「インディアナ・ジョーンズ 運命のダイヤル」 ネタバレ・レビュー その④ こう有ってほしかった」 | Seize The Day , Carpe Diem

「インディアナ・ジョーンズ 運命のダイヤル」 ネタバレ・レビュー その④ こう有ってほしかった」

「インディアナ・ジョーンズ 運命のダイヤル」 ネタバレ・レビュー 最終回です。

 

 

前3回にご興味有る方は是非こちらから辿っていただければと思います。

 

 

 

 

何やかんや書きましたが結構楽しめた作品です。

 

ただ鑑賞を終えて「ここがこうならもっと好きになれた」と筆者が素人ながら考えたシナリオを書いていきます。

 

冒頭の第二次大戦のシークエンスはから1969年の引退まではそのままで、

 

本作のもう一人の主人公ヘレナ人の物像にをもっと好感が持てるように書いてほしかったです。

 

特に前半ではキャラ設定に一貫性が無くインディを騙しダイヤルを盗みオークションに欠けて「お金の為なら何でもする」的なキャラだったと思えばいきなりで父の無念を晴らす的な従順な雰囲気を出したりと、、、

 

何回も脚本を練り直したのか、、、いまいちキャラが定まらずにとても皆のお気に入りになれるキャラに仕上っているとは思えなかったです。

 

もう少し少女時代の描写として

ダイヤル探求に没頭する父に放置されていた過去

 

父に対する寂しさをこじらせて意固地に父を越えるべくダイヤルを探して周りを巻き込む的な作り方だともっと感情移入出来たと思います。

 

引退したインディもこの方が冒険に上手く巻き込めると思います。

 

壊せと言われたダイヤルを考古学的価値から壊せずに秘密裏に所持し続けるもバジルの忠告に従い片割れは探そうとしなかった、父を越えたいヘレナはインディの静止を振り切りダイヤルを奪って逃走

 

(倉庫の描写も短縮できるので回収できていない殺人容疑はこれで回避出来ます。)

 

しかし今作品ではヘレナと父バジルのやり取りが少しの回想でしか描かれず父バジルをどう思っていたかの掘り下げもほとんど有りませんでした。

 

過去のタンジールでの結婚詐欺もダイヤル探求のヒントを得るためという名目に簡単に置き換えれるはずです。

 

CIAのザルな身元調査も何とかして欲しいです、、、CIAを全く絡ませず敵一味全員が世界各国に散らばるナチスの残党ならもっとましでした。

途中でインディを助けてくれる潜水士「レナルド」も本作のみの登場であっという間に退場してしまうので思い入れのへったくれもありませんでした。

サラーが所有している船で同行したサラーが死んでしまったり、「魔宮の伝説」でサイドキックだったショート・ラウンドが船長か潜水士として登場しインディをかばい絶命するという展開ならもっと胸熱だったと思われます。

今回の悪役マッツ・ミケルセン演じる「ユルゲン」は全体的に小物感が出ていて好印象の悪役でした。

 

個人的にはナチスにこだわらずに世界をコントロールしたがる無力な学者ならもっと良かったかなと思います。

 

今作でのユルゲンの目標は「アドルフ・ヒトラーを殺害し総統になり代わりナチスに勝利をもたらす」というものでしたが、、、

 

インディに「時間を遡ってどうするナチスの勝利か?」という問にもっと面白い答えも出たんでは無いかな?と思ってしまいます。

「ナチス??そんな小さな組織はどうでもいい、、、このダイヤルで歴史は私の思うがままだ。」

これで今まで従ってきたナチスの部下も裏切る事になって終盤であらたな三つ巴戦にも持っていけます。

 

またタイムスリップする方法も空に浮かび上がる渦に飛び込むなどではなく

 

ダイヤルを完成させると時空の狭間のような空間が発生

 

時間と場所を任意で選べるような仕組みにして

 

改変したい時代に行こうとするユルゲンがダイヤルの操作をミスり

 

自分だけ時間が急激に進み一気に老化して骨も残さずに服、時計など装飾品は残り身体だけ跡形もなく消滅するという

 

「最後の聖戦」のオマージュでも良かったと思います。

 

インディの手元に来たダイヤルで息子の出征を止めるべくダイヤルを操作しようとしている所を

 

背後から時の旅人であるアルキメデスに歴史改変を思いとどまるように説得されるという展開の方がいいカタルシスになり船上でのヘレナとのやり取りの伏線回収にもなったんじゃないかと妄想してしまいました。

(息子を救いたいというインディの訴えに「Let it go」と最後の聖戦での父のセリフと被せても良かったかもしれませんが少しオマージュが過ぎるかもしれません。)

 

この描写があると「運命のダイヤル」はアルキメデス存命時に起動した事実も残るしバジルが危険だから片割れのダイヤルも壊してくれとインディに懇願した理由にもなります。

 

アルキメデスは残ったユルゲンの腕時計を記念として身につけ

 

インディ達を元の時間に戻し自分は歴史の通りの運命をたどるべく古代ギリシャに帰るためにダイヤルを弄りながらインディ達に別れを告げる。

 

 

フィナーレとして何とか心を落ち着かせたマリオンがインディを尋ねて旅の顛末を聞きながら

 

レイダースのオマージュのやり取りをするという結末を妄想しながら今回のレビューを終わりにします。

 

ありがとうございました。

P.S 今作はあの戸田奈津子 女史の翻訳の字幕なので別の翻訳者なら印象は変わった可能性があります