星座別生きがい論10番目。
山羊座的な人の生きがいとは何でしょうか。
上記のような性質は、山羊座のどこに由来するのでしょうか。
山羊座は女性星座。
カーディナル・サイン(活動宮)。
地のエレメント。
支配星は土星。
地のエレメントは、常にこの世に現実を生きてゆこうとします。
牡牛座→乙女座→山羊座という流れになるのですが、これはこの世の「モノ」→「能力」→「成果」というふうにとらえたらわかりやすいかも知れません。
実際にはもう少し複雑なのですが、牡牛座ではこの世の現実、物質世界の有り様を人間は認識します。
乙女座は現実の中で生き抜くすべを身につけようとします(乙女座は職場の6ハウスの定位置)。
そして次のプロセスである山羊座では、それによってある成果を得ようとします。
山羊座の定位置は10ハウスで、これは空の頂上に当たります。
社会活動、職業に関する部屋でもあります。
成果を上げようというのですから、当然のことながら会社なら業績を上げること、能力を示すこと、ひいては出世ということを望むでしょう。
これらが結局、野心的だとかいうことにつながってゆくのです。
また会社や組織でのステップアップだけでなく、何らかの社会的なステイタスを得ることに満足を覚えるかも知れません。女性の場合、自分が結婚する相手にこれを仮託して求めるケースもまま見られますが、現代ではすでに女性自身に、スキルアップしよう、社会的に存在価値を示そうという意欲が普遍的に広まっています。
地のエレメントのカーディナル・サインである山羊座は、この現実的な世界の中でもっとも創造的なことを成し遂げようとします。
たとえば会社を興すとか、新規事業を企画するとか。
それも結局は、この世という現実を生きている自分が、生きてあることの意味や価値を打ち出そうとする結果です。目に見える形で。
支配星の土星は、基本的には試練や逆境をもたらす星で、太陽系内のありとあらゆる星の中でも、特別な役割を担っています。
それは抑制、ブレーキといった機能です。
あらゆる星は自己の存在を動的にか静的にか、発揮しようとします。
とくに火星のような動的な星は、放置しておくと暴走しかねません。
車でいえばアクセルです。
しかし、ブレーキがなければ安全は確保されません。
このブレーキの役割を持つのが土星です。
物事を抑制する機能が強いため、場合によっては責任や重圧、自己表現への抑圧となって感じられ、「凶星」として人間には感じられます。
しかし、これがないと社会の枠組みは崩壊してしまいます。
太陽系内で土星までのエリアが、この人間が生活している常識的で現実的な世界であり、その外枠を守っているのが土星です。
ここから管理能力とか支配力とかいったことも出てくるのですが、あまりにも厳格になりすぎて人を締め付ける傾向もあります。
しかし、これを支配星に持つ山羊座気質は、やはり基本的に真面目な人が多いようです。
現実主義で合理的、着実といった部分はこういったところから反映されてきています。
一つ手前の射手座の段階で、社会との関わり、集団の中での自分の有り様を実感した魂は、ここで精神を高度に発達させます。
知識の収集、活用といったことも個人レベルでは自己満足になってしまいますが、射手座ではこの広範な知識を深め、究めようとします。
その後の山羊座では、単に精神の高度化だけでなく、高まった心を持って社会の現実を作っていこうとします。非常に建設的なのです。
平たくいえば、世間を知って自分を知って、その上で何ができるのかを考え、実際にやっていくのが山羊座なのです。
こういう星座ですから、人によっては仕事を取り上げてしまうと、抜け殻になってしまうようなケースもあります。
このような山羊座の生きがいとはどういったものでしょうか?
言うまでもありませんよね。
目に見える形で、自分のやったことの「成果」が現れるとき、収穫を得たとき。
これこそが活動的な山羊座の、現実的な喜びのはずです。
