~ Literacy Bar ~

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ここはイマイチ社会性のない自称・のんぽりマスターの管理人が、
時事、徒然、歴史、ドラマ、アニメ、映画、小説、漫画の感想などをスナック感覚の気軽さで書き綴るブログです。
※基本、ネタバレ有となっていますので、ご注意下さい。

恐らくは拙ブログ史上、最長の更新間隔となった今回の記事UP。正確には昨年の今の時期も同じくらい休んでいたのですが、その際は書き溜めておいた英宗の記事をUPし続けていたので、バレなかっただけという。ただ、今回は毎年の確定申告(3人分)や会社の棚卸の他に1月末~2月中旬にかけてびりだらびりだらと降り続いた大豪雪と、その影響で家族が骨折・入院するなどのトラブルが高級ミルフィーユのように積み重なりまして、3月に入って漸く身動きが取れるようになった次第。尚、今月末は決算が控えている模様。4月には遠出の予定があるので、早め早めに処理しておきたいンゴねぇ……。

あとは何気に冬季五輪の観戦も身動きが取れなかった理由の一つ。お互いに全く面識のない二人の友人から『お前は無政府主義者だ』と評されたことを終生の誇りとしている私は、国際競技もナチュラルに『赤勝て白勝て』で通しているのですが、今回は冬季五輪の華・フィギュア女子フリーの最終滑走を17歳の新潟県出身者が務め、見事にメダルを獲得するという快挙にメロメロになりました。自分の中に『県民意識』という愛国心よりも原始的なナショナリズムが宿っているとは思わなかったぜ。メダリスト3名はそれぞれスター・名女優・ニューフェイスとキャラクターが立っていたのも印象的。ゴールドメダリストのCV:ファイルーズあい感。旧Twitter界隈で一部スケートガチ勢による今回の五輪の競技レベルに関する議論を目にして『ほほう、そんな厳しい見方もあるんやなぁ』と思いましたが、よく考えたら私も今年一月に引退した選手に対して未だに棚橋のプロレスは技のインフレ抑制の功績以外は認めないという考えなので、どのジャンルにもそういうファン層があるんだろうなと思ったところです。善し悪しの話ではありません、念のため。

 

そんな訳で久しぶりの更新ですが、記事短め&題材は二つ。まずは大河ドラマの寸感から。

 

 

 

 

竹中半兵衛「……あのぉ~~、此度の策は誰が考えたのでありますか?(キョドキョド

 

前回・前々回の大河ドラマで見せたバーサーカーぶりの欠片も感じさせない菅田半兵衛。初登場時、草庵に籠ったままで安藤サンに文字で指示を出していたのは『仮面ライダーW』のフィリップを彷彿とさせました……というか、元々、菅田将暉は魔少年キャラでデビューを果たしたので原点回帰と言えなくもないですが、上記のシーンの挙動不審ぶりを見ると別に孤高の天才軍師を気取っている訳ではなく、

 

単にコミュニケーションが苦手なだけの陰キャ

 

の可能性も出てきました。これはこれで好きな解釈。本作ってキャラクターの動機づけがガバガバで、ストーリーの展開に合わせて都合のいい台詞を言わせるだけの小道具になってしまっていて、今まで誰一人好きになれなかったけど、この半兵衛は期待出来そう。いい意味で御都合主義な流れをぶった斬る障害物になって欲しいものです。

内容的にも合戦シーン非常に面白かったです。墨俣一夜城は『一夜で完成したから』ではなく『一夜で意図的に灰と化した』からという解釈に加えて、絶対にガソリンを使っているだろと突っ込みたくなるレベルの大炎上シーンも考証的には兎も角、エンタメとして大正解。あそこはチマチマと焼いていたら絶対にミミッチイ場面になっていたでしょうからね。一夜城の完成&炎上という視覚的牽制の影で一気に美濃の喉首に迫るという藤吉郎の奇策も面白かった。唯一の欠点は『墨俣に砦を築け』という信長の命令に結構な割合で背いてしまったことかな。あの奇策で美濃を落とせたら結果オーライで済みそうですが、思いっきり燃やしてしまっているのでね……これ、次回でキチンと回収されるのか。桶狭間の戦いの際の『わざと首実検させることで本陣の位置を掴む』という描写といい、戦略戦術の設定や解説は結構見るべきものがあるのは判りました。

ただ、最大の問題は合戦以外のドラマシーンの致命的なつまらなさなんだよなぁ。ぶっちゃけ、

 

直の退場シーンに納得出来た人、いる?

