昨日のこと。
大学の講義を終えた後、ある女性の占いをしに出向きました。
正直に申し上げると、この女性は私が遭遇した中で、初めてのあるタイプの女性でした。
まず、ホロスコープ上から読み取れる性格が、あまり当たらない。
かなり苦労や逆境があったと思われる人生が、「そんなものはなかった」とおっしゃる。
こういうときに、今まで多かったのは、出生データそのものが間違っていることでした。
つまり出生時間が何時間もずれていたとか、そういった事例です。
間違ったデータに基づいて占うわけですから、占うこちら側も占われる側も、どうもピンと来ないものがありながら、終わってしまう。
心のどこかに「おかしいな」という思いが残っている。すると、やはり後で「違っていました」という報告があり、あらためて占うとそれでようやく納得する、といった具合です。
これは過去に何件かありました。そして、そういうときには例外なく、違和感があったものです。
しかし、今回の例は、どうもそうではないような気がしました。
もしかしたら、いずれ現れるであろう、と思っていたあるタイプの人間ではないか……。
じつは、しばらく前からあることを考えていて、予感はあったのです。
このブログでもよく紹介させて頂く、飯田史彦先生の「生きがいの創造」には、欧米で行われている生まれ変わりや臨死体験の研究報告がまとめられていますが、その中で、人の魂は中間生(いわゆるあの世)で自分の次なる人生の設計図を作るというものがあります。
前世はこうだったから、次はこんなことにチャレンジしよう、こんな体験をしてみよう、どの親元から生まれ、どんな環境に生き、結婚相手とはいつ頃、どんなシチエーションで知り合い、子供は……。
最終的にすべてを決めるのは自分だそうです(つまり運命は天や神が与えるものではなく、本人が選んでいるものだということです)。
私はこの設計図こそが、ホロスコープにある程度反映されているものだろうと考えています。
ただこの計画の立て方は、その魂の成長度によって異なるという報告があります。
つまり未熟な魂ほど、詳しく人生設計をし、高度に進化した魂ほど、その設計がゆるくなり、自由度が増すというのです。
よくボーリングで、子供が投球するときにはガーターレーンにバリアが出てくるようにする装置がありますが、その魂が未熟であるときには、決してレーンから外れないように様々な防御策が講じられるようです。
逆に進化した魂の場合、思いがけない出来事が起きる可能性も増え、当初の考えとは違った相手と結婚するというようなこともあり得るそうです(本来結婚するべきであった相手はかわいそうですが、そういう場合はだいたいお相手も高度な魂なので、また自分のより良い人生を選択するそうです)。
ということは、ホロスコープがあまり当たらない人間も、この世には存在している、ということになります。
いずれこのような人間と遭遇するときがあるのではないか、というようなことを、最近よく考えていました。
このような考察がなければ、昨日出会った女性は、私にかなりのショックをもたらしたに違いありません。
その女性が高度に進化した魂なのかどうか、すぐに判別する方法はありません。
今後10年くらいの推移を見守らなければ、難しいでしょう。
もしかしたら非常に楽観的な性格のあまり、普通なら辛いこともすべてスルーしているだけ、ということもあり得るからです。
また私が見落としたり、まったく未知の占星術法則が背後にあり、それを知らないためにあまり当たらないのかも知れません。
とはいえ、彼女の場合、ホロスコープに示されるすべてが当たらないわけではなく、たとえば旦那さんとの関係、運気的なつながりなど、まさにジグゾーパズルのピースがぴったりはまり合うように、見事に組み合わさっているのです。
二人のホロスコープを付き合わせると、本当に結婚するべき相手と結ばれているな、という印象を強く受けます。
完全納得できる部分もあるのですから、ホロスコープに示されるすべてが否定されるわけではなく、とくに性格と人生全般に関する本人が抱く印象の部分だけに食い違いがあるということになります。
これは私にとって、好奇心を刺激される、非常に面白い事例です。この研究解明を、行ってみたいものです。
彼女から受けた質問には、ホロスコープはあまり頼らず、補助的に使っただけで、どのような人間にも有効なタロットを使用しました。
しかし、世の中にはいろんな人間がいるものです。
世の占い師の中には、自分の占術を絶対視し、大きなことを言う人間もいますが、やはり謙虚であらねばなりません。
今日という一日が、皆様にとって幸福な日でありますように。