ミキちゃんに当たりました
『あれ?今日は老犬さんなん?』
『うん、ホンマは昨日のハズやねんけど いろいろあってな…』
『昨日? 昨日はミキ バスん中で勉強したかったから 良かったわ いろいろあって ありがとう』
『なんかハラたつな…』
『ふふふ♪ ところで老犬さんってチョコ食べれるん?』
『チョコ? 食べるで』
『あ、バレンタインか? くれてもいいで』
『うわ、なにその上からな態度 ムカつく』
『そうか? 大丈夫やから友達にあげ』
『いや、老犬さんの奥様にあげたい』
『なんで会った事もないのに』
『だって老犬さんの奥様やで? 絶対毎日大変に決まってるやん』
『どう答えたらいいんか分からんわ』
『なんで分からんかな』
『それはそうと ミキって身長伸びた?』
『うん、なんで?』
『こないだ友達と歩いてるとこ見て思った』
『どうせ太ったとかゴツなったとか思ったんやろ』
『太ったとか思わんけど 伸びたんかなって』
『実は少し痩せてん』
『いや、痩せてはないやろ』
『だから なんでいつも上げてから落とすん?』
『太ってないって言うたんやったらウソでも痩せて見えるとか言えんかな……刺したろか?』
『おーこわっ』
『ナイフ持って来るで!ってナイフとか持ってたら捕まるやんな?』
『ナイフによるやろ…バターナイフ持ってたって平気やろ?』
『バターナイフって切れるん?』
『バターを切るからバターナイフやん』
『ミキ ピザ切るやつ使うで』
『神業やな、昔の四角い棒のバターとか知らんか?』
『知ってる、あれはそのまま塗る』
『昭和の貧乏人か?』
『え?みんな一緒ちゃうん?』
『まぁオレはそうやったけどな……ってか ミキんトコはパンにバターなん?』
『そやで』
『マーガリンじゃない?』
『バターや言うてんねん 人の話聞けや』
てトコで目的地到着です
『あ、老犬さんが男の子って言うた友達待ってるわ』
『あれ怒ってない?』
『胸ないから男の子に見えたんかもって言うて 胸にタオル仕込んどこって言うてた』
『可愛いんやから大丈夫やって言うといて』
『アンタ ホンマにミキ以外には優しいな』
そう イヤミたっぷりに言いながら
彼女は手を振りながら登校して行きました