運命の逆転方法・8 |  ZEPHYR

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― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

いよいよ、このシリーズ最後の記事になります。


ノストラダムスの逆転法。
死活の法則と呼んでも良いと思います。
(死中に活を見いだすという意味で)

この記事を読まれている方々の中から、多くの共感を寄せて頂きました。
ありがとうございます。

その中にはすでにこのようなことを無意識的に実践されているという報告も。

この法則は、本当のところを言えば、ノストラダムスの専売特許ではありません。

シリーズ最初の記事で紹介した五島勉さんの著書の中にも述べられていますが、

たとえば「武士道とは死ぬことと見つけたり」という言葉。

これは武士道とはいざというときには死ぬことだ、というのは大誤解です。

この真意は、己を捨て、身を捨て、すべての執着を断ち切ることこそ武士道なのだという意味です。
すべての執着とは、「生」への執着です。
生きていることに付随するあらゆる欲望やこだわり。
または生きることそのものへの執着。

死を覚悟したとき、人間はあらゆる執着から離れることができます。

そのような境地に達するときこそ、武士として最強であり最高の状態になれる。
その境地を表したのが上記の言葉です。


またやはり最初の記事で紹介した高岡英夫さんの「すべてはゆるむこと」。
これもどこにも力むことがない肉体。
そしておそらくはその精神にも関連した、一つの到達点です。


また飯田文彦さんが「生きがいの創造」の中で述べられているブレイクスルー思考(プラス思考でもないマイナス思考でもない思考)。
これは生まれ変わりの科学的な研究報告を背景に、人の人生の起きることは自分自身の計画にある程度沿っているという理解がもたらす思考法が、ひとつの「達観」をもたらし、さまざまな憎しみやこだわり、ひがみといったものを超越する手段となること。

これなども、どこかで通底するものだと、私は考えています。


過去記事をさかのぼってもらえばお分かり頂けると思いますが、私の基本的なスタンスは、ノストラダムスの逆転発想にかなり近く、「プロの作家になるための秘訣」シリーズなどは、ほとんどこの発想に近い記事になっています。
今更なのですが、今回、五島さんの著書を読み返して、それがはっきりしました。

もちろん五島さんの著書を読んでいたということもあるのでしょうが、おそらく私自身の運勢的な体験や鑑定を通じての感触から、ほとんど同一と言っていい、法則性を実感していたからだと思われます。

だからこそ、これまでも個人的な鑑定では、逆転法的なアドバイスを過去にかなりしてきました。
しかし、相談者に「絶望」を与え、「あきらめさせ」、「開き直りの強さを持たせる」というところまでは、なかなかできていませんでした。
今後はこうしたことも考慮しつつ活動していこうと、思いを新たにしました。

というのも。

このところ、既成のアドバイス(逆転方以外)ではなかなか解決に至らないのではないか、と思える相談をいくつか受けることが多くなってきたからです。

実際には多くの人々が、この逆転法を身につけて生きています。

先の見えないこのような時代だからこそ、この逆転法は光を放ちます。

最悪のことを考え、今を後悔しないように生きる。

だからこそ、今、最大の努力もできる。


ノストラダムスの専売特許ではない。
西洋にも東洋にも、このような知恵は古来あった。

しかし、この大予言者が残してくれた知恵であるという事実は、これが非常に大きな宝であることを私たちに示唆してくれているように思えます。

だいたい、これをやって損をしたり、人間として良くないことになることはない。

むしろ、より高いところからものを見ることができるようになる。


己を捨て、執着を捨て、ただ見つめれば。

そして、今できることをすれば。

きっと未来は開けていく。

それは今の自分が執着して考えている未来ではないかもしれない。

もっと違った未来かもしれない。

あるいは、思い描くものを取り戻す未来かもしれない。

しかし、どちらでもかまわない。

だって、すでにとらわれていないから。