2001年のいつだったか正確には覚えていないのですが、私ははたと打たれたようになって、ある小説を書き始めました。
いまだに刊行を見ない「レガリア」です。
このときの私はものに取り憑かれたようになって、わずか30分の仕事の合間にも、異常な集中力で執筆を進めていきました。
当時私は複数のアルバイトを掛け持ちでやっている状態で、現在とそう変わりなく、時間に追われていました。しかし、それでも押し出されて来る物語の圧力のようなものを受けながら、ストーリーの先を追いかけ続けていました。
一応の脱稿を見たのは、2002年の春頃だったと思います。
大好きだった祖母が、このとき亡くなりました。
ちょうどこの頃、私にはある星が巡ってきていました。
太陽と土星の合。
土星は試練の星、苦難の星です。
我が小説の師、M女史のアドバイスも入れ、第二稿を脱稿し、「レガリア」を出版社に持ち込んだのは、さらにその翌年の2003年の夏になります。なにせ、普通の長編小説二冊分以上の原稿量の小説でしたから、どうしても時間がかかってしまいました。
土星の力は、このとき最強になっていました。
M女史でさえ、「これはいい。だいじょうぶ」と言っていた「レガリア」はなぜかこのとき没稿となってしまいました。
その後、三度目の改稿を行いしましたが、それでもはっきりと成果は出せませんでした(最終稿は1000枚を超えていました)。
土星が巡ってきていることを、当時の私は自覚していませんでした。
私は自分のことはあまり見ないのです。そんなことを一々気にしていたら、何もできなくなってしまいます。
しかし、後でこのことに気づき、やはり時期というのはあるのだろうと思いました。
「レガリア」はいつも頭の片隅にありながら、どうしても書き直せずにいました。
作業はちょろちょろ進めてはいました。
全力を傾注した執筆を三度も行ったのですから、四度目というのはよほどのきっかけがないと難しい。
この作品に関しては、私は「燃え尽きたジョー」みたいになっていたのです。
しかし、灰の中から不死鳥が蘇るように、そのときが来ようとしているのかも知れません。
先日、はらっと心の中で何かが動きました。
四度目というものがあるのなら、よほど抜本的な改稿案がないかぎりは難しかったのですが、それが少しずつ見えてきたように思えいます。
冒頭部分をわずかに改稿しました。
これから先、どうなっていくかは分かりませんが、今、私の太陽は再び土星と関係を持っています。
前回ほどきつい状態ではありませんが、やはりこの時期になにか「レガリア」に関わるようになっているのかも知れません。
今後、執筆状況をお知らせしていこうと思います。
jijiさん。
冬になってくると、夜空も澄んできますね。都会ではなかなか良い状況は少ないのかも知れませんが、こちらはど田舎ですから。
替えて間もない携帯電話のカメラ機能が、やっぱり前のよりもずいぶん向上していて、良い写真が撮れます。結構、はまってます。