しばらく前から、どーしてもこの本が読みたくなって、古本屋を探し回っていました。
つい先日、岡山市内の古本屋で見つけたのですが

山本周五郎の「正雪記」です。
これ、高校時代に一度手に入れていたのですが、最初の四分の一くらいで読むのをやめてしまって、その後、本はどこへ行ったのやら。
ようやく見つけました。
まあ、アマゾンで買えば、簡単だったのですが、なんでか古本屋で探してしまいました。
江戸初期、三代将軍の徳川家光の末期から家綱に変わろうとするあたりですね。
「慶安の変」を起こした首謀者、謀反人、由井正雪の物語。
(由比という表記のほうが一般的かもしれませんが、ここでは周五郎先生のお作に習って、由井と表記します)
当時、江戸幕府が次々に行う「お家取り潰し」によって、世の中には食えなくなった浪人があふれかえっていた。
駿河の国の、もとは武家でもなかった由井与四郎(のちの正雪)は、江戸で楠木流軍学者として名をあげ、彼のもとに集まった浪人たちと討幕の計画を立てるが、それは未然に防がれる。
正雪は自害、腹心の丸橋忠弥なども死罪。
しかし、それは世の中の変える一つのきっかけとなった。
というのが、知られている歴史なのですが。
じつは由井正雪に関する、信頼できる資料はほとんどない。
そのためか、山本周五郎先生も自由にこの人物の少年時代、そして修行の旅の青年時代、また天草の乱での出来事など、その時代背景を語るものとして、かなり奔放に織り込んでいかれたようです。
お話は多少ご都合的な展開もありつつも、時代小説、しかも限られた中で語っていくという制約がありますので、仕方がないかなとは思うのですが。
ともかく面白かった。
久しぶりにページをめくるのがもどかしいというのか、細かい説明や描写よりも、「この先どうなるんだ」という欲求を非常に強く感じました。
なにか、すごく自分の中でシンクロする部分もありました。
なぜこのお話を読んでみたいと思ったか。
過去、このブログでも書いたことがあるのですが、とある霊能力を持つ方が、私の前世を透視したときに、
「江戸の初期、大火で親を失った孤児だ。ある先生に拾われ、その人の影でゴーストライターみたいなことをしていたが、書いたものが未来を予見するような内容で、それが幕府によって取り締まられ、先生は処刑され、自身は隠岐の島に流された」
というリーディングを受けたことがありました。
この由井正雪の時代とかぶっているわけです。
調べていたところ、江戸初期の大火はいくつもありますが、本当に比較的初期の大火で知られたものは、
慶長6年(1601年)
寛永18年(1641年)(桶町火事)
明暦3年(1657年)(振袖火事)
などがあります。
どこまでを初期というか、個人の感覚もあるでしょうが、江戸幕府の成立が1603年ですから、この前の江戸全市が焼失したという大火は別にして、桶町火事か振袖火事の俗名で知られるものが、私の前世が子供時代に遭遇した大火に該当するのではないか?
江戸は大火が多かったので、もう少し小規模なものなら、もっと候補に挙がるかもしれないのですが、じつは以前から「由井正雪」というキイワードが非常に気になっていて、最近になって「丸橋忠弥」という名前も、シンクロしたように私の知人の口から出てきてました。
これはもしや?
たとえば大火で孤児になった私の前世を拾ってくれた先生。
これがもしや由井正雪とどこかでつながっていたり、あるいはその思想的なものを受けていたのではないか?
慶安の変の後、神経質になっていた幕府が、それを取り締まったのではないか?
ということになると、慶安の変が1651年ですから、私の前世が遭遇した大火は、1641年の桶町火事に絞られてくることになります。
「正雪記」の中には、この桶町火事の描写も、異様にリアルに描かれていました…。
ところで正雪の生年は、1605年ということになっています。
計算してみると
1641年の桶町火事のときに孤児になった私の前世が、その時点で5~15才だと仮定すると、1626~36年あたりの生まれではないかと思われます.
正雪と20才以上の開きがあるのですが、これで見ると私の先生だった人物が正雪と同世代で、何らかの接点を持っていても、少なくとも年齢的には不思議ではないことになります。
あくまでも年齢的にというお話です。
ちなみに私の前世の推定生年10年ほど。
この間で、自分の条件に合う年月日をレクティファイ(推定修正)するというのも面白い作業なので、いずれヒマな時にやってみようと思っています。
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