中島岳志著『秋葉原事件』(朝日新聞出版、2011)を一日で読了した。
これは2008年、秋葉原の歩行者天国にトラックで突っ込み、その後刃物で人を殺傷した下手人に関する書籍である。
彼が犯した犯罪は決して許されるものではない。
が、本人の生育環境がその一つの要因ではなかろうかと推測される。
彼の性格、行動パターンは幼い頃からの親の教育が大きく影響していると思われる。
過干渉という表現では到底、言い表すことができない限度を過ぎた干渉、独善的なしつけ、精神的な虐待が繰り返されてきたことの帰結ではなかろうか。
下手人の特徴を幾つか挙げる。
屈折した性格
過剰な自己否定
自分を理解してほしいという願望
感情を行動でしかあらわせないこと等
書籍からはうわべのことしかわからず、真実をつかむことはできない。
私の考えは主観的で想像に過ぎず、真実はわからない。
だが、親から受けた教育が人間の成長に大きく関与することは間違いないようだ。