シアトリカル・ライブ『みつあみの神様』
全4公演無事終了致しました。
御来場下さった皆様、本当にありがとうございました!

今回の舞台で自分が演じたのは
赤風船、赤洗濯バサミ、ポスト、携帯テレビの4役
そう、登場するキャラクターで喋るのは「物」だけ。
共演の花澤さん、小林くんも、同様に演じたのは物たち。
無機物である彼らの会話によって展開する物語でした。
淡く穏やかに紡がれていく世界。
しかし、ところどころシビアな現実が見え隠れし・・・。
原作を御存知でない方には、
結構ショッキングな結末だったかもしれません。
御覧下さったみなさんが、
込められたメッセージから何を思われたのか?
非常に興味深いところです。
個人的には、
解釈が色々あって良い舞台だと思っています。
貴方なりの『みつあみの神様』として、
心の片隅にお残し頂けると幸いです。

みつあみ1


それにしても、
本当に贅沢な舞台だったなぁと改めて。
アニメーションパートで使用された映像は、
本公演が初出となる完全オリジナル。
今日マチ子先生の描く漫画の世界が巧みに表現された、
それだけで本当に素晴らしいひとつの作品でした。

そして、伊藤花りんさんのサンドアート。
初めてライブで御覧になられた方も多かったのでは?
かく言う自分も生は初でした。
次々と移り変わっていく砂絵はまさに刹那の芸術。
固定されないからこその面白さと美しさを
感じて頂けたのではないでしょうか?

そしてそして、青葉市子さんの音楽。
数々の楽器を使い奏でられるメロディと、
染み入るようなヴォーカルが織りなす世界。
ふわりとやさしく包み込まれたかと思えば、
思わずドキッとするようなエッジの立った表情を見せたり。
作品世界を体現する素敵な演奏でした。

大掛かりな装飾装置があったわけではないですが、
照明演出なども相まって、
会場が心象風景を具現化したような空間になっていたかな?
なんて個人的には思っております。
舞台というよりは、もはやインスタレーション?
そういう雰囲気の作品になったのではないかと。
(あくまで個人の感想です(笑))

短いセリフの中にどういう感情をのせるか?
そもそも演じるのは無機物で、
いわゆる人間的な心は有るような無いようなふわっとした設定。
そこで求められるのはやはり微妙な匙加減。
振幅が大きくない中でいかにして表情を出すか?
そんな自己テーマのもと取り組ませて頂きました。
ダイナミックな演技も楽しいですが、
こういった機微に向き合う演技もまた楽しく。
参加出来て本当によかったです!

みつあみ2

楽屋からステージ向かう階段にて。
本舞台の出演陣、揃って記念撮影。

ありがとうございました!