 

という話。本編の流れと一切関係ない実家への報告とか、どう考えても100メートル前に気づくだろというレベルの唐突な乱闘といい、何をどう考えたら、この展開でゴーサインを出す気になったのかと小一時間問い詰めたい。初期ヒロインの退場のさせ方が軍師官兵衛と同レベルという大河暗黒期を彷彿とさせる作劇を平然と行うスタッフさぁ……実際、合戦以外のパートの従来の大河ドラマのパッチワーク感が凄いのよね、悪い意味で。どのシーンも大体、歴代の作品で見たようなシチュエーションばかり、悪い意味で。大事なことなので二回言いました。

死屍に鞭打つようで全く気が引けないんですけど、直というキャラクターも何一つ好きになれずに終わってしまったなぁ。『私と藤吉郎(仕事)のどっちが大事なの?』というカバと歯ブラシどっちが強いのみたいな比較不能な対象の選択を迫るとか、もの凄くイラッとする。百歩譲って小一郎の女でしたら判らんでもないですが、今回のアバンタイトルで両名が初めてうまぴょいしたのは確定的に明らかな訳で、選択を迫った時にはナニ一つさせていないことを思うと、そりゃあ、あまりにも彼女に都合のいい話だよね。

ついでに小一郎も今回の唐突な話し合い要求といい、信長に対する新参家臣の域を明らかに踏み外した反論といい、史実的にもストーリー的にも『ここで主人公が斬られるワケがない』という甘えが前提にあって、全然感情移入出来ないのよな。むしろ、ワイはこんな主人公はとっとと斬られろとさえ思ってしまう。そんな訳で次回から本格参戦となる竹中半兵衛への期待値だけが弥益今日この頃。取り敢えず、主人公無双のエクスキューズとしての天才軍師っぷりを求めたいかな。大抵の御都合主義展開は天才半兵衛の作戦だからで成立すると思います、思えない?

 

次はこれ。

 

 

 

 

冒頭で触れた大豪雪&家族の入院というビッグトラブルでなかなか劇場に赴けず、ネットのネタバレに脅えながら震えて眠った数日間。騒動がひと段落した頃にレイトショーに滑り込んで無事に鑑賞して参りました。当日は豪雪の夜にも拘わらず、結構な観客が入っていたのを記憶しています。鑑賞後、駐車場でマイカーの屋根に積もった大量の雪を見たワイはギギの囁き口撃を受けたメイスさんと同じ表情をしていたと思う。実にグロかった。

さて、結論から申しあげると第一章は100点満点中150点であったのに対して、今回の第二章は100点満点中75点といったところでしょうか。チケット代のモトは取ったけれども、それ以上ではなかったというのが正直な感想。善かれ悪しかれ、判りやすさに振り切ってしまい、第一章の『判らなくてもいいから何か伝われ』といういい意味でのスノッブさに欠けていたかなぁ。端的に、

 

キャラクターがどういう心境なのか簡単に判ってしまった

 

