職場での悩みも本人が変え得る |  ZEPHYR

 ZEPHYR

ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

職場のことでお悩みの方は、とても多い。
そのお悩みは様々です。

① 労働賃金が安すぎて生活がうまく成り立たないとか。
② 拘束時間が異様に長いとか。
③ 会社の方針が納得できないとか。
④ 職場の人間関係が悪く、いじめ、パワハラ、セクハラなどに遭うなど。

じつは、私は「職場運」がかなり良い男です。
人の運勢を示すホロスコープには、性格はもちろんですが、結婚運や恋愛運、健康運、財運など、さまざまな項目でそれを示すものがありますが、当然、「職場運」なるものも管理している部分があります。
私のホロスコープでは、ここに幸運の星である木星が入っています。

「じゃ、さぞかし、今までいいところで働いてきたんだろうな」と思われるかもしれません。
このブログを以前から読まれている方は、私がもう二十年ほどホテルで働いてきたということはご存知かと思います。
時には複数のホテルを掛け持ちしたことさえあります。
最初はアルバイトで、近年は配ぜんスタッフとして。

今、私はこの業界から離れつつあります。
この3月に一度、大量の人員発注があった時に出勤したきり、ぱったりと足が遠のいています。

今、振り返ってみても。
ホテルの仕事は面白かったな、楽しかったな、と思います。
お客様にサービスすること、コミュニケーションをとること。
仲間と仕事をこなしていくこと。
これらすべてが、自分にとっては面白かったのです。

しかし。
非常に冷静に考えると、じつは職場の悩みの代表的なものである①~④、すべてが揃っていました。

ホテルに勤務するようになった当初、私はサービス業などやったこともなく、自分の苦手なことの一つでした。接客など。
ところが、やり始めてみると面白い。
「ありがとう」とお客様に言われるのがうれしい。

それでも解決できない問題がありました。
アルバイトだったころの賃金の安さと(あとでかなり改善されましたが)、拘束時間の長さ、労働のきつさ、そして人間関係。
悪条件のすべてが揃っていたのです。

特に最初の頃、厨房との関係には毎日毎日、神経をすり減らしていました。
この頃のフレンチの厨房には、Kさんという方が中心に立っていたのですが、スタッフへのいびりというのか攻撃が半端でなく、まだやわだった私は非常に堪えていました。

出勤するのが嫌で、毎日、気持ちを奮い立たせなければならないと出かけて行けませんでした。
制服に着替え、エレベーターに乗り、レストランのある最上階へ上がる間、私は毎日、「すべてが良くなる」「今日も何もかも大丈夫」と言い聞かせていました。
そうしないと、心が折れそうだったのです。
今が厳しくても、それはいつかきっと「すべてが良くなる」ためのものと。

この「すべてが良くなる」という呪文のような言葉は、私にとっては毎日の「お守り」でした。

その後、いつだったのか忘れましたが、あるときKさんの態度が急変しました。
それこそ180度変わっていました。
この理由は定かではありませんが、私に対して妙に愛想がよくなり、当たりが柔らかくなった。

それ以後、厨房のスタッフも表のサービス・スタッフも幾度も入れ替わりがありましたが、このわりと初期のころに遭った経験は、私を強くしてくれました。
厨房にはもっと難しい人が入ったこともありましたが、私はその方とちゃんと話ができ、サービス上の意志の疎通もなんとかできましたし、どんな人とがそばに来ても、それぞれに私を対応させてくれました。

今思えば、ホテルの勤務は非常に厳しいもので、実際、この同じ環境で働いて、耐えきれないという人は必ずいます。
無理! という人のほうが多いかもしれません。

それなのに、私は今でも思うのです。ホテルは楽しかったと。
それで働くことは嫌ではなかった。


ここで申し上げたいこと。

じつは同じ環境、同じような人間関係は、この世の無数の職場に山ほどあるのですが、同じ条件でもそれを「苦痛で、耐えきれない」と感じる人と、そうでない人がいるのです。
人間関係が悪くても、「そんなもの、なんでもない」という人もいる。

私は「なんでもない」とは決して思えない人間で、実は気の弱いところもあります。
だからこそ、初期のころ、神経をすり減らしていた。

だけど、私には絶対に仕事をやめられない事情がありました。
それは子供、家族を養う、という当たり前の使命があったからです。
この覚悟がなければ、私はどこかでめげていたかもしれません。

こんなひどいところじゃなく、もっといい人がいるところがどこかにある、と考えたかも。

しかし、結果的にですが、この覚悟で毎日を過ごしたおかげで、私は職場運が木星という良い条件に、逆に自分を合わせることができたように思います。
つまり心が強くなり、①~④を備えた条件の中でも、他に多くの喜びを見出すことで、その環境を「楽しい職場だった」と感じられるようになった、ということです。

つまり個人のホロスコープの中にある「良い職場運」「悪い職場運」というのは

じつは、その人の「感じ方」にも深くかかわっているということです。

初期の大きなストレスを潜り抜けたことで、禊を済ませたともいえるでしょう。
実際、世間知らずのひ弱な青年にすぎなかった私では、おそらく当時はどんな職場にいても同じように辛く感じたに違いないのです。

良い職場運が自動的に良い職場を運んでくるわけではない。
悪い職場運だから、絶対に悪い職場に放り込まれるわけでもない。

自分が変われば、すべてが変わる。
すべてが良くなる。

そんな法則も、きっとちゃんと働いているのです。


(注)
本日の記事は運勢に関する解説の一例です。
職場やほかの人間関係の中には、それだけでは説明しきれない特殊な事例もあります。


このブログの執筆者であるzephyrが、占星術鑑定の窓口を設けているのはFC2ブログにある<占星術鑑定に関して>の記事のみです。