すこし 昔の知識をヒケラカシたいと思います
今や塗料も道具も格段に進化し
職人が職人の叡知を駆使しなくなってきてる気がします
実は毎日見ている公共建築物の壁
コレ、検査通ったんですか?
ってぐらいエグい…
なので
手を抜いた職人さんより
素人さんの方が上手い場面すらあります
って事で
然り気無い プロの技術を少し……
今やハケよりも ローラーがメインですが
どちらも 縦に塗ります
ハケ塗りの場合
塗料の乾きが遅い 油性塗料や水性塗料は
まず 塗装面に縦に適当に塗料を当てていきます
次に全体に横に延ばします
ムラを切ると言います
ここで塗料の厚みを均等にしていきます
最期に縦にハケ目を通します
ハケ目に埃などが溜まらないように
ハケ目から塗料が流れないようにです
この時 出来れば上から下まで直線で延ばしたいのですが
届かない場合の塗り継ぎは手の届くギリの高さから
膝から下ぐらいにすると 塗り継ぎが目立ちません
ローラーの場合
ムラ切りの行程はしませんが
やはり厚みの均等さは意識して
まんべんなく塗り広げてから
縦に仕上げていきます
例えば 右から左方向へと仕上げて行く場合
気持ち左を強く押し
ローラーの右側を浮かす感じで転がすと
左側に塗料の山の筋が出来ます
ローラーのミミと言いますが
ずっと左側につけながら 左へ塗り進めると
仕上げ面の右側には ミミが残らず
乾いて光が当たった時に
その差は歴然になります
ローラーは下から上に転がすより
上から下に転がした方が
自分を含め 周りへの飛散が少なくなります
次にオイルステイン
よくテレビで 適当に塗って
ウエスで拭き取ったりしてますが
あれはお勧めできません(←ウエスのケバ残るよ)
そもそもオイルステインとは
防虫防腐を狙ったモノなので
塗ってありゃえーねん
だったら良いんですけどね~(*''*)
ステインの場合
柔らかく短めの毛のハケが塗り易いようです
昔は鹿毛が高級でしたが
今の100均のハケは けっこう使えます
新しいハケを使う場合
まず
ハケの柄を両手の掌で挟み
火を起こす勢いで回して
薬や抜け毛を除去します
塗り方としては
普通の塗料のように たっぷり着けるのではなく
ハケをよくシゴいて 少量を長く塗り広げていきます
よく ペンキ屋さんが サゲ缶というのを使ってますが
あの中に割りばし等を挟んでシゴいたりしてました
サゲ缶の回りにウエスを巻いて
外に流れるのを防いだりもしました
ステインは油性なので 本来乾きは遅いのですが
相手は木材なので 吸い込みが早い分
乾きが早いのと同じ事となります
なので 一旦カスレがないぐらい塗り込んで
もう一度 均一に塗る事もあります
塗り継ぎは ものすごく目立つので
材木の切れ目から切れ目まで 一気に通すのが基本
端から端まで切れ目のない
高級寿司店のカウンターほどの強敵はありません
乾いたらすぐにニスで仕上げるよりも
出来たら1日は開ける方が良いです
木も呼吸してるので
吸い込んだ塗料の代わりに 空気を出してくるからです
めんどくさいし 半ツヤ程度で良いなら
ステインに予めニスを混ぜておいても良いです
そもそもからして
オイルステインってなんぞや?
ホムセンでも ステインで売ってますが
基本 シンナーです
シンナーに色をつけたモノだと理解してもらっても問題ありません
なので
ホムセンの 塗料うすめ液と 原色とクリアがあれば どんな色でも出来るので
茶色にこだわらず
赤や黄色のステインを塗ってみるのも楽しいかも知れません