のがね……いや、登場人物の心情が何一つ理解出来ないままでストーリーが進行するのもダメですけど、ハサウェイ・ノアという仮面の下に押し殺したマフティー・ナビーユ・エリンの鬱屈、或いは更にマフティーの仮面の下に潜ませているハサウェイのトラウマをチラリチラリと覗かせる(ギギがケネスに抱きつくシーンのハサウェイの黒塗り顔、ホンマにグロくて好き)ことで、グイグイと作中世界に引き込んでいた第一章に比べると、ケリアのクチャラーとかジュリアのパイオツ(死語)とかキンバレー部隊の暴虐とかCCAオマージュとか、判りやすくハサウェイのイラつき指数が表現されていて、私的には『うむ、判る判る』と背もたれに寄り掛かったままの視聴になってしまったというか……アントニオ猪木曰く、観客を座席で前のめりにさせてこそのエンタメではないかと。

特に挿入歌のシーンは二つともギギとハサウェイの心情描写を音楽に丸投げした格好で、イマイチ乗れなかったなぁ。あーゆーのは映像と僅かな台詞でスパッとキャラクターの気持ちを抉って欲しいのよ。第一章が物語の構成要素を極限まで削ぎ落して観客に叩きつけた『引き算』の作劇とすると、第二章は判りやすさやサービス精神を盛り盛りにした『足し算』の作劇。単に好き嫌いの話になってしまうかもですが、ガンダムらしくない密室劇からガンダムらしさに舵を切り過ぎたのかも。この辺はストーリーがダバオ周辺から南太平洋~豪州大陸に広がったのも一因でしょうか。

ただ、MS戦の迫力は圧倒的でした。全周囲モニターで戦うドッグファイトってあんなにエグいんだ……生半可『見えてしまう』だけに余計に恐怖心が惹起されるわ。そして、前作は『エンディングテーマ以外は完璧』と評しましたが、今回はエンディングテーマ付近が至高というのが私の結論。ガンズの曲が完璧にマッチするとか、本作の『洋画感』を象徴する要素でしたね。エンドロール付近でクスィーガンダムが上手(かみて)を向きながら下手(しもて)に流れていく映像も、時勢や肉欲に抗おうとして結局は押し留められないハサウェイの混迷と末路を象徴しているようで凄く好き。

あとはハサウェイから『ギギ本人という証拠があるか?』と言われた時の『ホントは判っているくせに何でわざわざそーゆーことゆーかなー』とムスッとなるギギの、実にアニメチックな表情が可愛い。本作は基本的にシリアス系のキャラデザ&表情芝居なので、余計に可愛さが際立ちました。今回から本格参戦(して早々にボロゾーキンのように退場)した女性キャラクターが多かったけど、その中でヒロインの貫禄を見せつけたギギさん&川村万梨阿の後継者という居そうで居なかった地位を確固たるものにした上田麗奈パネェっす。

 

 

 

 

 

 

今年、管理人が触れた作品の中で特に印象に残ったものを列挙する年末恒例にして、今回も越年発表になった当該企画。何のための年末企画なんやろうなぁ(遠い目)。ちなみに次点は『八代将軍吉宗』&『べらぼう』の往年&今年の大河ドラマの二作品で同時受賞。濃厚魚介豚骨味噌系つけ麺の『吉宗』と淡麗系醤油らぁめんの『べらぼう』は足して2で割ると丁度いい大河ドラマになる説、一理あると思う。是非、次回の江戸中期ものでは塩梅のいいものを期待。

それでは早速ランキングの発表に移りたい。

 

 

第5位 八月の声を運ぶ男(TVドラマ)

 

九野和平「僕はこの蜘蛛のように生きていきたいと思う。どんどん新しい糸を出して、自分の新しい明日を編んで……」

 

