いつものように 小学生のミキちゃんが
乗りこんで来ました
乗ってきてすぐ 老犬の横に立ち
そして 老犬の出で立ちを見るなり
『なんでマスク? 風邪ひいてるん?』
『いや、もう大丈夫やけど またもろたら困るやろ?』
『ふーん… ミキ 風邪ひいたかも…ごほっごほっ』
『そうなん?マスクしときや』
『うん…ごほっ』
『はよ 座って 寝とき』
『うん…ごほっごほっ!』
『はよ座れ! 俺にうつそうと するなっ!』
『あ、バレた……』
やっと 座って バス発車~(●´ω`●)
『乾燥してるんか知らんけど ミキ鼻の中乾くねんな』
『ダンゴ鼻くそできるんか? 取りやすくて えーがな』
『鼻くそ取るって ホンマ失礼やなアンタ』
『アンタ言うな!』
『だって失礼言うから』
『失礼って ホンマやん、だからマスクしとけって』
『なんでマスク?』
『マスクしてたら 蒸気で鼻の中乾きにくいやろ?』
『そうなん? ホンマ?』
『ホンマホンマ』
『もしウソやったら どうなるんか 分かってんやろな?』(←ウチの孫とほぼ同いどしのセリフ)
『いや、それは分からんけど…湿気すぎたら鼻汁タレ流しになるで』
『それもイヤやわ』
『なんで? マスクの中やったら飲んでも分からんやん』
『アンタホンマ失礼やな!』
『そうか? 鼻汁ぐらい みんな飲むやろ』
『ミキ 女の子やからムリ、やっぱマスクしやん』
『しとけって 後ろのバァさんとかに うつったら致命傷になるから』
『バァさんやて…… うわ、言うたろ』
『って まだ誰も乗ってないやん』
『誰に言うつもりやったんや』
と、しばらくしたら 利用者さんも増えてきたので
おしゃべりもソコソコにして
ふと気がついたら 寝てるミキちゃんです
『ミキ もう着くで、起きや』
『アカン、 なんか熱出てきた』
『ウソやん?インフルちゃうやろな?』
と、デコに触れると
『めっちゃ冷たいやんけ!』
『エヘヘ~ またね~』
と、言い残して ヤツは降りました
翌日、しゃべり過ぎる運転手がいると
苦情が
入ったそうですが
老犬の事かどうかは定かではありません