雲南市の市民創作ミュージカルを観劇するために、車をえんえんと走らせて。
じつは私、しばらく前に「ぎっくり腰」をやってしまいまして

まだ完治には至っておりません。
そのような状態での長距離ドライブですから、迷いはあったのですが、すでにチケットは購入していましたし、再来年に予定されている市民創作ミュージカルの脚本を書く前に、この「ヤマタノオロチ」はどうしても観ておきたかったのです。
さすがに運転中、とくに帰り道には「う~ん、ちょっと痛いかな」という感じになってきたのですが、無事、往復致しました。
この「異伝 ヤマタノオロチ」ですが、もともとは大学教授の佐古和枝さんの原作があり、それを高校教諭の亀尾佳宏さんが脚本・演出をなさったもので、過去、「ヤマタノオロチ外伝」で高校演劇中国大会最優秀賞を受賞、全国大会にも出場を果たし、その後熱烈な再演の要望を受けて、今回の公演に至ったという経緯があるようです。
一言で申し上げると、大変すばらしい演劇でした。
市民が主体となって作り上げている演劇という枠を越えて、すでに一つの世界を作り上げていました。
見るものをぐいぐいと芝居の中に引き込む脚本、演出がすばらしい。
役者さんたちもよく見せてくれました。
まだ掛け合いなど、もう少し演じ続けたら、さらにスムースになったであろうところもありましたが、笑いもあり、悲哀もありのお芝居を、皆さん、十分に魅せてくれました。
突然のハプニングにも機転を利かせてやり抜いたヤマタ役の人物が、とくに舞台で映えていました。
テーマも一本、芯が通っている。
観劇を終えて、満足感がありました。
私がなぜこの演劇を観たかったのかというと、これから自分が書くものも神話を題材にしているからです。
どこか被っているところはあるか?
テーマは?
結果的に盗作のようなものになってしまっても困る。
そういう配慮があっての観劇だったのですが、見終わって安堵しました。
確かに同じ神話題材なので、どうしても重複する部分はありますが、それはわずか。
テーマは根本的に違う。
このテーマが違うというところが、もっとも重要で、ここが類似したものだと、今構想しているお話も根本から練り直さなければならなくなる。
しかし、それは杞憂でしたし、なにより勉強になりました。
すばらしい舞台を魅せてくださった、雲南の皆様、そして亀尾先生、ありがとうございました。
道中の往来で、八重垣神社と熊野大社にも参拝致しました。
ミュージカルの成功を祈願して。