徒然迎春日記 ~2024/01/08~ | ~ Literacy Bar ~

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ここはイマイチ社会性のない自称・のんぽりマスターの管理人が、
時事、徒然、歴史、ドラマ、アニメ、映画、小説、漫画の感想などをスナック感覚の気軽さで書き綴るブログです。
※基本、ネタバレ有となっていますので、ご注意下さい。

年の初めの御挨拶。

年末は下町コメディアンの報道に対して『疑わしきはギルティ』『国家が芸能界を統制せよ』『中立的傍観は許さない』と宣う『新聞記者』の新聞記者の発言に、一昨年末に流行った新しい戦前の空気を醸成するのは彼女たちの界隈だねと改めて思い知った与力です。これをガチ右翼でなく、リベラルを標榜する側が真顔で唱えているのがヤバい。明確な証拠なしに動くべきではない警察や検察よりも週刊誌がアテになると考える界隈は、予断と偏見で司法が介入する社会をお望みなのでしょう。傍観や接点を『悪』と見做して断罪する価値観の行き着く果てはディストピアだよ。世間では彼女の発言を『自分たちが政権を取った時の布石』とか『難癖をつけて毟れるモノを毟るつもり』とか深読みする方々もおられますが、シンプルにテメェの主張の危険性と自身の政治信条との矛盾点に気づいていないだけです。低能の二文字で説明出来ることに悪意を見出すな。サンキュー、ハンロン。

大晦日は『松潤の家康に感じていた既視感の正体って郷ひろみなんだな』と紅白を見ながら漸く気づいた与力です。そういや、キンジパで家康を演じていたのはジャペ~ンの人だったわ。こんな大事なことを総評を書き終わってから察するとは我ながら間の抜けた話。あとは紅白における福山雅治の加山雄三化も顕著でした。そのうち、若大将のカバー曲をやりそう。

新年は能登半島沖地震と仕事始めから僅か15分で再発したぎっくり腰に泣かされている与力です。マジな話、地震は半世紀近く生きてきて一番揺れたと思う。体感的には中越や中越沖よりもヤバかった。現時点では自宅も職場も大きな損害はなく、それでも万一に備えて非常用の持ち出し袋と痛み止めの座薬と共に日々を過ごしております。地震の発生直後から多くの方々からメールやメッセージやコメントでお気遣いを賜り、痛み入ります。腰痛で(物理的に)落ち込んだりもするけど、私は元気です。

今年の初夢は『ブログのネタにするために目を覚ましたら内容を記しておこう』と枕元に置いたメモ用紙に自分が無意識に書き殴った、

 

レース リアル ヨーグルト チョロQ

 

の四行に途方に暮れている与力です。我ながら意味が判らない。ロイエンタールの遺言かよ。それと数年ぶりに腐れ縁の友人との電話で、年末に急遽UPしたプロレス記事について『ワイが大っぴらに書けなかった本音を見透かされているッ!』と慄然となりました。流石はワイの価値観の基礎を鍛えた男。彼の『お前の感想は説教臭くていいよな』という言葉は今でも記事の基幹を成しています。今後もご指導ご鞭撻のほど宜しく御願い申しあげます。

 

新春一発目ということで大々的に……といきたいところですが、先述のように腰がアレしてダンケシェーンなので、毎年最初の記事の必須事項のみに絞ってお伝え致します。勿論、相棒元日SPと大河ドラマ初回の感想記事。

 

 

 

笛吹結平「おねーちゃんもパパいないんだって。ね?」

社マリア「仲間だね(ニコッ

笛吹結平「僕とID交換したい?」

社マリア「お願いします(ピロピロリーン

 

マリアと結平のおねショタ最高だな!

マリアと結平のおねショタ最高だな!

大事なことだから二回言いました!

 

小学二年生にしてエグいほどに腰が高くキレーなハーフの女子高生おねーさんとIDを交換するカイトジュニア。普段の私でしたら嫉妬と羨望と八つ当たりでテルヲの毛を毟り取っているところですが、結平とマリアに関しては、ただただ二人の小さな幸せを願わずにはいられませんでした。ドス黒い感情など微塵もない。純粋に応援したくなる。それだけでなく、二人の初デートを影から覗き見……じゃない、見守る杉下と冠城(not亀山)のSSの一つでも書きたくなる気持ち。

 

『推し』ってこういうことなんだ

『尊い』ってこういうことなんだ

 

とオタク特有の変な脳汁がドバドバ出まくっている今日この頃。マリ×結か、結×マリか。それが問題だ(真剣)。ワイは普段はマリ×結で非常時は結×マリ推し。日頃はいいようにあしらわれているショタが、危険な場面で年上の女の子をリードするシチュエーション、燃えない? 萌えない?

