バスに乗ってきました
バス停に立っているのもしんどそうな感じ
ドアを開けると 乗ってくるなり
『なによ?人の顔見てニタニタして気持ち悪い』
『いや、ヘロヘロ過ぎるやろ』
『だってな 腕立て100回とかさぁ エビとか知ってる?』
『あぁ寝て畳蹴って進むヤツやな』
昔 1 2の三四郎で見て 覚えてました
覚えてたついでに
覚えてた笑いをこめて
『エビの次はカニするん?』
『カニは今日はしてない』
『え?カニもあるん?』
『あるよ 足広げて腰落として…』
『あるんや……知らんかった』
『で、彼氏とは上手くいってるん?』
『彼氏とかおらんしな!』
『あれ?好きな男の子おるから やってんやろ?』
『あ…うん…イヤん♥️』
『可愛い声出すな!キショい』
『可愛いんやからしゃあないやろ!』
『自分で言うな!でもその男の子 投げ飛ばすんやろ?』
『めっちゃ気持ちいいで』
『寝技もするん?』(←女子一人)
『するよ』
『彼も臭かろうに…』
『失礼やな!臭ないわ!』
『いーや 臭い!汗で道着は臭いんや、ワシャよー知っとる!』
『臭ないって! 明日 道着洗おかな……』
『まぁ 今なら乾くやろうしな』
『乾く……のど渇いた!』
『なんかジュース奢って!』
『なんでオレに言うねん?』
『他に誰がおるん?』
『後ろにお客さん一人だけ乗ってる』
『え?誰?ミキ知ってる人?』
『見たことあるんちゃう?』
『男?若い?高校生?』
『若い男の人で学生ではない、見て挨拶してきたら?』
『なんでやねん!めっちゃ恥ずかしいやん』
『丸聞こえやと思うけど』
『じゃあ やっぱジュース要らん』
『しゃあないな!買うたろ 後ろの人にも 何がいいか聞いといで』
『いやや言うてんねん!めっちゃ恥ずかしいやん!』
『丸聞こえや言うとんねん、兄さん、兄さんも何か飲みや、お茶?コーヒー?』
『いえ、ボクは要らないです』
『ホンマに要らん? この子に買うから同じやねんけど』
『ありがとう、でもいいです』
『わかった、じゃあミキ、何がえーねん?』
『ミックスジュース』
『そこは恥ずかしそうに言え』
『ち、老犬さんにはえーねん』
『ち、言うな!』
『今 奥さん何してるん?』
『知らんがな、話変えるなよ』
『なんで知らんの?』(←強引)
『自分の奥さんならこの時間何してるかフツー知ってんちゃうの?』
『知らんよ、ガサツな人やから何かしてはるわ』
『ガサツなん?』
『かなり…』
『うーわ、言うたろ チクったろ』
『なんでジュース奢ってチクられなアカンねん』
と 言うてるウチに
彼女が降りるバス停に近付きました
『なぁ ちゃんと停めてな?』
『わかっとるわ!情けない声出すな』
『だってちゃんと言わんと ミキのこと誘拐するかも知れんやん!』
『ミキさらったってチクられるだけやわ』
『それはそうかな』
そう言って 降りて行った彼女のクラスは
現在 学級閉鎖になっております
家で大人しくできてる気がしません