土曜日午前の老夫婦 | ゼファオス~アラカンライダー~

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さて、ミキちゃんが乗ってきた次の便


そのバスは

駅→病院→終点役場

と、なります


乗車して来たのは12人ほど

しかし駅までに降りたのは10人です


駅から先でも降車ボタンは鳴らず

病院でドアを開けても誰も降りません


「役場行くんですかぁ?」

と、声をかけるも返事なし


寝てんか?人数間違えたか?

と思いながら走り出し役場に到着


すると老夫婦が揃って降車します

「銀行行くの?」(←役場内に銀行有)

と、声をかけるとようやく


「役場に用があるんや…暗い役場やの…」

「いやおいちゃん、今日は休みやで」


「え?あ!今日は土曜日か?」

「そやで」


「しゃあないのぉ…」

「なんの用か知らんけど、予約とか簡単なモンやったら対処してくれるからインターホンで呼んでみたら?」


そう言って案内すると

直接職員さんが出てきてくれて

話を聞くのを聞いてると

ゴミの収集日の案内が欲しい


みたいな内容です

ゴミの収集日の前に今日が何曜日か知っといた方がいいと思う


と少しニンマリしたら

「もう帰るん?あと数分したらバス出るよ、運転手は代わるけど」


「いや、帰りにAスーパー寄りたいからその次のバスで行く」

「そうなん?そのバスはボク運転するから一緒に待とか」


「それはご親切にどーも…」

「え…と…どなたさんかいの?」


アンタ

今まで誰と話しとったんや?


そこへ

乱入してきたのは奥様

「寒いしこのバスで行こうよ」

「アカン!コレはAスーパー行かんから」


「………」


「寒いからもうこのバスで行こう」

「このバスは違うトコ行くんやって」


「………」


「このバス乗らんの?」

「だからこのバスは違うトコ行くんやって」

「あ、そうなの?」


そうしてる内に

乗ってきたバスは行ってしまいました


「なんであのバス乗らんかったんよ」

「だからアレは行きたいトコ行かんのや」


「近いトコから歩いたらえーやないの」

「スーパーの目の前止まるバス来るんやから10分ぐらい待ったらいいやろ」


「………」


「さっきのバス乗ったら良かったのに」

「もうえーから!」


アカン…笑ってまう…


その時

次のバスが入ってきました


運転手交代して

老犬が運転するバスです


「ほら来たよ、寒いから乗っていいよ」

「アンタも乗るんかい?」


「ボク乗らんとコレ動かんからな…」



最後まで耳が遠く

最後まで老犬がナニしてるのか

分からなかったようですね