クワガタその後2
さて2匹に増えたコクワガタだが、見たところ喧嘩をすることもなく過ごしている。この前までは虫に触れなかった長男は平気でクワガタを捕まえるようになった。子供は経験させればなんでも出来るようになるんだなあと実感させられる。一方、次男は今が臆病の頂点にあるようで蝶が飛んで来ても嫌がってわーわー言っている。当然クワガタにも触らない。だけど見るのは嫌がらないのでそのうち長男同様慣れるだろう。
ところで次男は蝶を見ると「咲いた~咲いた~」と歌い出す。蝶々の歌かと思い一緒に歌っているとチューリップの歌であることに気付く。少なくとも一番の歌詞には蝶々は出てこないので、何故この歌なのかわからない。いや逆にイメージ的にはよくわかるというか、“チューリップの歌”の挿絵に “蝶々”が出てくるのだろう。なんとなくイメージは同じだから、蝶を見て“チューリップ”を口ずさむことに違和感はない。
おいらの小学生時代に忘れられないエピソードがある。音楽の時間、何人か指名されて、前で好きな歌を歌うという授業があった。おいらと仲良しのマッチャンは「僕はチューリップの唄を歌います」といって元気よく歌い出した。“チューリップ~チューリップ~”と、そこでしばらく間があり、それが前の人が歌った“蝶々”のメロディーだとわかると、教室内は大爆笑!マッチャンはうわ~んと大泣きしてしまった、という話だ。マッチャンが間違いに気付いて泣きだしたのか、みんなが笑ったから泣いたのか、小学1年生の時のことだがその一瞬だけ鮮やかに覚えている。
さてとクワガタの話だが、長男が二匹めを拾ってきた二日後、朝の散歩の帰りにマンションの階段で今度は雌のコクワガタを見つけた。なんでこう集中的に見つかるんだろう。うちって結構田舎なのかな?まあラッキーと思いながら捕まえて家に帰った。長男は先日、誰に教わったのか、「牡と雌を一緒にするとすぐ死んじゃうんだよ」と言っていた。雌をケースに入れるのは長男が起きてからのほうがいいよ~、とかみさんが言ったので起きるまで待つ。ところが長男は雌を見つけるとすぐにケースのなかに入れてしまった。先日のウンチクは単に受け売りだったようだ。と、そこで初めて一匹ひっくり返っているのに気が付いた。最初に捕まえた奴だ。「あ~一匹死んでる」というと長男は違うよ寝てるんだよと否定する。せっかく捕まえたものだから認めたくない気持ちはよくわかったが死んでしまったものはもうどうしようもない。仕方がないから隣の公園の草むらに置いてアリンコのこの夏最後のご馳走にしてあげた。