 

さて、今回の元日SP。当日は能登半島沖地震の衝撃も冷めやらぬ状況下で視聴者の誰もが放送を絶望視していたと思いますが、まさかのオンエアに驚いた方も多いのではないでしょうか。私自身、未練がましくテレ朝にチャンネルを合わせていたものの、210%諦めていたので、定刻通りに放送が始まった時には喜びで変な声が出てしまいました。ラスト数分の時点で発せられた緊急地震速報で尻切れトンボになってしまいましたが、これは仕方のないこと。TVerで最後まで見たけど、あのあとはストーリーに大きな動きはなかったから、あそこでの中断は妥当であったと思います。後日、録画した元日SPをCMカット編集してたら、開始直前にホンの一コマだけ『格付けチェック』の映像が紛れ込んでいたのよね。当日の放送はホントにギリギリの判断でスタッフも相当焦っていたんじゃあないかなぁ。状況といい、内容といい、終わり方といい、あのダークカイトとは別の意味で伝説回になったと言えるかも知れません。

内容的には善くも悪くも公式による二次創作・サイドストーリーの雰囲気が強かったかな。いい点はカイトファミリーの掘り下げや社家との交流が実に微笑ましく、好感度が高かった。お遊戯会の席取り行為を叱られるカイトパパとか、私生活でキチンと交流を続けていた杉下と悦子とか、甲斐家と社家の新たな絆の構築とか、只管萌えるシチュエーションのオンパレードで、相棒史上最凶の黒歴史であるダークカイトで負った視聴者の古傷を癒してくれました。ぶっちゃけ、ダークカイトのオチって未だに許していないし、今後許すことがあっても絶対に忘れないし、未だにシーズン12~13の再放送を見る気になれないでいるけど(カイト君を相棒として認めないワケじゃないよ)、そうした視聴者の思いに対して、マリアと結平という未来への希望を象徴するカップリングで答えてくれたのは有難いかぎり。だから、いいか? この二人だけは絶対に取ってつけたような設定や事件で不幸にするなよ? ダークカイトやヤロポロクという過去の因縁はやむを得ないとしても、その場しのぎの思いつきみたいな展開で酷い目に遭わせたらマジで作品ごと見切るからな? 今回だって途中までは『悦子さんが犯人だったらどうしよう……』とハラハラしながら見ていたしさ。『社さんが正義の暴走で逮捕されて落ち込むマリアを励ます結平を見たくないか?』と言われたら、それはそれで見たいけど、そういうのはヲタクの二次創作に任せて欲しい。

悪い点は結平のお披露目が最優先でストーリーのチグハグ感が拭えないとか、一個人の復讐のダシに使われた東国カワイソスとか、赤いレターパックは手渡ししろとか、カイトパパが堂々とお遊戯会に来ている時点で結平の身バレ確実だろとか、アカラサマに怪しいカネが届いてもミムラの頼みを断れない悦子さんにスッチーとしてのプロ意識はあるんかとか、悦子さん救出作戦のショボさとか、ツッコミ出したらキリがないレベルでプロの作品としては穴が多過ぎるという意味でも二次創作感が拭えないのですが、一番の問題点は、

 

何であんなゲス教師がモテるのか

 

に尽きると思います。これって今回の事件の全ての根幹であり、そこに説得力がないと全体のクオリティに影響すると思うのですが……決してモテない男のひがみじゃないよ、ホントだよ? 萌えポイントが多数あったとはいえ、作品の出来自体は昨年の元日SPよりはマシというところで、決して褒められた内容ではなかったと思います。ただ、犯人像自体は好きかな。殺人の十字架を背負ってでも復讐を果たしたいのではなく、殺人さえ真の復讐を果たすための過程に過ぎなかったという今回の犯人もある意味で『無敵の人』なのでしょうね。

 

残りは雑感。

 

笛吹結平「『まだらの紐』?」

杉下右京「ええ、今年はそれにしました」

 

