今日はXで最近ずっと話題に上がっているパレスチナ紛争問題で思っていることなど書いてみようと思います。


この間の投稿を読んでいて疑問に思った事があります。


パレスチナの人々の人権を守れと言っている人達は口を揃えてイスラエルは攻撃をやめろ、人権を蹂躙していると非難しますが、では、ハマスは国民を守るために何をしているのでしょうか?


別にイスラエルを支持するとか、そういうつもりもないのですが、イスラエルはイスラエルの国民の人権を守るためにハマスを攻撃しています。

国家とは自国民の人権や利益を守るために行動します。

ですので、イスラエルの立場に立てばガザ市民に紛れてイスラエルを攻撃するハマスを排除するのに、手段を選んでいては自国民に被害が出るのでまるごと攻撃する、は分からなくは無いと思うのです。


では、パレスチナの人達の人権を守るのは誰なのでしょうか。

それはPA(パレスチナ自治政府)であり、現在実効支配しているハマスではないでしょうか。

ガザ地区への攻撃で市民に被害が出るのであれば、ハマスはガザ地区から完全に撤退すれば良いと思うのです。或いはイスラエルに停戦交渉を持ち込むべきです。

しかし、ハマスは国際社会にイスラエルの非人道的行為を訴えはするものの停戦はおろか、西岸地区でのデモの呼びかけなど、パレスチナの人に徹底抗戦を呼びかけています。

彼らにとっては市民の人権擁護よりも、イスラエルの破壊の方が優先される事なのでしょう。


自治政府のアッバス議長は先月欧米から支援の条件としてハマスの攻撃をテロと認定するよう要請されたようですが、人民からの支持を失う事を恐れてこれを否定しました。

つまり、パレスチナの人達も自治政府もハマスの行為を支持しているのです。


いくら他の国が人権を守れ、市民を守れと言った所で、当事者が守る気がないのであればどうしようもないと思うのです。


Xに投稿されている多くの人権擁護を求める人の声を実現するとしたら、アッバス議長がパレスチナの人達を人権擁護の観点から説得してハマスをテロ集団と認定し、ガザ地区や西岸地区から排除し、イスラエルに停戦交渉を持ちかける、そうした動きを作るしか無いと思います。


しかし、これは西側欧米思想の押し付けでもあると思います。

基本的人権と言う思想自体がそうですから。

市民に被害が出ようとハマスを支持するパレスチナの人達には個人の人権よりも大事なものがあるのかもしれません。それはイスラエル建国以来パレスチナの人達が持ち続けているものでしょう。


個人的な思いは別にして、国連事務総長がいくらイスラエルはジェノサイドを侵していると言った所で、過去中東戦争で何度も同じような批判をしてもイスラエルは攻撃を止めなかったのですから、何の解決にもならないのでしょう。

先日国連の停戦決議に対して日本は棄権しましたが、Xではかなり批判されておりました。

しかし、停戦の効力も怪しい決議に正義感から賛成を表明した所で国益に繋がるとは思えません。

日本の立場としては西側の一員としてハマスをテロ集団と認定している以上賛成は出来ませんし、かと言って中東諸国のイスラム圏とも協調しておかないといけませんから反対してしまうと関係悪化を起こすので、棄権は至極妥当な判断と思われます。


その意味では今日、日本政府が表明したパレスチナへの人道支援

はとてもまともな判断と思うのですが、やはり、Xでは正義論や税金の無駄遣いなどから政府批判の材料にしかなっていないようで自分としてはとてもずれているように見えます。