広島市中区地下道16歳少女刺殺事件 | 全曜日の考察魔~引越し版

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2000年(平成12年)1月20日の午前3時50分頃、広島県広島市中区西白島町に所在する地下道(城北地下道)で、帰宅途中であった当時16歳の熊井梢さんが何者かに刃物で刺されて死亡した殺人事件。
犯人および動機は未だに不明の未解決事件である。
「地下道における少女刺殺事件」や「熊井梢さん殺人事件」とも呼ばれる。

概要

前日の深夜から梢さんは友人と広島駅付近の繁華街で遊んでいた。その後タクシーで自宅付近である城北地下道まで移動した。
降車した後、地下道のある交差点にあるコンビニエンスストア(ローソン、現存せず)に入店。ここで防犯カメラに梢さんが映っており、生存確認ができる最後の映像になる。
そして店を後にし、地下道を通った際に襲われたと考えられている。通行人が梢さんが血を流して倒れているのを見て警察に通報したが、大量出血のため死亡した。
また、襲われた直後に偶然友人から電話がかかって来ており、梢さんは「痛い、血が止まらない」と言い残した。

捜査

捜査を進める警察だが、目撃証言も物証となるような物も無く見つかっておらず、衣服の乱れや金品を窃盗した形跡もなかった。
凶器は刃渡り10cmほどの物と判明はしているが、これも見つかっていない。これらの状況から、当初は通り魔的な愉快犯、もしくは怨恨が考えられたが捜査線上に浮上する人物はいなかった。

梢さんの携帯電話は持ち去られており、彼女の友好関係がほぼ不明なこともあり捜査は難航し、未だに犯人逮捕には至ってない。

梢さんの悩み

冒頭で話した通り、梢さんは事件の直前、友人に「とても大事な話」の相談を持ち掛けていた。

「近いうちに話すからアドバイスしてほしい」と、この話を受けた友人は、すぐに深刻な悩みであることを理解し、更に梢さんの状況を鑑みると2つのことが想定されたそうだ。

一つ目が、家庭の問題。梢さんは複雑な家庭環境の中にいた。幼少期より義母とその夫に育てられていたが、1999年3月に義母の夫が亡くなった時に、義母の元を離れ、本件が発生する2000年1月20日までは祖母と2人で暮らしていた。学校には通っておらず、アルバイトをして生活していた。

二つ目が、病気の問題。梢さんはお世辞にも真面目な性格とは言いにくい交友関係だった。しかし、『ある時』を境に『男性関係の話をしなくなり、そのことを不思議に思った友人が梢さんに対し、どうしたのかと尋ねると「いま検査してるんだよね」と話した。

その後、友人が何の検査か聞いても、はぐらかされてしまいわからなかったそうだ。

梢さんについて

当時梢さんは事件現場の付近で祖母と一緒に暮らしていた。学校には通わずアルバイトをしていた。また、当時友人に相談を持ち掛けており、アドバイスしてほしいと依頼していた。

二つの黒い噂

その後、一向に解決の報道がない本件について根も葉もない2つの噂が流れる。

一つ目は『本件の犯人はすでに逮捕されているのではないか』という物。この噂には続きがあって、本件が人権問題に関連しているために公表できないのではないかということ。

その背景で考えられたのが、梢さんがHIVに感染しており、当時付き合っていた不倫相手のサラリーマンに移してしまった。その相手が自分の嫁に移してしまい、この事を知った夫婦もしくは嫁が梢さんの殺害を依頼したという話だ。(「いま検査を受けてるんだよね」という発言を受けて)

この噂は懸賞金が取り下げになったことから犯人はすでに逮捕されたのではないかと考えられたのだが、懸賞金の取り下げは定期的に金額の見直しや廃止を行っているため、その限りではない。

二つ目は『梢さんの義母が絡んでいるのではないか』という物。義母が暴力団関係者に殺害を依頼し、暴力団幹部は実行犯を知っているが誰も口にしないと言った話である。(事件の2年後、義母が詐欺事件で逮捕されているため)

残念ながら、本件は時間も経ち、公的懸賞金も外され風化が懸念される事件の一つになってしまっている。