2020年も今日で終わり。まさかこのようなかたちで世界が激変する年になろうとは…

後の世で語られる際、2020年は「失われた一年」のような言われ方をするかもしれませんね。

 

 

それにしても、大晦日にこの光景…… 自分が子どもの頃は晩秋の風情でしたが。「枕草子」はアップデートが必要ですね(笑)

 

 

さて、自分にとって今年はどんな年だったのか?漢字一文字で表すならば……

 

 

やはりこうなってしまうかもしれません。数々の機会損失がありました。

 

出演予定だった多くのライブエンタメが中止や延期に。ネット配信に切り替えるなど策を講じたものもありましたが、空間を共有する直接的コミュニケーションの持つ高揚感… それをたくさんの皆さんと共有する場はほぼ失われました。

声優として参加するアフレコも、一度に多くの出演者がスタジオに入れないため、掛け合いで演じられることが少なくなり。全話ひとりで演じ最終回を迎えた作品がいくつもありました。スタッフのみなさんとの最後の挨拶は決まって「一緒にやりたかったですね〜」

それでも、思っていたよりもかなり早くスタジオ収録が再開したのはとてもありがたかったです。音響制作会社さんをはじめ、関係各所の御尽力あってのことだと思います。いまだ出口の見えぬトンネルではありますが、任された職務と真摯に向き合い、日々努めていく所存です。

 

そして…

 

別れもありました。

約15年ともに暮らしたゼロ。そして、大切な親族。その旅立ちを見送りました。

正直、いまだに現実味がなかったりするのですが、ふとした時に心をよぎり。何ともいえないざわざわした感情が湧き起こり収まる、その繰り返しですが、しっかりと前を向いて進めているので大丈夫大丈夫!

 

 

そうそう、今年は「声優」という肩書きを持つ人が多方面で注目される機会が多かった印象がありませんか?

しかし、キャリア約四半世紀の自分はむしろ原点回帰というか、声優であること、声による表現… 内向きにこだわった年だったような。

特に注力したもののひとつがやはり朗読劇。ソーシャルディスタンスがとりやすいステージということで、今年一躍脚光を浴びたエンタメです。声優のスキルを発揮できる場として非常に面白いものだと感じ、自分は7年前から取り組んできました。特に、もはや盟友の藤沢文翁氏が手掛ける作品は先行者の蓄積を大いに発揮し、大躍進したように思います。まさか声優として本業のパフォーマンスを披露するべく、しかも座長として、帝国劇場や日本武道館のステージに立つ日が来ようとは夢にも思っていませんでした。

 

2020年出演 音楽朗読劇)

『El Galleon〜エルガレオン〜』

東京国際フォーラム ホールA(全3ステージ出演)

 

『女王がいた客室』

シアタークリエ(配信のみ)

 

『ル・レーヴ〜ジュール・ヴェルヌの愛した少女〜』

配信のみ

 

『信長の犬』

帝国劇場(計10ステージ出演)

 

『ACCA13区監察課 Regards,』

舞浜アンフィシアター

 

『ALCHEMIST RENATUS〜Homunculus〜』

日本武道館

 

どれも思い出深い公演です。映像作品化されていたりもするので、よろしかったらぜひ。

あ、自分が総合演出を手掛けた『AnGeL fAlL(エンジェルフォール)』このような過去作もよろしかったら。amazonやコロムビア公式などでもDVD売ってます(笑)

 

 

人と人との物理的距離を遠ざけなければならなくなった分、心も同じように離れてしまうのではないか?そのような危惧を抱いたりもしましたが、こと自分に関して言えば幸いそのようなこともなく。互いに助け、助けられ。そういう心ある関係性は保てたように思います。

お世話になった皆様に心からの感謝を。ありがとうございました!

来年も、声の表現にこだわりながら、ひとつひとつと丁寧に向き合い、心尽くしていきたいと思います。

 

 

貴方にとって2021年が幸ある年となりますことを心より祈ります。あ、自分にとっても。

 

良いお年を!!