真相の仮説
仮説① 駆け落ち説
まず可能性として考えられるのは、駆け落ちです。志塚法子さんが誰か不倫相手と駆け落ちしたから、失踪事件のように見えたというものですね。
法子さんは失踪当時まだ48歳です。年齢としては、不倫・駆け落ちは十分にあり得ます。
ただ、この駆け落ち説は赤城神社主婦失踪事件の真実・真相としては弱いです。
なぜなら、志塚法子さんがこの赤城神社に立ち寄ったのは、以前から計画されていたものではなかったからです。
事件当日の5月3日に、義母が「神社に行こう」と思い付きで言い出したから赤城神社に立ち寄ったのです。それなのに、そこで駆け落ち相手と落ち合って駆け落ちするのは考えにくいです。
もちろん、赤城神社に到着後に不倫相手に会いたくなり、家族を残してフラッと不倫相手の元に1人で向かい、そのまま不倫相手と一緒になったこともあり得ます。
ただその場合、交通手段がないんです。
志塚法子さんが行方不明になったのは午前11時半過ぎ。最寄りのバス停にバスが来るのは約1時間後であることが分かっています。
これを考えると、志塚法子さんの駆け落ち説は真実味が薄いですね。
仮説② 自殺説
志塚法子さんが自殺のために、参道ではなく林道に入り、そのまま山奥に入っていって自殺したから、失踪したように見えたというものです。
志塚法子さんはメニエール病を患っていて、補聴器を使うほどだったとのこと。気圧が低い日は意識を失ってしまうこともあるほどで、娘さんは心配して、すぐに母親を探しに行っています。
このような病を抱えていたら、将来を悲観して自殺を考えた可能性はありますね。
なんとなく普段から自殺を考えていたら、「雨の神社」の雰囲気にのまれて、自殺願望がムクムクと大きくなることもあるでしょう。
ただ、これも失踪事件の真相とは言えないと思います。
志塚さんは失踪時、サンダルを履いていました。サンダルで雨の中たった6分で、追いかけてくる娘を振り切ることができるでしょうか?
また、林道付近には崖など危険な場所がありませんでした。自殺できそうな、さらに100人の警察官+警察犬でも探せない場所までたどり着ける可能性は低いと言えるでしょう。
仮説③ 宗教団体への出家
赤城神社主婦失踪事件の真実・真相の仮説、3つ目は宗教団体への出家です。
志塚さんはメニエール病を患っていたことから、新興宗教にはまっていたという情報があります。以前は遠いところまで湧水を汲みに行ったこともあったそうで、かなり熱心だったそう。
出家するために、失踪に見せかけて新興宗教団体に身を寄せた可能性は十分にあり得るでしょう。
新興宗教団体のところへ行ったのなら、着のみ着のままで、所持金がなくても生きていくことは可能です。
志塚法子さんは「お賽銭をあげてくる」といって、101円をお財布から取り出しています。普通、お賽銭で101円というのはわざわざ選びませんよね。
ただ、風水的には「101」という数字は、決意や物事の始まりを意味しています。このことを考慮すると、宗教団体への出家説は真実味を帯びてきます。
それでも、行く予定ではなかった赤城神社に立ち寄った時に出家するというのは、いまいち腑に落ちません。
「群馬に行く」と宗教団体に告げておき、宗教団体が志塚法子さんを尾行して、宗教団体と示し合わせて出家のチャンスを狙っていたという可能性ならあります。
そうすると、ホームビデオで志塚さんと思われる人が男性に傘を差し出していたというのも、その男性が宗教団体関係者だったというのなら納得できますね。
仮説④ 何らかの事件に巻き込まれた説
赤城神社主婦失踪事件の真実・真相の4つ目は、事件に巻き込まれたというものです。傘を差し出した男性によって殺害されたのかもしれません。
・暴行目的で拉致されて殺害された
・見てはいけないもの(犯罪現場など)を見てしまい、殺害された
偶然立ち寄った赤城神社での失踪ですから、怨恨による殺人事件や計画的な犯行は否定できます。
残った可能性としては、暴行目的や何か見てはいけないものを目撃したというものですね。
48歳といえども、レイプされるリスクは十分にあります。親切心で傘を差しだした男性が、実は凶悪犯だったということもあるでしょう。
「TVのチカラ」で、超能力者ゲイル・セントジョーン氏に志塚法子さんの行方を透視してもらったところ、暴行目的での拉致と結論付けていました。
仮説⑤ 北朝鮮に拉致された説
赤城神社主婦失踪事件の真実・真相の仮説、5つ目は北朝鮮による拉致です。
日本において、特別な失踪理由を持たない人が忽然と姿を消してしまうのは、北朝鮮による拉致の可能性があります。
特に、失踪後に無言電話がかかってきたのが、在日朝鮮人が多く、北朝鮮のスパイも多く潜んでいるとされる大阪と、日本海に面している鳥取県の米子からでした。
これらのことを考えると、北朝鮮に拉致された可能性は捨てきれません。
娘が母親を探しに行った時にすれ違った「帽子を目深にかぶった3人組」も、北朝鮮の工作員と考えると、説明がつきます。
ただ、雨とはいえ見物客が多くいたゴールデンウィークの昼間に拉致するでしょうか?
しかも、日本海側の地域なら拉致もあり得ますが、失踪現場は群馬県の山奥の神社です。今までの拉致被害のケースを考えると、北朝鮮の拉致が真相とは考えにくいですね。
仮説⑥ 家族の保険金目当て説
志塚さんは新興宗教にはまっていました。新興宗教は全部とは言いませんが、多くは多額のお布施を要求されます。志塚さんが家族の貯金を新興宗教に貢いでいた可能性はあります。
それに困り果てた家族が、保険金目当てで志塚さんを失踪させたのかもしれません。それを裏付けるような2つの不可解な点があります。
・ホームビデオの女性を志塚法子さんではないと否定した
・2008年に失踪宣告した
ホームビデオの女性は客観的に見ても、志塚さんの可能性が非常に高いですが、家族はそれを否定しています。ちょっと不思議ですよね。
また、失踪してから10年後に失踪宣告をしました。失踪の理由が全く分からないし、生きている可能性もあるのに、失踪宣告をするのはちょっと変な感じがします。
ちなみに、保険金は失踪宣告をしないと受け取ることができません。
それを考えると、保険金目当てというのは完全に否定はできません。ただ、さすがに真実味はないですね。
仮説⑦ トイレからの事故
志塚法子さんはトイレに行きたくなったけれど、パッと見た限りではトイレを見つけられなかった、もしくは駐車場内のトイレの個室が満室だったのかもしれません。
切羽詰まっていた志塚さんは山の中に駆け込んで用を足そうとしたところ、そこで足を滑らせてしまい、崖下に落ちてしまった可能性があります。
林道沿いには危険な所がなくても、用を足すために、できるだけ人から見えないところに行こうとすれば、崖から落ちてしまうことも十分にあり得ます。
特に、失踪事件当日は雨が降っていて足元がぬかるんでいたでしょうし、志塚さんはサンダルでしたから。
ではなぜ、「トイレに行く」と言わずに「お賽銭をあげに行く」と言ったのか?家族なら、堂々とトイレに行くと言えるはずなのにと思いますよね。
ただ、その時は義母・叔父・叔母もいたんです。関係性にもよりますが、義母・叔父・叔母の前で「トイレに行く」とは言いづらいこともあるでしょう。
このトイレからの事故説は、意外と真実味があると思います。