘めつつ、友人として接している仁坂だからこそ説得力がありますが、
同時に同性愛の報われなさや、それゆえの切なさが表現されていると言えるでしょう。
いずれにしても、この点を鋭く指摘する仁坂の存在は物語にいい緊張感を与えてくれますね。
なお、今回一番面白かったのは高崎と仁坂の関係でした。どちらも好きな相手が同じであり、恋のライバルとして意識しており、とりわけ高崎は仁坂に対して同性愛者に対する否定的な感情を持たず、対等に彼のことを見ているのが良いと感じました。
結局4人ともいい子なんですよ。そんな彼らの関係性が大人になる過程でどう変化していくのか……それを思うと4人が手をつないで蛍を眺めるシーンが非常に愛おしく感じました^^