ボイドに始まりボイドに終わる |  ZEPHYR

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ゼファー 
― the field for the study of astrology and original novels ―
 作家として
 占星術研究家として
 家族を持つ一人の男として
 心の泉から溢れ出るものを書き綴っています。

今日は、私自身の体験としての興味深い事例を報告させて頂きますね。

西洋占星術には、ボイド・オブ・コース(Void of Course)という特殊な時間理論があることは、このブログでも幾度も触れてきました。

月が一つの星座を移動中に、最後にある天体との間にメジャーなアスペクトを発生させた後、その星座を出るまでの空白の時間帯のことを言います。

その時間帯、月はどの星とも関係を結ばない宙ぶらりんの状態。

この時間帯に重要な物事を決定しようとするとうまく行かなかったり、この時間帯に開業するとそのお店は結果、潰れたり、物事は紛糾して収拾に時間がかかったり。

ボイドの時間帯に入籍なんかしないほうが良いわけですね。

その物事を、文字通り、空虚(ボイド)化してしまう可能性がある。


さて。

じつは私は、地元の村落の氏子総代をしています。

この氏神様の神社は、じつは近隣の有名神社などより格式が高かったりします。

今でこそ過疎の村で、「忘れ去られたような神社」なのですが、そこには歴史の中に封印されてしまった何かがあるような気がします。

今年から私はその総代を引き継ぎました。

じつはこの神社、実質的には宮司不在。名目上はあるのですが。

以前、私の父やそれ以前の世代との人たちと宮司さんとの間に、なにやら不愉快なことがあったようで、良好な関係が保てなくなってしまっていた。

私は総代などの役員の交代に関わって、こういった事情を知っていったのですが、このままでは正常な神社の運営はできず、秋の祭りも存続が難しい状態になってきました。

この件でその名目上の宮司さんと話し合いを持ったのが、今年の秋の一回目。
まさにボイド・タイムでした。

分かってはいたのですが、他に合わせられる時間がなく、とにかくお話を伺いに。

「ボイドだから、たぶん話は決まらないだろう」

私はそう思っていました。

そのS宮司さんは、私たちの神社の宮司職は辞したい、という固い意志を持っておられました。

そして別な人を紹介すると。

二回目。

その別な宮司さんとお会いしましたが、このときも三者の話し合いがまとまらず、持ち越すことに。

「やっぱり長引いたな」と思いました。

その問題の解決が、今日ありました。

三回目。
今日もまたボイドでした。

けれど、神社関係の上役の方を交えた話し合いで、ようやく過去のことを水に流して、S宮司さんにおつとめ願えることに。

ありがたい。

感謝しました。

なんだかんだいって、過去のもめ事もどっちかというと地元の人間のほうが悪い。

ようやくここへ来て、私の代になってその精算ができたわけです。

もしかすると、ボイドタイムに発生した物事は、ボイドタイムでようやく決着を見るようなこともあるのかも知れません。

それにボイドタイムだからといって、なにもやみくもにすべてがダメと決めつけるのもどうかと思います。
やはり人の根気強い努力によって、好転する可能性だってある。
もちろん普通よりも苦労しなければならないでしょうが。

また今回のケースでは、ボイドを自覚していた私が、自分のほうの都合を前面に出さず、むしろ相手のご意志を尊重していたことのほうが大きいでしょう。

なぜなら「辞したい」という意志。
ボイドで提示されたこの宮司さんのご意志が、結局ボイド化されてしまったわけですから。

もしここで逆に、私が強い意志を出していたら、私の意志がボイド化された可能性もある。

S宮司さんと私は、神社の古い歴史だとか、そういうものを調べるのが好きな点で共通項もあり、うちの神社の由来とかもS宮司さんのおかげでひもとけてくるかも知れません。

今後の良いお付き合いができることを願って。

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