この一見、もの凄く希望に溢れた台詞の主、実は裏取りが出来ない真贋定かならざる話を蜘蛛の糸のように紡ぐことで自身の社会的・生活的安寧を固めるという、仄暗い古井戸を覗き込むような阿部サダヲの真骨頂とも評すべきキャラクター。中盤までの地味な展開が一気にサイコサスペンス風に転換するシーンの説得力は多分にサダヲの存在感に掛かっていたと評しても過言ではあるまい。終戦80年の節目に『記憶の聖域化』というデンジャラスな題材を描き切った本作は『人間の記憶が変化する以上、一世紀近くも前の記憶よりも現在進行形の戦争をありのままに伝えるほうが歴史の教訓足り得る』と考えてきた私の長年のポリシーを補強すると共に『じゃあ、記憶を語り継ぐことは無意味なのか?』という疑問に対しても、辻原と立花母子の交流を通じて『そんなことはないよ、ちゃんと意義があるよ』とのアンサーを用意してくれた。放送当日は『NHKの戦後特番もまだまだ捨てたモンじゃあない』との思いを新たにしたものである。尤も、同時期に放送された『シミュレーション~昭和16年夏の敗戦~』で佐藤浩市の東条英機、奥田瑛二の木戸幸一、北村有起哉の近衛文麿、松田龍平の昭和天皇という完璧過ぎるキャスティングを問答無用の駄作で使い潰したことでプラマイゼロになったのはナイショだ。少し褒めるとすぐに図に乗るNHKさんさぁ……。

 

 

 

 

 

第4位 とんがり帽子のアトリエ(漫画)

 

ココ「悔しい! 悔しい! なんで助けられないの? どうして! 絶対に許さない! 魔法使いなのに『助けられない』なんて許さないんだから!」

 

2017年以来、二度目のランクインとなった本作。14巻ラストのココ&アガの希望に満ちた出撃シーンからの、前述したココの絶望シーンで締め括られる15巻ラストの落差のエグさよ。それでも、フツーの主人公であれば、2~3巻は再起不能の絶望を見せつけられながら、つばあり帽一味が去った彼方をガンギマリの覚悟の表情で睨むココさんの頼もしさは『サイコパス』の朱ちゃん~朱さんの変化に通じるものがあるように思える、思えない? 今年4月からアニメ化される本作、初見の視聴者が最新刊のココさんを見ても同一人物と信じて貰えるかどうか疑わしい、いい意味で。

恐らくは作品全体の折り返し地点であろう銀夜祭編が終了した本作。帳蛭の後始末、つばあり帽の策動、魔法と政治の均衡を崩そうと目論む島王、五芒星試験、イースヒースのトラウマ……とまだまだ描かれるべきことが盛り沢山であるが、次巻はキーフリーとオルーギオの過去編ということで、一休みではないにせよ、更なる積み重ねの期間になる模様。暫くは本編以上にアニメ版のオンエアを楽しみにしたいと思う。現時点で発表されているキャスティングはココとキーフリーのみなので、ここは予想というか願望丸出しでベルタルートに関俊彦さんを希望したい。ルルシィには茅野愛衣さんを推したいけど、遠藤綾さんもイメージ通りなんだよなぁ。何より、後述する某作品の影響で私の中の茅野さんのイメージがいい意味で崩れているのも悩ましいところである。

 

 

 

 

 

 

第3位 グノーシア(TVアニメ)

 

セツ「始めようか、私たちが生き残るための話し合いを」

 

いわゆる人狼ゲームをモチーフにしたゲーム原作のSFサスペンス……と言っても、私自身は本作が人狼ゲーム作品の初体験であったりする。ミステリーは好きでも、

 

人は必要のない嘘をつくからイイ

 

という歪んだポリシーを持つ私にとって、ロジック全振りの人狼ゲームにはなかなか手が出ずにいたが、本作がループものの要素を取り入れる&序盤は少人数によるチュートリアル的内容を何度か繰り返すことでシステムを判りやすく伝え、視聴者が慣れてきた頃に徐々にプレイヤーの人数を増やしてゆくという、いい意味でのゲームらしさを追求してくれたおかげで、すんなりと入り込めた。他にもククルシカショックとかいう原作ゲームクリア組が(私を含む)御新規さんの悲鳴を心地よく拝聴していた回のように、主人公の敗北で終わる展開があるのもゲーム原作&ループものの特徴を活かしていて面白い。更に第二クールに入ってからはAC主義者という必要のない嘘をつく役回りも登場(人狼ゲームでは●人というポジションが存在することも本作関連で知った)して、当初の苦手意識はほぼ解消されたといえる。また主題歌も凄いドツボで一日数回は脳内でリピートされてしまっている今日この頃。後述する第1位の作品といい、2025年下半期はテーマ曲のよさが光ったなぁ。