小学生をホームズ沼に落とし込む杉下。しかも、相手が幼稚園の頃から誕生日にホームズ作品を贈っているとか。『どんなコンテンツも初心者が入らないと廃れてゆく……初心者は大切にして沼に沈めねぇとなぁ』(ゲス顔)とか考えていそう。全くもって古参ヲタクの鑑のような姿勢ですが、知名度の割にトリックもストーリーもアレな『まだらの紐』を勧める杉下、意外とタチの悪いシャーロキアンやな。蛇がミルクを飲むか。そんな杉下に乗せられてホイホイとお遊戯会で演じてしまう結平君のピュアピュアっぷり可愛い。ちなみに亀山夫人の『役柄の男女の入れ替えは最新のトレンド』という指摘は事実の半分。ワトソンの女体化は既に『エレメンタリー』でやっているからね。しかし、結平君の舞台を見る杉下、カイトパパよりも孫を見るお爺ちゃんの顔をしてて、亀山ならずともニヤニヤしてしまいました。とはいえ、こんなに濃密にプライベートな交流をしてりゃあ、傍目には杉下はカイトパパや社さんの派閥にいるように映るのは当然で、副総監や元に戻った刑事部長から目の仇にされるのは杉下の自覚の欠如と言えなくもありません。尤も、副総監の娘さんから『学祭に来て』と誘われても喜んで出かけてしまいそうなのが杉下という人間ではありますが。

 

 

甲斐峯秋「お前、時間通りに来たことないな」

甲斐秋徳「いくら几帳面な僕でも日本有数のブラックカンパニーに勤めてちゃあ如何ともし難いですよ」

 

財務省とかいうブラックカンパニーに奉職するカイト兄。本作といい、真田丸といい、鎌倉殿といい、ブラックな組織でコキ使われることに定評がある新納さん。弟のカイト君とは共に豊臣秀次を演じた共通点がありますね。結平は成長著しくなる前の金剛でパパッちは全成、そして、グランパは初代頼朝という鎌倉殿家族で構成されていることが判明した甲斐一族。これでサルウィンから実衣ちゃんが亡命してきてパパッちと結婚したら最高だな。ただ、パパッち個人はいい人そうだけど、終盤で家族写真を意味深に眺めるシーンが気になる。実際、今回の犯人が一足飛びに東国でのスパイ未遂騒動を思いついた具体的な線が見えないので、ひょっとしたら何等かの形で手引きしている可能性もゼロではなさそう。単に弟一家の行く末を憂う善良な兄であって欲しいけど、パパッちってカイト君が即身仏騒動で瀕死の重傷を負った時も見舞いに来なかったので、兄弟間の確執もそれなりにありそうなんだよね……。

 

 

笛吹結平「先生が刺されて死んで怖かった……(´;ω;`)ウッ…」

 

コナンの少年探偵団たち、これが普通の反応やぞ。

 

杉下やグランパやマリアの前では気丈に振る舞っていた結平ですが、ママンと二人になったら恐怖がぶり返した模様。この新鮮なリアクションを失ってしまうのが米花町という日本の魔境の闇の深さです。少年探偵団たち、結平より年下なのに最近ではホトケを見ても悲鳴一つあげない回すらあるからなぁ。流石に結平のように担任の小林センセが殺されたらAパートくらいは泣きわめくけど、Bパートになったらフツーに犯人捜しをしてそう。少なくとも白鳥警部より冷静に振る舞うと思うわ。

 

 

杉下右京「黒須真士は栗原志津子逮捕後に彼女の口座から現金を引き出している筈です。彼が費用を出しているとは思えませんからね。勝手に引き出したとすれば立派な窃盗容疑ですね。窃盗容疑なら彼に捜索を掛けられますね」

出雲麗音「でも、ホントは頼まれてなんでしょ?」

杉下右京「ええ、そう聞いています。ですが、我々が聞いただけ。それも又聞き。そんなものがアテになりますか! 鵜呑みにしないで疑ってかかる、それが警察ではありませんか! 兎に角、栗原志津子の口座を早急に確認して下さい! そうすれば、黒須真士に容疑をかけられる筈! 行方を捜す根拠になります!」

 

現時点で犯罪への関与が推測に過ぎない黒須の動向を調べるため、屁理屈を捏ねまくる杉下。言っていることが完全に秘密警察のロジックで草生える。普段は警察や官僚や政治家の正義の暴走をプルプルしながら弾劾する同じ口から、何を垂れ流しているのかと小一時間問い詰めたい。ぶっちゃけ、杉下とダークカイトの違いって法の規範を大きくはみ出したか小さく外したか、暴力を伴ったか否かの違いでしかないことが判ります。この辺、神戸や冠城は相棒の暴走を制止するか、合法的な方向に導くかの裁量を心得ていたけど、亀山にはそれを期待出来ないからなぁ。亀山は杉下が余裕をもって処理出来る事件を計る計器として丁度いいんだろうと思う。神戸は時に裏から手を回して捜査を阻むし、冠城は面白半分に杉下の手に負えない事件を持ち込んでくるしね。

 

次は大河ドラマの感想。

 

 

 

 

藤原道兼「身分の低き者を殴って、私の心が治まればそれで宜しいと思います。身分の低き者はそのためにおるのではないですか!」

 

フレーゲル男爵の発想やん!

