さて、本題でございますか、あまり旬な話題でもありませんし、あいも変わらず独り言のような文ですので気が向きましたら読んでやって下さい。


先日森林環境税が本年度から徴収開始になるにあたり、Xは大荒れでございました。


政府がまた増税した、森林クソ眼鏡!

(定額)減税は明記させるくせに増税は国民にダンマリ!

森林保護の為と言いながらソーラーパネルで自然破壊、やってる事がまるでおかしい!森林増税取るならエネルギー賦課金やめろ!

4万円の給付(減税)しても電気ガスの補助打切りで値上げ、その上増税で国民を苦しめる岸田!


などなど、批判が噴き出しております。


そんな声自体は森林増税の国会成立は2019年ですから岸田さんが今に始めたことではありませんし、定額減税の事務の手続きが大変と言うのも昨年の年末に閣議決定しているのだから半年の準備期間はあったでしょうに、土壇場になって被害感を出すのもどうかと思います。また、電気の補助打切りにしても年間総額3兆円規模の謂わば減税だったわけですが、それを当たり前のように受けながら増税メガネと揶揄し続けて、打ち切りになった途端に増税だと文句をつけるのはあまりに身勝手に思います。


などと思う所もございましたが森林税の是非自体には考える所がありまして…。


一人当たり年間1000円約600億円の財源確保について、現在の地方自治体の使われ方には、問題にあげられている方が指摘するように確かにおかしい所も感じますが、山の現状を考えると徴税も致し方無いように思います。


自分の田舎は中国山地の山間にあり、1980年代まで住んでおりました。当時は通っていた小学校の児童も300人位はおりまして自分が住んでいた集落も老若男女で賑わい50軒位は住まわれていたと思います。林業で生計を立てる人はほぼおりませんでしたが薪にする木を取りに行ったりわさびや筍などの山菜取り、子供達はカブトムシの虫取り遊びなど山は生活圏の一部であり、枝打ちなどの手を入れたり危険なところは手が入っておりました。


そんな田舎も現在は数軒の人しか住んでおりません。今年母校の小学校の児童数は7人となり、閉校となりました。


毎年田舎の土地の手入れに行きますが、山に入って手を入れる人は居なくなり、枝打ちされない地面は陽が当たらず緩み、いたるところで倒木が発生しておりまして、土砂災害の心配がある場所も目につきます。


日本の自然を大切にしよう、緑を守ろうと言う声は良く聞こえてきますが、その自然を生活しながら保全して来た田舎の人達は人口減少と都市部の一極集中で激減しているのが現状です。

誰かが保全をしなくてはならないのですから、担い手がいない以上税金を投入して行政が動くしかないわけで…。


ただ、ここで問題になって来るのがメガソーラーなんですが、環境保護の為の森林税と逆行した国の政策じゃないかと批判が起きているわけです。


広大な山に敷かれたソーラーパネルの写真を見ると流石に自然破壊の声が上がってもおかしくないかとも思いますが、一方では原発稼働反対、電気代高騰反対と言う声もありますので電力確保の面で考えれば進めざるを得ないのかと。


現在太陽光発電の設置面積は14万㌶と言われております。

日本の森林面積は2500万㌶であります。


実はこのうちの1020万㌶が戦後の木材需要を補う為に建材に適したスギ・ヒノキを植林した人工林だったりします。


この植林事業のおかげで国民は花粉症で大変な事になっておりますが、そんな結果になるとはつゆにも思わなかったでしょうし、また、人口減少で保全が難しくなるとか、建材等の材木需要が低下する、海外の木材の方が安いから輸入するなんてことも想定外の事では無かったのではないでしょうか。つまり、使う予定の木が使われずに森林が増えてしまっているとも言えるのではないかな?とか思ったりもします。


保全も出来ず、拡がってしまった森林を太陽光発電に入れ替えると言う手段は環境森林税の負担を軽減し、電気の国内発電シェアを上げることで電気料金を安定させるそんなに悪い手でもないのかもしれません。