ホ・オポノポノと占星術 3 |  ZEPHYR

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 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

前回までに、ホ・オポノポノでもっとも誤解しやすいことについて重点を置きながら、そのクリーニングのシステムについて、私なりに解説をしてきました。


ところで、ホ・オポノポノでは他人のクリーニングもできます。
たとえば私の立場から、Aさんの問題についてのクリーニングができます。
ここでも焦点を合わせるところは、必ず「自分の潜在意識」です。つまり、私です。

私の潜在意識の中にどのような記憶があり、Aさんの問題が起きているのか、というふうに考えて、ピントを合わせます。
そこへ四つの言葉をかけます。
これによって、自分の立場からAさんのクリーニングが可能になります。

しかし、なんで赤の他人のクリーニングができるのか?
Aさんのことなのに、なんで自分の潜在意識なの?
とても、とても、疑問に感じる方もいます。
これもまったくごもっともな話です。

ホ・オポノポノではこの世に起きることはすべて自分に責任があるという、基本的な考えがあります。
世界のどこかで、飢えや病で亡くなっている子供たちの現実も、どこかの町で起きる強盗殺人事件も、あるいは戦争もテロも、そして自然災害さえ、人の潜在意識の中に根本的な原因があり、その集合的な力が引き起こす。
個人個人は、その一つ一つに対して責任を追っている。
だから、一人一人が自らの責任においてクリーニングすることで、大本の悲惨の原因を取り除けるようになる。
という、考えです。

私になりにこれをわかりやすく解説してみようと思います。
ユングが提唱した集合無意識。
これは私たち全部の人間の意識の底でつながっている、大きな大きな海です。
この海には無数の川が流れ込んでいます。

大きな川、あるいは生活の用水。
私たち一人一人の家庭から流される水が、汚水であれば、海は汚れていき、当然、その汚れは自然環境の破壊、生態系の破壊などとなって、巡り巡って私たちに還ってきます。
この巡り巡って還って来る出来事というのが、上記の悲惨な事件や事故、災害などの現実なのです。

おおもとは、私たちなのです。

こういった悲惨な現実の解決は、今すぐにこの世に実現することはできないかもしれません。
汚染された海がよみがえるには、多くの人の努力とクリーニングが必要だからです。
でも、あまりにも大きな出来事でない場合。

Aさんの仕事の問題だとしましょうか。
こういった個人の問題の場合、まだクリーニングはしやすい。
いま生きている人類と、過去、この地球に存在してきた人類。
その全部の、とんでもない情報量を相手にするのとはわけが違います。
Aさんに問題を引き起こしているのは、Aさんの前世の何かかもしれないし、もしかすると祖先の残した何かの課題かもしれません。
また単純に個人の性格が仕事上の問題を引き起こしているのかもしれません。

なんにせよ、地球上規模の問題とはわけが違います。
でも、そのAさんのクリーニングをするのなら、潜在意識の記憶をデリートしなければなりませんが、潜在意識はみんな底のほうではつながっているのですから、私がもしAさんのクリーニングをするのなら、その潜在意識の海へ入っていく入口は、やはり「私の潜在意識」からしか入りようがない。

逆にこんなたとえもできるのかなと思います。
Aさんと私の家庭に引かれている水道。これは、もとは同じ水源から出ています。
もし水源から家庭に至る道のどこか汚染されたら(浄水してくださっている水道局のことはこの際考えず)、どこかに問題を感じる水が流れてしまうかもしれません。
Aさんがこれに該当した。
しかし、私の立場からこれを浄水することもでき、それはやはり私の家の蛇口からさかのぼって、水源に至るまでのどこかの汚れをクリーニングしなければならない。

こんな理解の仕方を、私はしています。
とりあえず潜在意識は根源ではつながっているので、私がAさんのことをクリーニングすることも可能なのだということでいいのだと思います。
そしてこの世で起きるすべては、自分の責任なのだという理解。
それが、このクリーニングをより強め、効率的にするのではないでしょうか。

占星術では潜在意識は、冥王星や海王星のような、非常に長い公転周期の天体がこれに関係しています。
天体それ自体は、みな、それぞれにホロスコープ内に持っています。

冥王星は冥王星として、誰のホロスコープにも存在している。
潜在意識がこのような星の中に象徴的にあるのなら、自分の冥王星をクリーニングすることが、他人の冥王星のクリーニングにつながってもおかしくはありません。


続く。
次回は最後になります。


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