 

 

 

 

 

 

第2位 髑髏城の七人(舞台)

 

贋鉄斎「マサコー! ミッチー! マサコー! ミッチー!」

 

息出来なくなるほどワロタwww

 

何が如何面白いのかは実際に御覧頂くとして、本作のDVDを御貸し下さった友人によると、これが贋鉄斎を演じた古田新太の平常運転らしい。時代劇で自転車とかローラースケートとかフリーダム過ぎるだろ。演出家は何をしているねん(誉め言葉)。まぁ、熟女好きの描写だけで次郎衛門の素性を早々に見抜いた私も頭がおかしい自覚はあるので、お互い様といったところか。

さて、基本的に舞台演劇は大掛かりなものよりも少人数による密室劇が好みで、場面転換の度にセットを入れ替えるドタバタ感、或いは全くセットを入れ替えずに役者の力量に委ねる開き直り感がイマイチ乗れなかった私であるが、所謂ステージアラウンドを用いた本作で『推しの子』2期で同様の理由で舞台を敬遠していたアクアがステアラで演劇への評価を一変したのが頭ではなく、心で理解出来た。実は本作を御貸し下さった方からは以前にも同じ会場で上演された別作品も御紹介頂いていたらしいが、そちらは殆ど印象に残らなかったことを思うと、本作はステアラの魅力を120%活かした作品であったと言える。決して同じ会場と気づかなかった私の責任ではない、多分、恐らく。

ただ、内容的には完璧に舞台向きであって、このノリを映画やドラマに持ち込まれると若干キツいところがあるのも事実。いや、本作の責任じゃあないんだけど、近年のアレな作品の幾つかに本作と同じようなノリがあることに今回見ていて気づかされたのよね。その辺、本作を御貸し下さった方と膝を詰めて議論したいところ。あと、沙霧たんハツラツ可愛い(*´Д`)ハァハァして、キャストを調べたら一橋治済のリアル嫁(当時は未婚)であることにも気づかされてしまった。やはり、昨年末の特大エレキテル天罰は大正義。

 

 

 

 

 

第1位 東島丹三郎は仮面ライダーになりたい(TVアニメ)

 

 

東島丹三郎「お、お願いして……いいかい? その……戦闘員姿になって貰うっていうのは……(*´Д`)ハアハア」

 

女子高生に戦闘員コスをねだる40歳独身男性主人公(多分ドーテー)。別にイメクラでコスプレを要求しているのではなく、モノホンのショッカーと全力で戦いたいから変身して欲しいというピュアなライダー愛が炸裂しているだけなのであるが、傍目には変態オヤジであることに変わりはない。

 

尚、バトルはJKショッカーの顔面にグーパンを入れて秒殺した。

 

男女平等パンチとかいうケチくさい話では全くなく、女性のほうも男性のアゴに膝を押しつけたまま全体重をかけて地面に叩きつける陸奥圓明流も真っ青の技を放ってくることからも判るように、本作は性別不問の仮面ライダーヲタ同士が言語の代わりに拳で語り合うトークバトルアニメといえよう。ちなみに上記のバトルはショッカーとの抗争とは全く無関係の、単なる味方陣営の序列決定という建設性のカケラもない戦いであることもヲタクの最強論争に通じるものがある……というか、ここまで書いても本作がどんな作品なのか微塵も伝わらないが、私も本作がどんな作品なのか完全に把握し切れていないからね、仕方ないね。

確かなことは人生からドロップアウトした連中でメンバーの半数近くが占められる主人公サイドが、何の武器も知恵もなく、ただただ憧れのライダーに近づくために極限まで鍛えた肉体で、実在するショッカー戦闘員や怪人と戦うアホバトル作品であること。必要最低限の知識は作品内で紹介してくれるので、ライダー初心者でも安心して(?)楽しめる。むしろライダーよりもプロレスの知識のほうが重要度は高い。どんな作品だ、これ。

