それは、現代の社会風潮、価値観がその人が幸せになることを邪魔していることがある、ということです。
前もって申し上げておきたいのですが、以下に書くことは時代を逆行させる男尊女卑的な考えによるものではありません。
そこは理解してお読みください。
一昔前、女性は家庭に入って、主婦となることが常識のような時代がありました。
やがて男女平等であるという考えが浸透し、また女性の権利、社会的地位を確立させる機運も生じ、現代に至っています。
今では女性でも経済的にも精神的にも自立することが良いこと、男性に依存することはどっちかというとあまり好ましくない、旧時代的な考えであるかのような雰囲気にもなっています。
バリバリ働き、自分というものを持っている女性。
素晴らしいと思います。
私もこのようなタイプの人が存在していることは喜ばしいと感じますし、まったく否定しません。
ところが。
人間は生物であり、個性が違っています。
歌を歌うのが得意な人間もいれば、踊るのが得意な人間もいる。
文章を書くことが得意な人間もいれば、肉体労働に秀でている人間もいる。
これとまったく同じ観点で、主婦になったほうが幸せになりそうな、合っていると感じる女性も、この世には数多く存在しているのです。
ホロスコープでわかりやすいのは月です。
月は母親、主婦といった意味を強く持つ星で、こういったものの影響が非常に強い人は、結婚して家庭に入ったほうが、当然、適性が高いわけです。
この月は主婦以外の使い方もできますので、一概に月の人は主婦になれという話ではありません。そこは誤解のないように。
私が気になっているのは、このような月タイプの女性でさえ、お考えの中から「主婦になる」という選択肢が完全に抜けているケースがあることです。
このようなケースでは、たいてい周囲の影響などから女性も働くことが良いんだと思い込んでいたり、自立しなきゃと強迫観念のように思っていたり、あるいは自分が生まれ育った家庭環境での親のイメージが非常に悪く、家庭になど入りたくもないと考えていたり……と理由はそれぞれなのでしょうが、ざっくりと見たときに、時代の風潮、価値観がこういった考えを助勢しているように思えます。
つまり月を、主婦業や母親の立場として選択しない人が増えている、ということなのです。
もちろんこれは共働きをしないと経済が成り立たないとか、男性(夫)が非協力的であるとか、出産などしたら仕事に復帰しにくいとか、子供を預けられるところがないとか、様々な現実があること、これらも非常に問題で、こういった現実面は整備したり、男が対応を変えていかないといけません

しかし、私はこの世の中に存在している多くの女性の中には、社会の中で無理をしてまで頑張る必要はない、もっと楽に考えていい女性も大勢いるということを申し上げたいだけです。
これは以前、農業について書いたことと似ています。
もう何年も前ですが、私は若者の職業選択の中に、農業という項目が抜け落ちているのはどうなんだろう、それが合っている人もいるのに、それに農業こそ今後の日本の社会の中で重要な役割を持つようになり、復活させるべきものなのではないか、というような趣旨のことを書いたことがあります。
農業は土星です。
土星が仕事としても機能しそうな人は、昔はこれを農業として使っている率が非常に高かった。
なにも背広を着て、会社に働きに行くことだけが貴いわけではない。
農業で汗水流して働くことも、すごく大切。
なのに、その可能性をはなから除外してしまっている人は、とても多いのです。
しかし、最近になってあの昔書いたこと、農業に関して新しい機運が生じているというようなことも、聞かれるようになってきました。
それと月のケースも、まったく同じです。
こういった個性に合わない現実を、なにか社会風潮や価値観の中で、ゆがめてしまっている人がとても多いように、この頃感じています。
子供が好き。
家で家事をしたり料理を作ったりするのが得意。
そんなことは何の取り柄でもない、とは思わないでください。
むしろ誇るべきところ。
実はそれこそがすべてをよくするために、すごく大事なところだったりします。
そんなお母さんがいる家庭は、当然ですが、良いものになる可能性が高くなります。
子供たちは安心して育ち、そして次の時代を担う子供たちは、家庭によっておかしな傷を負うこともなく、次の自分の出会いを求めて行ける可能性も高くなります。
これから結婚を考えられる女性。
またすでに家庭を持ち、頑張って働いている女性。
一つの見方として、ちょっと心に留めておいてもらえればと思います。
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