 

或いは全ての言語を拳で表現するノイエ版のカストロプさんといいましょうか。何れにせよ、あまりにも理不尽過ぎる元・黒木さん(『大奥』感)。平安政権はゴールデンバウム王朝説、一理ありそう。最近では平安とは名ばかりのバイオレンスな貴族の実態が明かされつつありますが、そうした研究を踏まえた描写と思われます。

さて、今年も始まった&初の平安貴族が主題の大河ドラマ。昨年末に私は旧Twitterで『光る君へ』は現代人の目から見て平安時代の価値観チョーヤベーと思わせてくれたら成功すると思うとのポストを放り込んでおきましたが、これを言い換えると、

 

初回で視聴者をいい意味でドン引きさせた大河は成功する

 

ということです。大河ドラマで現代との地続き感や共感を出すのは最終回の役割なのよ。艱難辛苦を乗り越えて大往生するか、志半ばに斃れるかの違いはあっても、時代時代を精一杯生きて死んだ主人公に『よく頑張ったね』とか『俺もこうありたい』と寄り添うのは物語の完結後のほうが向いているのよ。逆に言うと初回は現代の社会や価値観との違いを際立たせることで非日常性を演出したほうが、視聴者の食いつきがいい。少なくとも、私が最終的に高評価を出した大河ドラマで初回が大人しかったのは『青天を衝け』だけですね。清盛、八重ちゃん、真田丸、いだてん、鎌倉殿……皆、初回からヤベー奴の巣窟のような作品でした(主にトメクレが)

そこで今年の『光る君へ』ですが、ヒロインの母親が黒木フレーゲル道兼に物理的に刺される展開は衝撃的であっても、意外性には欠けていたかな。上記のように意外と粗暴な平安貴族の話を知っていたのもありますが、それ以上に、

 

『功名が辻』も母親がヒロインを庇って退場した

 

ので、新鮮さに欠けたのかも知れません。大石さんって基本的にベタやからね。ヒロインの小さなウソが巡り巡って母親を死に至らしめる筋書きはよく出来ていたと思いますが、結末自体はベタ。理不尽ではあっても想定内の展開ゆえ、ドン引きには至らなかった。衝撃の度合いは『おんな城主直虎』の第一話に近いかな。あれも初手首桶が話題を浚いましたけど、それに対する直親のリアクションが想定内でしたので。それと初回から史実の人物に史料にない重大事件をやらせると、創作のワクが広がり過ぎて物語の収拾がつかなくなる危険があるのよね。この辺、どこまで手綱を絞れるかがカギになりそう。画的にもお馴染みの戦国幕末でない時代なので、まだ手探りの硬さが否めず、製作者も視聴者も勢いをつけるのに数話はかかりそうな予感。

一方で家人への支払いにゼニカネではなく、ブツを渡すシーンなどは時代性を感じてよかった。ヒロインの母親が衣を切り売りするのも、当時は布自体が貴重で通貨のように扱われていたからで、遥か後年の治五郎おじさんのように借財のために一張羅を質に入れるのとは根本的に異なることは認識しておいて損はないでしょう。また、主要登場人物の殆どが藤原姓ゆえのキャラクターの識別についても、意外とスンナリと把握出来ました。これはキャスティングと俳優さんの勝利。

そして、ワイ的本作イチオシキャラクターである花山天皇の掴みもOK! 東宮時代の花山天皇のアレっぷりを見て『こんな皇子がいるワケないだろ!』とお考えの皆様、ご安心下さい。

 

今後もっとヤベー奴になります。

 

具体的なことを書くと不敬罪に問われそうなので、詳細は本編でご確認下さい……というか、アレとかコレとかキチンとやるよね? 期待していいよね?

 

あ、それと来週以降は冬季シフトに入るので更新は飛び飛びになりそうです。予め御了承下さいませ。