出演陣のハマリ役っぷりも本作を第1位に推す主要因。主人公の東島丹三郎を演じる小西克幸はイケイケオラオラ系よりもダメ中年役のほうが圧倒的にハマるという私の持論を証明するに留まらず、今までは正統派ヒロインかほわほわ系お姉さんのキャラクターが強かった茅野愛衣演じる岡田ユリコ先生のドスの効いた残念系美人のハマリっぷりは、私の中で17歳教祖の正統な後継者という新しいイメージを確固たるものとした。もうガルパンのさおりんをフツーの目で見られない、マジで。

第3位の『グノーシア』と共に本作も連続での第2クールに突入した本作。第1クールのクオリティを維持出来れば、今年上半期ベストでの再ランクインも固いかも。

 

 

その他、今年上半期の有力候補では『閃光のハサウェイ』第2章が圧倒的下馬評有利。先日、第1章を見返して改めて思ったのはMSのバトルよりも細やかな人間心理のアニメ表現が本作の評価が高い理由なので、その辺を追求して貰えると嬉しい。『ガルパン』も今年中の公開が発表されたとはいえ、上半期に間に合うかはビミョー。アニメ『ダーウィン事変』は設定やストーリーはツボではあるが、作画動画が追いついていないイメージ。多分、原作を読んだほうがよさそう。尚、既にランクインが内々定している『雪煙チェイス』は真犯人の設定の弱さは気になったものの、それ以外はエンタメの王道を行く痛快サスペンスであった。特番ドラマとしても面白かったけど、劇場版にリブートしたらもっとイイ線行きそう。

 

 

 

明けました。おめでとうございました。

 

昨年末にオヤシラズの抜歯手術を受けた時、麻酔がいい塩梅に効いたのか、術後2時間くらいは『入院費が気になるなー、薩摩の西郷が保証人になってくれるって言っていたけど、大丈夫かなー』と本気で考えていた与力です。ラリラリだぜ。多分、手術前の準備室で流れていたBGMが米津玄師の『Lemon(インストゥルメンタル)』で『これ、検視官のドラマの主題歌だよな』とドツボに入ってしまい、妙なテンションの状態で麻酔が入ったせいだと思う。ちなみに一晩の入院費&治療費は前月のオフ会で宿泊した東京のホテル代よりも安く済みました。医療保険制度万歳なのか、オーバーツーリズムを憂うるべきなのか。あと、抜かれた歯がベッドの傍の机に置かれていたのは正直ビビった。

 

年越しは特に見たい番組もなかったので、レンタルしてきた『BONES』と前日録画しておいた日テレ版『忠臣蔵』を見返していた与力です。『吉良に非はないよね』という歴史認識と『忠臣蔵は名作だよね』という感想は両立する。里見さん曰く、垣見五郎兵衛を演じる西やんの『上品なほうがホンモノ』という台詞はアドリブであったとか。最高の儲け役を最高の芝居で演じきった西やん。勿論、単なる儲け役ではなく、隣室に刺客が潜んでいると察した時の目の芝居、ホンマ凄い。一番脂が乗っている頃の西やんやん。

 

新年はウルフアロンの棚橋弘至も吃驚の腹ポチャっぷりに度肝を抜かれた与力です。せめて小川直也くらいには絞ってこい。ただ、HoTの介入によるノーコンテストを予想していたので、キッチリと勝敗がつき、しかも、ウルフさんが勝つとは思わなかった。三角締めによるフィニッシュはUインターとの抗争期以来、新日マットにサブミッション〆の試合が増える吉兆かも。個人的にはドン・ファレのボディプレスでリングに散らばった机の破片でウルフさんが怪我をしないように丁寧に片づけるHoTの皆様の優しさが心に染み入った一戦でした。

 

