忘れないうちに。
今から考えると、少し贅沢すぎでしたが、乗馬クラブに入っていたことがありました。そのとき、そのクラブに引退したトーヨーリファールがいました。
指導員さんに連れられて、初めて馬房に入った時「こんなところに」と驚きましたが、さすがに重賞勝ち馬です。乗馬でも賞を取り、馬房にはリボンが2つくらい飾られていました。
けれども、そのときどうやらけがをしていたようです。
指導員さんの許しを得て、近くにより撫でさせてもらいました。皮膚が薄く、栗毛というより金色みたいな馬でした。
明らかに他の馬とは違う雰囲気でした。
けれども何年かして、いつの間にかいなくなっていました。
よく分かりもしないのですが、早く走る馬、そのために改良された馬にはけががつきものなのでしょう。
そして、走れなくなったときは静かに退場していくしかないのでしょうか。