飛翔 | 抑鬱亭日乗

抑鬱亭日乗

複数の精神疾患を抱える者の独言を忌憚なく収録する
傾いた視線からこの世はどのように見えるのか

 小生は空を飛んでいる。

 行きたい方向を見て、全身に力を入れる。

 その瞬間、空を飛ぶ速度が上がる。

 

 小生はたまにその夢を観る。

 当たり前であるが、小生は空を飛んだことは一度もない。

 空の飛び方などわかるはずがない。

 飛行機に数回乗った程度である。

 

 夢の中では自由に上昇、下降が可能である。

 それに伴う身体的な感覚はどこからくるのだろうか。

 現実では経験しえないことを夢の中ではできてしまう。

 不思議である。

 

 人間の脳に関する研究が進むと、このような疑問を解く日が来るかもしれない。

 だが、まだ人間の脳は解明できていないことが多いらしい。

 自分の頭蓋骨に収納されている脳は謎だらけである。