この年越しは大晦日~三箇日オール出勤に加えて、帰宅後と就寝前の除雪というダブルワークで例年以上に疲弊しているので、例年以上に短めの迎春日記&例年通りの二作品。近年の割に更新は早めなので御勘弁下さい。

 

まずはこれ。

 

 

社美彌子「では、甲斐さん、準備はいいですか?」

甲斐峯秋「ああ」

社美彌子「どうぞ」

 

中園照生「あ、御心配申しあげておりました!」

内村完爾「御無事で何よりでした!」

衣笠藤治「いやぁ、最高のクリスマスプレゼントですなぁ!」

 

お前らじゃねぇ、座ってろ。

 

物語の導入部でダークナイト事件が語られ、回想シーンでカイト君の映像が流されたので、てっきり病室の外に居たのは結平とマリアと思ったら、現れたのは警視庁スリーアミーゴス。カイトパパの意識が戻るまで、

 

笛吹結平「お爺ちゃんが死んじゃったらどうしよう……(ベソベソ

社マリア「大丈夫、絶対に助かるよ、だから泣かないの(手ギュッ

笛吹結平「ばっ、バーカ、泣いてねーよ!(ドギマギ

 

みたいな遣り取りをしていたんじゃあないかと妄想逞しくしていたワイのトキメキを返してクレメンス。昨年の元日SPのレビュー同様、結×マリの健全おねショタシチュエーションなら幾らでも思い浮かぶ自分が凄くキモい。いや、今回はマリ×結だな、うん。

さて、毎年恒例の『相棒』元日スペシャルですが、今年は歴代の中でも屈指の傑作。昨年に続いて、

 

 

という満足感が半端なく、元日スペシャルの私的ランキングでは『バベルの塔』と『聖戦』に次ぐ第3位に入りました。下手にベタで二番煎じ臭い社会派を気取らず、些かクドいくらいに積み重ねられた複数の犯人による多重構造のサスペンスを追求したのが奏功したと思われます。まぁ、最初の事件はすぐに被害者自身が犯人と察しがついた&カイトパパの事件は発生する前に犯人が判ってしまったのが興覚めとはいえ、厄介オタの暴走に刺されかけた真犯人が、誰よりも熱心で模範的な自分のファンの杉下のサインのおねだりを断り切れず、それが決定的証拠になってしまうという、

 

一作家としては最高の結末でも一犯罪者としては最悪の結末

 

なのが、皮肉のスパイスが効きまくっていて好き。実は途中までは幾つかの事件は息子の件を蒸し返されたくないカイトパパが真犯人かと疑っていた。正直、スマンかった。

その真犯人の一人、美作章介。杉下に深入りした一般人は犯罪に手を染めがちというジンクスを打ち破れなかったとはいえ、もう一人の真犯人が自身の余命で暴走しなけりゃあ、或いは杉下に対する怨みを創作で昇華し得たかも知れません。ちょっと可哀想。実際、今回の事件は責任こそないとはいえ、原因は明らかに杉下にあるからね。面白半分に事件に首を突っ込んで、誰も得をしない真相を暴いて、父親に続いて保険金まで失った少女に、

 

杉下右京「貴女は正しく生きなさい( -`д-´)キリッ

 

の一言で納得すると本気で考えていたとしたら、余りにもデリカシーがなさ過ぎる。杉下の言うことは正しい。だが、正しさが常に人を救うとはかぎらない。流石の杉下も後味の悪さを感じたのか、もっと言葉を尽くして伝えるべきであったと反省しきり。犯罪自体は見破られたとはいえ、杉下から謝罪の言葉を引き出した時点で美作先生の勝利=久夛良木刑事≒杉下右京の敗北と呼べるのではないでしょうか。亀山復帰以降は鳴りを潜めていた、

 

暴走する杉下右京の正義

 

