ほっ……と一息。
ていうか、今日もたくさんの人にお会いしているのですが。
えーと、さゆりさんからご指摘がありましたが。
太陽と月のトラインが出生図にあるのに、両親の夫婦仲が悪いとか。
こういうケースも、現実には多くあります。
前記事でもちょっと書いていますが、太陽と月の関係だけが両親の関係を表示するわけではありません。
4ハウスの状況や、単体で父親の意味がある土星、母親の意味がある月の関係なども考慮に入れる必要があります。
トラインなど、太陽と月の良好なアスペクトがかならずしも両親の夫婦仲を保証はしないということですね。
かなりざっくりした、統計的傾向だとお思い下さい。
個々のチャートの現れ方は、本当に千差万別で、1人1人について詳細な解読をしないと、どのような家庭環境なのかを判定することはできないのです。
たとえば月と天王星がハードアスペクトになっていたら、家族関係がバラバラになったり、心が通わない、父親が長期単身赴任とか、分離現象が起きることが多いでしょう。
しかし、そういうものがあっても、太陽と月がトラインになっている場合は、ご自身の将来については、そのあたりかなり改善できると考えられます。
ただ、やはりチャートの解読は個々に詳細に行わなければ、何とも言えない部分はあります。
とくに配偶者との関係は、7ハウスを見ないと。
太陽と月のトラインが、自分の人生上の目標達成を表示している可能性もあります(自分と配偶者の関係だけではない可能性があるということですね)。
補足的に、グランド・トラインについて、今日はちょっと。
じつはこのところ、グランド・トラインをもつ人の鑑定を何件か連続してしたことがあります。
グランド・トラインというのは、120度の関係になる星々が、ホロスコープ・チャート上で正三角形の配置になることです。
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こういうのですね。
通常のトラインは、チャートの円周上でA点とB点のみで結ばれています。
しかし、A点B点双方からの中間点Cが、やはり120度の位置に存在しており、ここに第三の星が参加すると、グランド・トラインが完成するわけです。
それぞれの星々が大幸運である120度で結ばれるので、星々の良い面が強調されて連動して働く、占星術上もっとも幸運な配置とされます。
グランド・トラインを持つ人は、ともかく幸運であるといわれます。
しかし、ご本人はその幸運に対して無自覚であることが多いようです。
こんなのがありますよ、と指摘しても、「へえ、そうなの?」みたいな反応を返される人が多いです。
これはおそらく日常的に加護を受けているがゆえに、台風の目のように無風に感じられるのではないかと、私は思っています。
どういうことなのかというと、トラインがAB二カ所で結ばれているだけなら、このトラインに対して、C点に星が巡ってきたときに、もともとのトラインが活性化されて、賑わいます。
つまり、はっきりと分かる時期があるわけです。
ところが、ABCの三点にもともと星があると、すでに構図としては完成されてしまっています。
劇的に幸運なことが、逆に感じられにくくなってしまうのです。
またグランド・トラインには、運命的な拘束力があるといわれます。
すでに築かれている事業、会社などを継ぐ立場にある人には、これが見受けられるケースがあります。
「すでに完成されているもの」が、その人の運命に組み込まれているわけです。
そうすると、これはご本人には、場合によっては「迷惑」に感じるケースもあります。
強制力を発揮して、自分の本当にやりたいことを阻害することも、場合によってはあるからです。
そのような立場になくても、なんらかの運命的な拘束を感じていらっしゃる方は多いようです。
これは一般的に言われる「幸運なんだ」という解釈からは、意外な結果にも思われます。
やはり自分の意志と、グランド・トラインが示す事柄が一致しなかった場合、そういう傾向が生じるようです。
けれど、そこが一致を見た場合、非常に強力なバックアップを発揮してくれることは間違いないのですが。
私のチャートには、残念ながらグランド・トラインはありません。
その一種、幾何学的な美しい配置は、心奪われるものがあります(ホロスコープ・フェチとしては)。