という『相棒』でしか描けない要素を掘り下げたのはディモールト・ベネ。

欠点はカイトパパが述べていた『特命係は二人で一つ』というフレーズがあまり効果的な帰結点にならなかったことかな。要するに事件に対する亀山の貢献度の低さ。ただ、そもそもの発端の事件の時にカイト君ではなく、亀山がいたら『杉下右京最初の事件』の時のように事件関係者と杉下の間に程よい妥協点を見出すことが出来たかも知れないと思うと、或いは好適な帰結点ではあったのかも。

 

次はこれ。

 

 

 

 

 

拳王配下のデカいBBA並みに違和感マシマシの人足。お忍びの現場視察というよりも山へキノコ狩りに来ただけではないかという疑念は拭えません(鎌倉殿脳)お前のような人足がいるか。第六天魔王だな。不覚にもフフッとなったとはいえ、しかし、このシーンは結局、たいした意味もなく終わったよね。去年同様、第一話で主人公とトメクレをゴーインに会わせる大河ドラマの悪い手癖、ホンマに何とかして欲しい。

そんな訳で何となく察しがついているかも知れませんが、第一話を視聴した現時点の正直な感想は、

 

 

です。最も乗れない理由を挙げるとコメディのセンスが合わない(人足天魔王を除く)という非論理的な感情論に落ち着いてしまうのですが、そこ以外にも場面が変わる度に登場人物が早口で事細かに状況や相手の人物像を説明してくれるユーザーフレンドリー仕様が、ドラマというよりも出来の悪い演劇やゲームの導入部を見ているようでキッツい。『判りやすいストーリー』と『見え透いた筋書き』は別物なのよ。人足天魔王の投入以外は大体どのシーンも3分先の展開が読めちゃったのよ。

登場人物が早口で状況を説明するのは『詰め込み過ぎ』というのも要因の一つでしょう。矢鱈とイベントが多かった……割に視聴者に提示された本作固有の情報量は極端に少なかったと思います。初回で明確に提示しなければならなかった情報は『小一郎と秀吉の為人』で、小一郎のほうはラノベの主人公並みの無双展開で何となく調整役というのは判ったのですが、秀吉のほうはね……ラストシーンで小一郎が、

 

「乱世よりも信長よりも斬り合いよりも兄者が怖い」

 

と総括していた割に本作の秀吉はどこが怖いのか判らんというのが正直な感想。秀吉のしたことって飯を奢ってくれる隣人が実は敵の間者で弟まで斬ろうとしたから成敗しただけでしょ? これ、秀吉が最初から隣人が間者と見抜いてヘラヘラと低姿勢で接近して油断させて背後からバッサリとか、名探偵小一郎の推理だけで物証はないのに無抵抗な相手をぶった斬って懐から密書を見つけて結果オーライとかなら怖いよ。でも、本作の秀吉のアクションは小一郎の活躍を受けての真っ当なリアクションでしかなく、ドン引きする要素が毛ほども感じられないのよね。隣人との関係も秀吉の『日頃世話になっている』という説明台詞だけしかなかったから『間者なら斬られて当然よね』という感想にしかならない。このエピソードで秀吉の怖さを描きたかったら、第一話の半分くらいの尺を費やしてでも両名の関係性を掘り下げて貰わないと折角の初回拡大枠が勿体ないじゃん。この『説明台詞で必要な情報は提示したからOKだよね?』という冷めた味噌汁感は『軍師官兵衛』を彷彿とさせて非常に先行きが不安。2019年以降、何だかんだで一定の水準をクリアするか、新しいことにトライしてきた大河ドラマが、久々に『受け身に回った』感が半端ないです。

勿論、徐々に面白くなる可能性も充分に有り得るので視聴は継続しますけれども、似たようなケースで三回目からグッと心を掴まれた『青天を衝け』の初回・二回目はアカラサマな準備期間であったのに対して、本作は全力疾走での空回り感が凄いというか。このノリで一年間、全てのアングルが私の嗜好と合致しないままで終わるかも知れないと思うと怖い。頼むから予想を裏切って、年末には『青天』の総評のように『私に見る目がございませんでした』と土下座させて下さい。